室町文化について解説~絵画・文学・庭園まで幅広く紹介~(入試問題付き)【日本史第37回】

中世

 

室町文化は南北朝文化・北山文化・東山文化の3つに分けられます。

 

 

南北朝文化は南北朝の動乱を背景にして生まれた文化で、「増鏡」や「神皇正統記」などの歴史書や「太平記」のような軍記物語が作られました。

 

 

北山文化では、足利義満が建てた鹿苑寺金閣が代表的です。能では、観阿弥・世阿弥親子が登場した時代でもありました。

 

 

東山文化では慈照寺銀閣が作られ、水墨画の分野では雪舟がその発展に大きく貢献したのでした。

 

 

今回は室町文化について解説します。

 

この記事からわかること・室町文化は南北朝文化・北山文化・東山文化の3つに分けられる。

・能では、観阿弥・世阿弥親子が登場した。

・北山文化では鹿苑寺金閣、東山文化では慈照寺銀閣という代表的な建物が建てられた。

・東山文化では枯山水という庭園様式が登場した。

・雪舟が水墨画の発展に大きく貢献した。

・侘茶は村田珠光が創始した。

・室町時代の代表的な軍記物語の一つに「太平記」がある。

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室町文化の特徴

 

(慈照寺銀閣:wikiより)

 

まず室町文化の特徴について見ていきましょう。

 

室町文化は大きく南北朝文化北山文化東山文化の3つに分けられます。

 

 

南北朝文化とは、室町時代の初期、南朝と北朝が分かれて対立していたころに生まれた文化のことです。

 

 

その後3代将軍足利義満の頃に北山文化が栄え、8代将軍足利義政の頃には東山文化が成熟しました。

 

室町文化の特徴としては、様々な文化の融合を経て徐々に日本固有の文化が形成されてきた点が挙げられます。

 

 

現在でも日本の伝統文化として挙げられる、能・狂言・生花などが武家・公家・庶民に幅広く愛好されたのも室町時代だったのです。

 

 

では次の項目からは、室町文化を分野ごとに分けて解説していきます。

古典芸能・建築・庭園

 

(竜安寺石庭:wikiより)

 

ここから古典芸能と建築物、さらに庭園について見ていきます。

 

古典芸能

最初に能について解説します。

 

 

は北山文化を代表する芸能です。

 

 

中心となったのは、金剛座・金春座・観世座・宝生座からなる大和猿楽四座でした。

 

 

観世座からは観阿弥世阿弥親子が登場し、義満の保護を受けて芸術性の高い猿楽能を完成させました。

 

 

世阿弥の著書には能の神髄を述べた「風姿花伝」があります。

 

 

また能の間に演じられる風刺性の強い喜劇である狂言が登場したこともセットで覚えておきましょう。

建築・庭園

南北朝文化の庭園の分野で大きく活躍したのが夢窓疎石という人物です。彼が設計した代表的な庭園としては天竜寺庭園西芳寺庭園が挙げられます。

 

 

北山文化で最も有名な建造物は、義満が建てた鹿苑寺金閣です。

 

 

「金閣寺」という呼び方はあくまでも通称である点に注意しましょう。特徴は寝殿造風と禅宗様の折衷によって作られているというところにあります。

 

 

寝殿造や禅宗様について知りたい方は「国風文化について解説!【日本史B 第18回】」及び「鎌倉文化について(仏教、建築、文学史なども)入試問題を解く!【日本史 第28回】」をご覧ください。また北山文化の庭園としては鹿苑寺庭園があります。

 

 

東山文化では義政が建てた慈照寺銀閣を覚えておきましょう。金閣寺同様、「銀閣寺」も通称なので注意してください。

 

 

銀閣の特徴は書院造と禅宗様の折衷で作られている点にあります。慈照寺の中にある東求堂同仁斎が書院造の代表的な建物です。

 

 

この頃の庭園には、池や流水を使わずに石や砂で川の流れを表現したものを登場しました。この様式を枯山水といいます。竜安寺庭園が代表的です。

絵画

(雪舟:wikiより)

ここでは室町時代の絵画について見ていきます。

 

 

南北朝文化では、水墨画が誕生しました。北山文化の頃になると、明兆・周文・如拙といった多くの作者が登場します。如拙の代表的な作品としては、「瓢鮎図」(ひょうねんず)があることをおさえておきましょう。

 

 

水墨画は東山文化の頃に大きく発展を遂げます。それに貢献したのは雪舟です。彼の代表作としては「秋冬山水図」が挙げられます。

 

 

大和絵では、土佐光信が土佐派の中心となって発展しました。さらに水墨画と大和絵を融合させた狩野派の狩野正信元信親子がいることもあわせて知っておくとよいでしょう。

茶道・生花・文学

(北畠親房:wikiより)

 

最後に茶道・生花・文学を見ていきましょう。

 

茶道・生花

まずは、茶道から見ていきます。

 

 

南北朝文化では、茶寄合が各地で行われるようになりました。茶寄合とは大人数で集まって行う茶会のことです。また茶を飲み分ける競技・闘茶も行われました。

 

 

東山文化では、茶と禅を統一させた侘茶村田珠光によって始まります。のちに武野紹鴎を経て桃山文化の千利休へとつながっていきました。

 

 

また同じ頃には、池坊専慶によって花道の基礎が作られていったことも覚えておきましょう。

文学

続いて文学について解説します。

 

 

軍記物語としては、南北朝の動乱を描いた「太平記」が代表的です。

 

 

歴史物語として代表的なのは次の3つが挙げられます。公家の立場から鎌倉時代について書かれた増鏡」と北畠親房が南朝の立場から記した神皇正統記」、北朝の立場から書かれた「梅松論」です。

 

 

朝廷の儀式や先例を研究する学問である有職故実としては後醍醐天皇の「建武年中行事」や一条兼良の「公事根源」などがあります。

 

 

和歌・連歌の分野では、南北朝文化の二条良基が有名です。連歌集の「菟玖波集」や「応安新式」を完成させています。

 

 

東山文化では宗祇が正風連歌を確立し、「新撰菟玖波集」を編纂しました。戦国時代には宗鑑がより自由な気風をもつ俳諧連歌を作り出し、「犬筑波集」を編集したこともあわせて覚えておいてください。

入試問題にチャレンジ

下線部ⓒに関連して、中世後期の文化について述べた文として正しいものを、次の①~④のうちから一つ選べ。

 

①二条良基は、自由な気風をもつ俳諧連歌を始めた。

②雪舟は、日本の風景を題材とする大和絵を大成した。

③世阿弥は、能の理論を述べた『風姿花伝』(花伝書)を残した。

④村田珠光は、茶の産地を飲みあてる闘茶の祖とされた。

 

2020年度 センター試験 追試験 日本史B 第3問 問4より)

 

正解:③
①は、俳諧連歌を始めたのは宗鑑なので、誤りです。
②は雪舟が大成させたのは水墨画なので、間違いとなります。
④は、村田珠光は侘茶の祖なので、誤りです。よって正解は③となります。

まとめ

今回は室町時代の文化について見ていきました。

 

 

室町文化は南北朝文化・北山文化・東山文化の3つに分けられること、そしてそれぞれの文化での代表的な絵画や庭園、建築物などを少しずつでいいので覚えていきましょう。

 

 

前回の記事「室町時代の農業・商工業について解説(確認問題付き)【日本史第36回】」ですのでよければ読んでください。

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