みなさん、こんにちは。これから今回は、「準動詞」と呼ばれる「不定詞」「動名詞」「分詞」のうちの「動名詞」を学びます。不定詞の永遠のライバルともいえる動名詞の用法や、英文法で動名詞を取る動詞をしっかり理解しましょう。
動名詞を取る動詞は、メガフェプス(MEGAFEPS)というフレーズで覚えるコツも紹介します。このメガフェプスで動名詞と不定詞のそれぞれの取る動詞をしっかり区別できるはずです。
また、動名詞の意味上の主語も試験や長文で出やすい大切なポイントですので、ここも理解していきましょう。ほかには動名詞と現在分詞についても学びます。なんと動名詞と現在分詞は見た目が一緒というややこしさ。ここは品詞と文型を用いて攻略していきます。
今回の記事を読んだらわかること・動名詞の用法がわかる
・動名詞を取る動詞(メガフェプス)がわかる
・意味上の主語について理解ができる
・動名詞と現在分詞の違いがわかる
動名詞の用法
動名詞はその名のとおり動詞に名詞のはたらきをさせることです。動名詞の用法をまとめると以下の通りです。
・形は動詞にingを加える。
・意味は「~すること」
例)「Run(走る)」→「Running(走ること)」という形です
簡単ですね。動名詞は、不定詞と違って過去志向、ちょっと暗いイメージがあります。それでは、動名詞の4つの用法をみていきましょう。
用法1 主語としての用法
Playing soccer is fun.(サッカーをすることは楽しい)
通常主語の部分は名詞が置かれるけれど、ここでは動名詞がその役割を果たしています。
用法2 補語としての用法
My hobby is playing soccer.(私の趣味はサッカーをすることです)
ここでも動名詞は名詞の役割をしていて補語の部分に置かれています。
用法3 他動詞の目的語としての用法
We enjoyed playing soccer.(私たちはサッカーをすることを楽しみました)これは動名詞がenjoyという他動詞の目的語として使われています。それに過去から今までの事を話しているから過去志向だし動名詞です。
用法4 前置詞の後は不定詞をおけない
He is afraid of making mistakes.(彼は間違いをすることを恐れています)この文をよく見ると前置詞の後に動名詞がきています。be afraid of ~なのでto不定詞が来ることはできません。
動名詞をとる動詞〜メガフェプスとは〜
実は、動名詞が後ろに来る動詞というのは決まっていていて、英文法のコツとして覚えるのに便利な語呂があります。その名は「メガフェプス(MEGAFEPS)」と呼ばれるものです。
<E>enjoy ~ing ~を楽しむ
<G>give up ~ing ~をやめる ~をあきらめる
<A>avoid ~ing ~を避ける admit ~ing ~を認める<F>finish ~ing ~を終える
<E>escape ~ing ~をのがれる
<P>put off ~ing postpone ~ing ~を延期する
<S>stop ~ing ~をやめる
ちなみにメガフェプスに入らないですが、後ろに動名詞が来る動詞は他にもあります。特徴として過去志向で反復、中断、逃避などの動詞と相性がいいです。
keep ~ing ~続ける
dislike ~ing ~を好まない
resist ~ing ~に耐える ~に抗する
メガフェプスの中のstopに注意!!
メガフェプスの「ス」stopですが注意です。動名詞が来る動詞というのは、動名詞部分が目的語になるという意味です。ですので以下の例文に注意しましょう。
My father stopped to smoke a cigarette.(父は立ち止まってタバコを吸った。)
My father stopped smoking a cigarette.(父はタバコを吸うのをやめた。)
そう、stopのあと不定詞の場合は立ち止まるという意味になります。理由として、このときのstopは自動詞のため「立ち止まる」という意味になります。
このときの不定詞は名詞的用法ではなく、副詞として利用しているので第一文型にすぎないのです。動名詞の場合は動名詞部分が目的語として「〜をやめる」という意味になります。
to不定詞の行動は止めていない、一方、後ろに動名詞が来る場合は~ingの行動が止まるのできちんと覚えましょう。
動名詞の意味上の主語
文の主語と動名詞の意味上の主語がずれる時は、意味上の主語が代名詞の時、所有格か目的格を置きます。固有名詞の場合はそのまま入れます。
I insisted on going there.(私は(私が)そこへ行くことを主張した)
文の主語と動名詞の主語は同じ場合、onとgoingとの間にmyが入るのが省略されます。一方、文の主語と動名詞の意味上の主語が異なる場合は以下の通りです。
I insisted on his going there.(私は彼がそこへ行くことを主張した)
代名詞の場合は所有格で目的格でもOKなので、In insisted on him going there. でも正解です。
I’m proud of her being my classmate.(私は彼女がクラスメイトであることを誇りに思う)「彼女」の場合、所有格も目的格もherなので入るのはひとつなので注意ですね。
これがもし、Janeという固有名詞なら下記のようになるよ。Jane’sでもまちがいではないけれど一般的ではないので名前だけでOKです。I’m proud of Jane being my classmate.(私はジェーンがクラスメイトであることを誇りに思う)となります。
動名詞の慣用表現
動名詞の慣用表現は頻出なのであれこれ言わずに覚えてしまおう。
- can’t help ~ing ~するのは避けられない
- feel like ~ing ~したい気分だ
- never V(動詞) without ~ing ~V(動詞)すると必ず~する
- be busy (in) ~ing ~するのに忙しい
- look forward to ~ing ~するのを楽しみにしている
- S(名詞)is worth ~ing S(名詞)は~する価値がある
- There is no ~ing ~することは不可能だ =It is impossible to+動詞の原形
不定詞ならこれで同じ意味となります。
動名詞と現在分詞 ~している、~しながら
分詞とは不定詞や動名詞と同じように説明をするようなかたまりを指します。分詞には現在分詞と過去分詞があるけれど、現在分詞は見た目が動名詞と一緒なので見分けが難しいけれどコツをつかめば大丈夫です。
まず、動名詞とは動詞にingをつけて「~すること」という名詞をつくるということだったよね。では、現在分詞はどうだろう。現在分詞は「~している」という意味で名詞を修飾する形容詞です。
つまり、主語や目的語、補語となる動名詞(名詞)なのか、名詞を修飾している現在分詞(形容詞)なのか見極めましょう。とはいえ動名詞と現在分詞は全く同じかたちなので難しです。実際に例文で確かめてみましょう。
例題1
She likes listening to music.(彼女は音楽を聴くことが好きだ) S V O
この場合、listening to musicは目的語となるので名詞の役割を果たすよね。だから動名詞であるとわかります。
例題2
The girl listening to music is my sister.(音楽を聴いている女の子は私の姉妹です。)
S V C
この場合は主語でも目的語でも補語でもないことが言える、かつgirlの名詞を修飾しているので形容詞と判断できるから現在分詞とわかります。
例題3
My mother had a breakfast, listening to music.(母は音楽を聴きながら朝食をとった。)
S V O
この場合は「,(カンマ)」の後に現在分詞がきているね。S(主語)V(動詞)…, 現在分詞~ingという文ならば、「~しながら」、または「そして~する」などの付け加えた情報(付帯状況)として訳していくよ。
これらの見分けは品詞と文型をしっかり理解していないと難しいので少しでも不安な人は
過去の解説「【大学受験の英文法】英語の第1~第5文型の特徴は?例文とともに解説」を復習してね。
動名詞まとめ
不定詞よりは複雑ではないけれど、動詞によっては動名詞しかとれないもの、前置詞の後は動名詞、などいくつか決まりがありました。
メガフェプスのようなコツをつかって動名詞をとる動詞や動名詞の用法のポイントをしっかり押さえ、現在進行形や動名詞と現在分詞との見分けは品詞、文型の確認や文章をしっかり解釈して見定める必要があります。
・不定詞to+動詞の原形は未来志向、明るいイメージ
・動名詞動詞+ingは過去志向、暗いイメージ
それぞれに使える動詞が決まっている、両方使えても意味が異なるので注意しよう。
また問題演習で「動名詞・不定詞の問題(その1)」という記事があります。ぜひとも一度チャレンジしてみてください。
コメント