みなさん、こんにちは。数学ⅡBのコーナーです。今回のテーマは【指数法則】です。
今回はこんな疑問にお答えします。
指数法則は、あらゆる単元の計算で用いられる基本中の基本です。
ほとんどの人は、法則として意識することなく、正しく指数法則を使うことができていることでしょう。
今回は、指数関数を勉強する前準備として、指数法則について改めて確認することを目的とします。
この記事では、指数法則なんてまったくわからないという人のためにも、指数とは何かということから説明していますので、安心して復習にとりかかりましょう。
それでは、さっそく解説を始めていきます。
・指数法則がわかる
・自分で実際に指数法則をつかえる
そもそも指数とは?
指数とは、$a^{n}$のnのことを指します。
ここで、○乗という考え方についても復習しておきましょう。
0でない文字$a$をいくつかかけたものを$a$の累乗といいます。
$a$を$n$回かけた累乗を$a$の$n$乗といい、$a^{n}$と表します。
すなわち、$a\times a\times a\times…\times a=a^{n}$です。
このとき、$a^{n}$の$a$を底、$n$を指数といいます。
なお、指数が0のときは$a^{0}=1$と定義されています。
指数法則とは?
それでは、指数とは何かについて確認したところで、指数法則を復習しましょう。
以下の指数法則は、a・bが0でない実数、m・nが正の整数であるときに成り立ちます。
$$a^{m}a^{n}=a^{m+n}$$
$$\frac {a^{m}}{a^{n}}=a^{m-n}$$
$$(a^{m})^{n}=a^{mn}=(a^{n})^{m}$$
$$(ab)^{n}=a^{n}b^{n}$$
$$(\frac{a}{b})^{n}=\frac{a^{n}}{b^{n}}$$
例を見てみましょう。
1つ目の式について。
$a^{2}+a^{3}=a^{2+3}=a^{5}$となります。
指数法則は、底が同じときに使えるものであり、
$a^{2}+b^{3}=(a+b)^{2+3}=(a+b)^{5}$のようにすることはできません。
2つ目の式について。
$\frac{a^{2}}{a^{5}}=a^{2-5}=a^{-3}=\frac{1}{a^{3}}$となります。
$a^{-n}=\frac{1}{a^{n}}$であることもあわせて押さえておきましょう。
指数法則が思い出せましたか??
ここからは練習問題です。上の5つの指数法則をつかって問題を解きましょう。
練習問題を解いてみよう
問題
次の式を解きましょう。
①$a^{4}a^{7}$
②$\frac{a^{4}}{a^{3}}$
③$(a^{2})^{2}$
④$(ab)^{5}$
⑤$(\frac{a}{4})^{2}$
解答
①$a^{4}a^{7}$
$a^{4}a^{7}=a^{4+7}=a^{11}$
②$\frac{a^{4}}{a^{3}}$
$\frac{a^{4}}{a^{3}}=a^{4-3}=a^{1}=a$
③$(a^{2})^{2}$
$(a^{2})^{2}=a^{2\times 2}=a^{4}$
④$(ab)^{5}$
$(ab)^{5}=a^{5}b^{5}$
⑤$(\frac{a}{4})^{2}$
$(\frac{a}{4})^{2}=\frac{a^{2}}{4^{2}}=\frac{a^{2}}{16}$
今回のまとめ
今回は、指数法則について解説しました。
これまでは無意識に計算してきたけど、実はきちんと指数法則をつかっていたと気付いた人も多いのではないでしょうか。
また、なかにはこれまで知らなかった指数法則があった人もいるかもしれません。
はじめに述べたように、これから指数関数の勉強が始まります。
指数関数に向けて、指数法則をきちんと覚えておきましょう。
今回もおつかれさまでした。
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