本日は「to不定詞の副詞的用法」のうち、「結果・意味を表す」only to不定詞について解説していきます。
そもそもto不定詞の副詞的用法とは何だろう?という疑問や、他の副詞的用法との区別の仕方も解決していきます。
今回の記事を読んだらわかること
・to不定詞の副詞的用法とは?
・結果・意味を表すto不定詞とは
・(,) only to~「結局~する」の使い方と訳し方
to不定詞とは?
to不定詞とは、「to+動詞の原形」のことです。用法は以下の3種類があります。
to不定詞の3つの用法
(1)名詞的用法
(2)形容詞的用法
(3)副詞的用法
このように3つに分けられていますが、すべてのto不定詞に共通するイメージがあります。
それは「未来のあるポイントに向かっている」という未来志向の動きです!
例文を見てみましょう。
(1)He wants to play soccer.(彼はサッカーをすることを求めている。)
(2)Would you like anything to drink?(何か飲むためのものをいかがですか?)
(3)I study English hard to go to NY next year.(来年ニューヨークに行くために、私は一生懸命英語を勉強しています。)
※未来志向であることがわかりやすいように、あえて和訳を固くしました。
- (1)は、to不定詞は「サッカーをすること」を意味していて、名詞的に使われています。「サッカーをすること(=名詞)が欲しい」
- (2)は、anything to drink 「飲むための何か」というように、to不定詞は直前の名詞anythingを修飾しています。これは形容詞的用法。「飲むための(=形容詞)何か」
- (3)は、I study English hard.という完結した節のうしろに、to go to NY「ニューヨークに行くために」がくっついています。これはI study…の文全体を修飾しているので、副詞的用法。
この(1)(2)(3)いずれの例文からも、「未来志向」であることを感じ取れますか?
ここがポイントなので、感じ取れるまで例文を読んでみてくださいね。
次から、このページの本題である「副詞的用法」に集中していきます。
to不定詞の副詞的用法とは?
「副詞」とは、名詞以外を修飾する語のこと。形容詞や動詞などを修飾する力があります。
to不定詞の副詞的用法は、「to+動詞の原形」の形をとって形容詞、動詞、副詞、または文全体を修飾する働きを持っています。大きく分けて3パターンの意味を持ちます。
to不定詞の副詞的用法
1.結果・意味を意味する「~した結果…する」
2.目的を意味する「~するために…する」
3.原因・理由を意味する「~したことによって…する」
英文法の不定詞(不定詞の名詞・形容詞・副詞用法と否定の形)を例文を使って理解する【英文法】
みなさん、今回は不定詞とは何か理解していますか?今回は不定詞の用法(名詞的用法・形容詞的用法・副詞的用法)と不定詞の否定文の作り方について例文とともに学びましょう。 不定詞とは、動詞にtoをつけることで動詞が名詞、形容詞、副詞の形に変化する...
結果・意味を表す副詞的用法
この記事では、結果・意味を表す副詞的用法をピックアップします。
「~の結果…する」を意味する用法です。
She overcame many obstacles to be a dancer.(彼女は数々の困難を乗り越えてダンサーになった。)
この文は第3文型SVOです。She(S) overcome(V) many obstacles(O) が主節だからです。
そして、to不定詞は「to be a dancer(ダンサーになる)」。さらにこれは「overcame many obstacles(数々の困難を乗り越えた)」ことの結果そうなった、と言っています。
つまり、to不定詞は「結果はこうなった」という意味を持って、主節の動詞overcomeを修飾しているわけです。
今日の本題、only to不定詞は「結果・意味」を表す際に使う表現です。これは次の章で説明しますので安心してくださいね。
(,) only to不定詞「結局~する」の使い方と訳し方
ここで今回の本題です!
結果・意味を表す「only to不定詞」は「結局~する」という意味を持ちます。これは慣用表現として暗記してしまいましょう。
- I arrived at the station, only to see that the train has left.(私は駅に到着したが、結局ただ電車が去るのを見送っただけだった。)
- Finally I apologized that I’ve been wrong, only to hear her good-bye.(やっと私は自分が間違っていたと謝罪したが、彼女のサヨナラを聞くだけに終わった。)
(,) only to不定詞「結局~する」は、このようにネガティブなニュアンスを持つ語句です。
noやnotが入っていないのにも関わらず、only「ただ~だけ/たった~」という限定・諦めを表す単語が入っているゆえに、否定的な意味を持つということですね。
結果を表すto不定詞/(,) only to~「結局~する」の訳し方
「結果を表すto 不定詞」の前に「, only」を挿入することで、「○○したが、結局は~しただけだった」という意味を持つようになります。
また、「結果を表すto 不定詞」を和訳するときのポイントは、素直に文章の最初から順番に訳していって、否定的な意味合いを盛り込むことですよ。
I tried hard, only to find that I was wrong.(一生懸命やってみたけど、自分が間違っていたことに気づいただけだった。)
こんなふうに、残念な結果、期待通りにいかなかったという失望・がっかり感を表現するときにもよく使われます。
ブロックに分けて訳し下げていくと分かりやすいでしょう。
このようにブロックごとに和訳をつくり、前から順番に訳し下げていく方法がオススメです!
結果を表すto不定詞の別バージョン/(, ) never to ~「…した結果、二度と~しなかった」
「結果を表すto 不定詞」は、(,) only to不定詞のほかに、(, ) never to 不定詞もあります。
これは「…した結果、二度と~しなかった」という否定的な意味があります。
She had left her home, never to come back.(彼女は家を出て、二度と戻ってこなかった。)
こちらも慣用句として覚えておくといいでしょう。
(ウ)Were I you, I would ask him for a date.(もし私があなたなら、彼をデートに誘うのに。(仮定法過去倒置be動詞were)
(,)only to 不定詞の練習問題
それでは練習問題です!次の和訳を考えてみてください。
(1) I prepared for the vacation, only to find that I had to help my boss.
「休暇の準備をしていましたが、結局上司の手伝いをしなくてはいけないことに気づきました。」
ブロックに分けて、順番に和訳したあとに合体させる方法です。休暇の準備をした。→結局、気づいただけだった。→上司の手伝いをした。
(2) I made dinner and waited for him, only to find that he ate out.
「夕食を作って彼を待っていたけど、結局彼は外食してたのよ。」
夕食を作って彼を待っていた。→結局、気づいただけだった。→彼は外食していた。
(3) We did our best in the finals, only to end up finishing as second place.
「決勝ではベストを尽くしましたが、2位という結果に終わってしまいました。」
私たちは決勝戦でベストを尽くした。→結局、こういう結果に終わった。→準優勝だった。
今回の記事のまとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は(,) only to不定詞の使い方と訳し方を解説しました。
また、それに伴ってto不定詞の役割や用法についても理解してきましたね。
to不定詞は受験問題にもよく登場するので、しっかりおさえておきたいところ。
苦手意識を感じてしまったときは、「to」の元の意味である「未来志向」に立ち戻ってみましょう!
そして、(,) only to不定詞の訳し方も「ブロックに分けて、素直に前から訳し下げてゆく」のが一番です。こんなふうに、むずかしそうな問題もシンプルに分解していくと、怖くありません!
例文をよく読んで、練習してみてくださいね。
英語の演習問題をするなら「Next Stage英文法・語法問題―入試英語頻出ポイント218の征服」がおすすめです。
にほんブログ村
にほんブログ村
コメント