みなさん、こんにちは。今回は、「準動詞」と呼ばれる「不定詞」「動名詞」「分詞」のうちの「分詞」を学びます。
分詞とは一言で形容詞の一種です。
現在分詞と過去分詞の二種類があり、それぞれ能動と受動の意味をもたせて名詞にかかっていきます。
説明を読んで、問題演習を通じて理解を深めていきましょう。
分詞(現在分詞・過去分詞)とは?用法を解説
分詞って言われても、その名前からはなんだか何をあらわしているのか想像しにくいですね。実は分詞は、名詞を修飾する形容詞の働きをしています。
つまり動詞が名詞の役割をしている動名詞であるので、本来の意味は分詞=形容詞です。分詞という名前に惑わされず理解してしまいましょう。
そして、分詞は大きく2つに分けられます。
- ①~している (能動) 動詞+ing = 現在分詞
- ②~されている(受動) 動詞の過去分詞形 = 過去分詞
・主語が能動なら現在分詞(動詞+ing) 意味は ~している
・主語が受動なら過去分詞(動詞の過去分詞形)意味は ~されている
用法1 形容詞としての用法(現在分詞:能動)
以下の例を見てみましょう
(走っている男の子たちをみてごらん。)
現在分詞のrunningがboysの名詞を修飾して説明をつけたしています。
1語で修飾する時は名詞の前になります。もっと説明が増えたらどうなるのでしょう。
(公園で走っている男の子たちをみてごらん。)
runningという分詞にin the parkという修飾語がつき、長いかたまりの2語以上になる場合は後ろから名詞を修飾します。
用法2 形容詞としての用法(過去分詞:受動)
次に過去分詞の用法について解説します。
(彼は輸入されたバッグを売っている。)
バッグは輸入された(受動)ので過去分詞を用います。これも1語であれば名詞の前におきます。
(彼はフランスから輸入されたバッグを売っている。)
importedという分詞にfrom Franceという2語以上の修飾語がついたので先ほどと同じで
後ろにきましたね。
名詞の頭に乗せられるのは軽いものくらいで、あんまり重たいと頭でっかちで変になるから沢山説明をくっつけたい時は後ろに持っていってスッキリ!というイメージでしょうか。
用法3 感情を示す動詞の分詞
英語では感情を示す動詞で+ingの現在分詞であれば、「目的語を動詞+ingの気持ちにさせる」となります。
また、感情を示す動詞+edの過去分詞であれば、「動詞+edの気持ちにさせられる」→「気持ちになる」となります。さっそく例文を見てみましょう。
まずは、現在分詞について見ましょう。
(ケンは(周りの人を)ワクワクさせる人です。)
※ケンが周りの人にとって魅力的という意味
ケンが周りの人をワクワクさせる外的要因になっているので、現在分詞ingがきます。
感情を表す動詞の場合、通常は外的要因はモノである場合が多いのでモノにかかる現在分詞となることが多いです。
次に過去分詞です。
(ケンはワクワクさせられた。→ケンはワクワクしている。)
※ケンがワクワク興奮しているという意味
ワクワクの感情を抱いたのはケンで、感情を表す動詞の目的語は感情を引き起こす対象なので、過去分詞を使用します。
このように感情を表す動詞は以下のようなものがあります。一覧を作成しました。
・interesting / interested (興味深い / 興味を持った)
・disappointing / disappointed(失望させる / 失望した)
・confusing / confused (混乱させる / 混乱した)
・amusing / amused(おもしろい / おもしろがっている)
・boring / bored (退屈させる / 退屈した)
なぜ、このような形になるのか理由を説明します。
単に覚えておきたい人や時間のない人はここは読まなくてもいいです。で、結論をいうと、感情を表す動詞はそもそも目的語をその感情にさせるという他動詞というのが理由です。
感情を表す動詞は、外的要因によってその感情がその人に引き起こるという形をとります。
例えば、日本語では「私はこの映画に感動した」という文は自然な文ですが、感動は映画という外部要因によって私の中に生じるものです。
そこで、英語は感情を引き起こす主体を主語にして、感情を起こした人を目的語に持ってくるのです。「This movie moved me (この映画は私を感動させた)」という形になります。
そこで、分詞を考えてみましょう。感情を持つ人は英語では目的語になりましたよね。先程の例でいうとmeです。
分詞は名詞にかかる形容詞なので、meという目的語にかかりたければ受動態の形になります。(目的語を主語に持ってくる技法が受動態ですね。詳しくは「英語の受動態(基本編)【大学受験の英文法】」を見てください。
そこで、私は感動したといいたければ、I was movedとなります。一方、私などを感動させる映画(movie)にかかりたければ、他動詞をそのまま進行形にしてあげれば「(私を感動させている)映画」という形で現在分詞を使用することになります。
上の例文でいうと、Ken excites everyone.(ケンはみんなを楽しませる)という文を現在分詞を使うと、Ken is exciting.という形になりますし、Something excites Ken.(何かがケンを楽しませた)という文でケンが楽しんだという形ならKen is excited.という形になります。
感情を表す動詞は主語に感情を引き起こさせる物体、目的語に感情を発生する主体(人)がくるので、感情を発する主体(人)を主語にするときは受け身、感情を引き起こさせるものが主体の場合は進行形になるのです。
問題演習
それでは、問題演習をしてみましょう。次のカッコに入る適切な語句を選びなさい。
⑴ Who is the fat man( )in the corner?
1. sit 2. to sit 3. sitting 4. sits
⑵ The colorful cell phones( )at the store are popular among young people.
1. are sold 2. sell 3. sold 4. to have sold
(3)The game was( ), but I was disappointed at the result.
1. exciting 2. excited 3. boring 4. bored
(4) Iʼm really( )about the coming vacation. Weʼre going to Hawaii!
1. excitement 2. excite 3. exciting 4. excited
(5) Mr. Brown said that his trip was very( ).
1. interest 2. interested 3. interesting 4. to interest
(6) Ted seemed( )to hear the story.
1. frightened 2. frightening 3. frighten 4. frightens
(7) The children were( )to see the animation film.
1. talking 2. exciting 3. enjoyed 4. thrilled
(8) I found the movie( ).
1. interest 2. interestingly 3. interesting 4. interested
まとめ
以上、分詞についてまとめました。
分詞は動詞が形容詞なり、現在分詞と過去分詞の2つの意味になるとおさえておきましょう。
より詳しい文法の本として「英文法の鬼100則」を参考にされると良いでしょう。この本は、「『英語職人』時吉秀弥の英文法 最終回答!」というブログをまとめたもので文法をかなりわかりやすく説明しています。
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