みなさん、こんにちは。数学ⅡBのコーナーです。今回のテーマは【対数】です
「指数はまだなんとかなったけど、対数ってはじめて聞くし…」と不安になっている人もいることでしょう。
たしかに、対数を理解するためには、これまで習っていない新たな考え方を知る必要があります。
でも、安心してください。
この記事を読み終えたときには、対数とは何か、対数はどのような性質があるのかを理解できているはずです。
というわけで今回は、対数の定義から対数の基本的な値まで、対数の基本のすべてを、とにかく丁寧にわかりやすく解説していきます。
これさえ読めば対数の基本は完ぺきにマスターできるので、安心してついてきてくださいね。
それでは、さっそく解説を始めていきます。
・対数の基本的な値がわかる
そもそも対数とは?
まず、いきなりですが、対数の定義から確認しましょう。
$a$を$0<a<1$、$1<a$をみたす定数とする
任意の正の実数$M$に対して、$a^{p}=M$となる実数$p$がただ1つ定まる
この$p$を$a$を底とする$M$の対数といい、$p=\log_a{M}$と表す
また、$M$をこの対数の真数という
文で確認しても、まだよくわからない人もいるでしょう。
具体的な数字を当てはめて考えてみましょう。
例えば、$a=3$、$M=5$を考えます。
このとき、$3^{p}=5$となる実数$p$がただ1つに定まります。
そして、この$p$を3を底とする5の対数といい、$p=log_3{5}$と表します。
また、5をこの対数の真数といいます。
なかなか慣れない考え方でむずかしいですね。
$a^{p}=M$が成り立つときの指数$p$のことを$a$を底とする$M$の対数ということ、この$p$を$p=\log_a{M}$と表すことを覚えておきましょう。
また、定義でも注記したとおり、底$a$は$0<a<1$、$1<a$、真数$M$は$M>0$という条件を持つことを押さえておきましょう。
対数と指数の関係
まだ対数が何だかよくわからない…という人も安心してください。
対数と指数の関係を見ることで、対数とは何かが理解できるようになります。
(指数について不安がある方はまずこの記事から⇒指数法則についてわかりやすく解説【受験に役立つ数学ⅡB】)
$a^{p}=M$が成り立つときの指数$P$のことを$a$を底とする$M$の対数といい、$p=\log_a{M}$と表すんでしたね。
つまり、対数と指数の関係は次のようになっています。
$0<a<1$または$1<a$とすると
$$a^{X}=Y\Longleftrightarrow X=\log_a{Y}$$
すなわち、$a^{\log_a{Y}}=Y$
こうすることでかなりわかりやすくなったのではないでしょうか?
例えば、$a=3$、$M=5$を考えると、
$3^{x}=5\Longleftrightarrow X=\log_3{5}$が成り立ちます。
対数とは何かのイメージが十分つかめたところで、対数の基本的な値について勉強しましょう。
対数の基本的な値
ここでは、覚えておくべき対数の基本的な値を4つ紹介します。
$$\log_a{a}=1$$
$$\log_a{1}=0$$
$$\log_a{\frac{1}{a}}=-1$$
$$\log_a{\sqrt[n]{a}}=\frac{1}{n}$$
それぞれ、$a^{1}=a$、$a^{0}=1$、$a^{-1}=\frac{1}{a}$、$a^{\frac{1}{n}}=\sqrt[n]{a}$から導くことができます。
しっかりと頭に入れておきましょう。
対数の練習問題を解いてみよう
問題
次の値を求めましょう。
①$\log_2{8}$
②$log_3{\frac{1}{9}}$
③$log_2{\sqrt[3]{2}}$
解答
①$\log_2{8}$
$2^{3}=8$なので、$\log_2{8}=3$…(答)
②$log_3{\frac{1}{9}}$
$3^{-2}=\frac{1}{9}$なので、$log_3{\frac{1}{9}}=-2$…(答)
③$log_2{\sqrt[3]{2}}$
$2^{\frac{1}{3}}=\sqrt[3]{2}$なので、$log_2{\sqrt[3]{2}}=\frac{1}{3}$…(答)
今回のまとめ
今回は、対数の基礎について解説してきました。
対数は、はじめて習う新しい考え方で、慣れるまではむずかしく感じてしまう人も多いでしょう。しかし、指数をきちんと理解していれば、対数の問題もすらすらと解くことができます。
指数について不安な方はしっかりと復習しておきましょう。
(⇒指数法則についてわかりやすく解説【受験に役立つ数学ⅡB】)
今回もおつかれさまでした。
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