みなさんこんにちは。
今回は【分詞構文】について勉強します。
以前、分詞について勉強しました。分詞とは、動詞を形容詞化する働きをいいます。具体的には「分詞(現在分詞・過去分詞)を解説【大学受験の英文法】」に記載してあります。
分詞構文は、分詞とは異なり文の従属節を副詞句に変化させていきます。
正直、受験生にとってわけが分からなくなる部分なのでしっかりと理解していきましょう。また、理解をしっかりとするために問題も用意しました。問題演習を通じて理解を深めていきましょう。
分詞構文とは
分詞構文って何の為にあるの?なんて声が聞こえてきそうですが、分詞構文をひと言であらわすならば、2つの文章をつないだ構文といえます。副詞構文は副詞のはたらきをしていて、分詞構文とは副詞へと変化させる役割を担います。
副詞は、名詞以外を修飾するはたらきをしています。一般的には書き言葉の表現であることが多いです。長文などにはよく出てくるのでしっかり理解していきましょう。
それでは、さっそく分詞構文のつくり方を学びましょう。
分詞構文の作成方法
まずは、通常の分詞構文を作成していきます。以下の例文を見てください
(警察官を見て彼女は逃げた。)
この例文で分詞構文をつくりましょう。この例文をわかりやすく手順を解説しています。
①接続詞を消すWhen she saw a police officer, she ran away.
②(分詞構文の主語と主節の主語が同じならば)分詞構文の主語を消す。※違っていたら残しますshe saw a police officer, she ran away.
③動詞を分詞に変える。この時、能動なら「動詞+ingの現在分詞」、受動なら「動詞の過去分詞」を使う。
Seeing a police officer, she ran away.
以上のことから、
というのが分詞構文になります。
文の意味自体は分詞構文でない「When she saw a police officer, she ran away. 」と同じで、「Seeing a police officer」部分がshe ran awayを具体的に修飾する副詞句となります。
受動態の分詞構文について
次に、受動態の文について見てみましょう。
(この本は簡単な英語で書かれているので、子供に適しています)
さきほどの分詞構文の3ステップを経ると、
Being written in easy English, it is suitable for children.
となります。接続詞asが省略され、主語が同一なのでthis bookが省略され、動詞beはingがついてBeingに変化しました。
ここで注意なのが、being 過去分詞のとき、beingは省略されます。つまり過去分詞が文頭に来る形になります。具体的には以下の例文になります。
(簡単な英語で書かれているので、この本は子どもたちに適しています。)
時制が不一致の場合の分詞構文
通常、分詞構文では従属節の動詞はingがつくことから主節と時制が一致します。
先程の「Seeing a police officer, she ran away.(警察を見たので彼女は逃げた)」という文では、主節が「she ran away」と過去形だったので、従属節部分も過去形となり「As she saw a police officer」と過去の時制になります。
但し、分詞構文の時制を主節よりも前の時制を使用したい場合はhaving P.P.と完了形を分詞構文にします。
例えば、先程の警察を見たというのを逃げたより前の時制にしたい場合は
とすることで時制を主節より前にすることができます。この場合、「彼女は警察官を(逃げる前に)見つけたので、彼女は逃げた」という意味になります。
主節が現在形の場合でも分詞構文がhaving P.Pがくると前の時制になります。
分詞構文の付帯状況
分詞構文の付帯状況について説明します。その前に、分詞構文が2つの文をつないでいることは分かってもらえたと思いますが、文をつなぐ意味としていくつかあるので見てみましょう。
分詞構文が主節の前にあるか、真ん中にあるか、後ろにあるかであらわす意味が違ってきます。
分詞構文が主節の前にあるとき
まず、分詞構文が主節の前にある時についてみていきます。
Playing tennis, she hurt her arm.
(テニスをしている時に、彼女は腕にけがをした。)
分詞構文が~している時に、~する時にという意味をあらわします。
Feeling sick, Tom went to see a doctor.
(気分が悪かったので、トムは医者に診てもらった。)
~ので、~だからという原因をあらわします。
分詞構文が主節の真ん中にあるとき
(その電車は7時に東京を出発し、(それから)10時に大阪に着く。)
分詞構文の前にカンマが置かれると、連続的な動作や出来事をあらわすことが多いです。
後ろにあるとき
主節S V,(カンマ)の後に分詞構文がくる場合、分詞構文が~しながら、~の状態でをあらわしていて同時に2つの動作が行われています。
(彼女はわたし一人を残して部屋を出た。)
ここではwent outとleavingが同時進行で、この分詞構文の状態を「付帯状況」と呼びます。
付帯状況は分詞構文の中で最もよく使われ、話し言葉でも登場します。
分詞構文の訳し方のコツ
・主節と分詞構文の位置から訳し方を考える。
・主節より前、真ん中であれば、文脈から「~して、主節S Vだ」「~で、主節S Vだ」と訳す。
・主節より後ろであれば、付帯状況なので「~しながら、主節S Vだ」と訳す。
分詞構文の慣用表現
分詞構文出身の慣用表現は試験に頻出なのでこの機会に覚えてしまいましょう。
ちなみに熟語として独立した分詞構文を独立分詞構文といいます。
taking~ into consideration | ~を考慮に入れると |
considering~ | ~を考えると |
judging from~ | ~から判断すると |
frankly speaking | 率直に言えば |
generally speaking | 一般的に言えば |
strictly speaking | 厳密に言えば |
weather permitting | 天気が許せば |
問題演習
⑴ The substance,[ been / by / discovered / having / was ]accident, has been a great surprise to many doctors.(1 語不要)
(和訳)その物質は,偶然発見されたのだが,多くの医者が大変驚いた。
⑵ ( )the hotel room, John was amazed to see how spacious it was.
1. Entering 2. Entered 3. To enter 4. To have entered
⑶ ( )daily, vitamin pills can improve your health.
1. Taking 2. To take 3. Taken 4. Take
⑷ ( )from here, the cars look like small matchboxes.
1. Seeing 2. Seen 3. Having seen 4. To see
分詞構文のまとめ
分詞構文は名詞以外を修飾する副詞のはたらきをして、つくり方や訳し方にコツがありました。
2つの文章をつなげるために、接続詞を消し、2文の主語も同じならば消し、分詞構文にする節の動詞を主節の主語の文脈によって能動、受動かを考えて現在分詞、過去分詞に変えました。
分詞構文は文章の位置によって訳し方もことなっていました。主節の後ろに来る場合は付帯状況をあらわします。
分詞構文=副詞のはたらき(名詞以外を修飾)
以上お疲れさまでした。
より詳しく、問題演習をしたい人は「全解説頻出英文法・語法問題1000 (大学受験スーパーゼミ)」か「Next Stage英文法・語法問題―入試英語頻出ポイント218の征服」をご利用ください。
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[…] 「分詞構文って何?」という方は、分詞構文について例文で解説(問題演習もついてます)【英文法】という過去記事が参考になりますので、是非ご一読ください。 […]