オルメカ文明とマヤ文明からコンキスタドールによるインカ帝国滅亡まで(ラテンアメリカ史①)【世界史B】

こんにちは。今回は【世界史B】の古代アメリカ文明について話をします。南北アメリカ大陸では、ヨーロッパともアジアとも異なる文明が栄えていました。

 

古アメリカの文明はオルメカ文明やマヤ文明が成立し、やがてアステカ、インカなどの大帝国を作り上げました。

 

そして、大航海時代が始まると海のかなたからコルテスやピサロなどのコンキスタドールと呼ばれたヨーロッパ人たちが侵入し、アメリカ大陸の諸文明を征服しました。今回は南北アメリカの古代文明について勃興から征服までを一気に語ります。

今回の記事のポイント・古アメリカ文明の共通点は入試必出事項。5つのポイントをしっかり覚えましょう

・古アメリカ文明はメソアメリカ地域とアンデス地域で別々に発達

・マヤ、アステカは文字あり。インカは文字なくてキープあり

・アステカを滅ぼしたのはコルテス、インカはピサロ。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

南北アメリカ大陸の文明に共通する点

(トウモロコシの神:wikiより)

現在のメキシコからペルーにかけて、古アメリカの諸文明が成立しました。古アメリカ文明に共通する点がいくつかあります。

以下の4つは共通点です。

 

  1. 主食がトウモロコシやジャガイモで、人々はそれらを集約的に栽培していたこと。
  2. リャマやアルパカなどは飼育したものの、牛や馬は存在しなかったこと。
  3. 太陽信仰です。
  4. 高度な石造技術で、五つ目は鉄器や車両がなかったことです。

 

文字は用いる文明と用いない文明がありました。マヤ文明やアステカ文明では文字を用いたのに対して、インカ帝国では文字の代わりにキープという紐の結び目で数量などを表しました。インカは文字がなかったのです!

 

S先生
S先生
入試では、インカとアステカの内容の共通点と違いがよく出題されます。

古アメリカ文明の変遷

(チチェンイッツァのカスティーヨ:wikiより)

古代アメリカ文明はメキシコ高原やユカタン半島を中心とするメソアメリカ文明とペルーなどを中心とするアンデス文明に分けられます。

もっとも古いメソアメリカの文明はオルメカ文明。巨大な人面彫刻で有名ですね。その次に登場したのがテオティワカン文明。こちらは、宗教儀礼をおこなった太陽の神殿で知られます。

 

400年ころ、ユカタン半島周辺ではマヤ文明が成立。マヤ族が建てた都市国家ティカルを中心とした古典期マヤ文明が繁栄しました。900年ころからは、トルテカ族の建てたチチェン=イッツァを中心としたトルテカ=マヤ文明がおこります。

 

マヤ文明ではマヤ文字が用いられました。マヤ文字は8割程度解読されています。暦法や階段ピラミッドが発達していたことでも知られます。16世紀にスペイン人たちに滅ぼされました。

 

メキシコ高原では、テオティワカン文明の滅亡後、トルテカ文明が栄えました。その後、アステカ王国が成立しました。

 

アンデス地方では、紀元前1000年ころにチャビン文明が成立します。その後、ナスカ文化やワリ文明などが興亡を繰り返しました。アンデス地方は1200年ころに成立したインカ文明に統一されていきます。

アステカ王国とインカ帝国

(アタワルパの最後:wikiより)

14世紀に成立し、メキシコからパナマまで広範囲にわたって支配したのがアステカ王国でした。アステカ王国の都はテノチティトラン。文字を持ち、軍事力を背景とした神権政治を行います。テノチティトランは現在のメキシコシティのある場所にあった都でした。

 

S先生
S先生

ここで覚えておかないといけないのが、コンキスタドールと呼ばれる人たちです。コルテスやピサロが有名。スペイン語で「征服者」を意味します。

 

1521年、大航海時代でスペインが世界に乗り出す際、スペインの下級貴族であるコルテスは400人の部下を率いてアステカ王国に侵入します。アステカ人が見たことがない火器や馬、鉄器などを用いてアステカ王国軍を圧倒します。アステカ王モンテスマを捕え、アステカ王国を滅ぼしました。

 

1201年にケチュア族が作ったのがインカ帝国です。都はクスコ。インカ帝国はアンデス山脈に沿ってエクアドル、ペルー、チリなどを支配しました。インカ帝国は南北に広がる国土を統治するため、長大なインカ道を整備します。

 

1533年、スペインピサロは部下たちを率いてインカ帝国の領内に侵入しました。ピサロはインカ皇帝アタワルパと会見します。その際、ピサロの遠征軍にしたがっていた修道士がアタワルパにキリスト教改宗を求めたところ、アタワルパは聖書を投げ捨てます。

 

これをきっかけとして、ピサロと部下たちはアタワルパに襲い掛かり、彼を捕虜としました。アタワルパは帝国各地から金銀を集め身代金としましたが、ピサロは金銀だけを奪い取り、アタワルパを処刑します。インカ帝国は滅亡します。

まとめ

他の大陸と離れた南北アメリカでは、独自の文明が発達しました。メソアメリカ地域ではマヤ文明やアステカ王国後、アンデス地域ではインカ文明が栄えます。

 

大航海時代がはじまると、スペイン人をはじめとするヨーロッパ人たちが南北アメリカに進出。コルテスやピサロといった征服者たちが在来の帝国を滅ぼします。

 

古代アメリカのまとめ一覧

場所興った時期滅ぼした人
アステカ文明メキシコ14世紀コルテス(スペイン)
インカ帝国ペルー、チリ13世紀ピサロ(スペイン)
マヤ文明ユカタン半島5世紀スペインの複数のコンキスタドール達
スポンサーリンク
スポンサーリンク

にほんブログ村 受験ブログ 大学受験(本人・親)へ
にほんブログ村

コメント

タイトルとURLをコピーしました