みなさん、こんにちは。数学ⅡBのコーナーです。今回のテーマは【対数法則】です。
前回、対数の基本について解説しました。(⇒これさえ読めばすべてがわかる!対数の基本をわかりやすく解説【受験に役立つ数学ⅡB】)
対数の基本、指数法則をきちんと理解していれば、対数法則もかんたんにマスターすることができます。
今回は対数法則について解説していきますが、もし対数の基本や指数法則に不安がある方は、まずはそちらの記事から確認してください。
それでは、今回は、対数法則について解説していきます。
さっそく始めていきましょう。
・自分で実際に対数法則をつかえる
対数法則とは?
対数法則とは、その名のとおり「対数」に関する法則のことです。
対数とは、$a$を$p$乗すると$M$になるときの$p$のこと($a$を底とする$M$の対数)で、$p=\log_a{M}$と表されるものでしたね。
それでは、いきなりですが、対数法則を3つ紹介します。
$$\log_a{MN}=\log_a{M}+\log_a{N}$$
$$\log_a{\frac{M}{N}}=\log_a{M}-\log_a{N}$$
$$\log_a{M^{p}}=p\log_a{M}$$
これらの式を導くポイントは、$M=a^{\log_a{M}}$、$N=a^{\log_a{N}}$です。
(この変形がわからない人はこちら⇒これさえ読めばすべてがわかる!対数の基本をわかりやすく解説【受験に役立つ数学ⅡB】)
では、これを踏まえて、1つ目の式から見ていきましょう。
$MN=a^{\log_a{M}}a^{\log_a{N}}=a^{\log_a{M}+\log_a{N}}$
対数の定義から$\log_a{MN}=\log_a{M}+\log_a{N}$となります。
続いて、2つ目の式です。
$\frac{M}{N}=\frac{a^{\log_a{M}}}{a^{\log_a{N}}}=a^{\log_a{M}-\log_a{N}}$
対数の定義から$\log_a{\frac{M}{N}}=\log_a{M}-\log_a{N}$
最後に、3つ目の式です。
$M^{p}=(a^{\log_a{M}})^{p}=a^{p\log_a{M}}$
対数の定義から$\log_a{M^{p}}=p\log_a{M}$
これまで$2^{3}=8$だから$\log_2{8}=3$と習ってきましたが、実は次のような手順で導かれています。
①$\log_2{8}=log_2{2^{3}}$
②対数法則より$\log_2{2^{3}}=3\log_2{2}$
③$\log_a{a}=1$より$3\log_2{2}=3\times 1=3$
対数法則の3つの式、理解できたでしょうか。
続いて練習問題を解いてみましょう。
対数法則がどこで使えるかを意識しながら解いてみてください
練習問題を解いてみよう
問題
①$\log_2{3}+\log_2{6}$
②$\log_2{18}-1$
解答
①$\log_2{3}+\log_2{6}$
対数法則より$\log_2{3}+\log_2{6}=\log_2{18}$
②$\log_2{18}-1$
$1=\log_2{2}$なので、与式は$\log_2{18}-\log_2{2}$
対数法則より$\log_2{18}-\log_2{2}=\log_2{\frac{18}{2}}$
$=\log_2{9}$
$=\log_2{3^{2}}$
$=2\log_2{3}$
今回のまとめ
今回は、対数法則について解説してきました。
指数法則や対数の基本を押さえていれば、対数法則も理解することができたのではないでしょうか。
まだむずかしいと感じている人も大丈夫です。
繰り返し問題を解くことで、対数法則をマスターすることができるはずです。
おすすめの問題集も紹介しますので、対数法則の問題をたくさん解きましょう。
今回もおつかれさまでした。
数ⅡB おすすめの問題集
基礎を固めた方におすすめしたのが、旺文社の『数学Ⅱ・B 標準問題精講』です。
『数学Ⅱ・B 標準問題精講』には、大学入試レベルの問題が200問程度のっています。
これらすべてを解けるようになれば、ほとんどの問題に対応することができるでしょう。
解けない問題がなくなるまで、繰り返し練習するのにおすすめの一冊です。
コメント