進行形にならない動詞がある!見分け方のポイントを例文で解説【大学受験の英文法】

今回は、英語の時表現である「時制」から、「進行形」に注目してみましょう。進行形の基本の訳は『~している』、基本の形は『動詞+~ing』です。

しかし、中には進行形にならない動詞というものもあります。

 

田中くん
田中くん

「~している」という意味が作れない動詞って何だろう?

動詞には「動作動詞」「状態動詞」と、大きく分けて2つのタイプがあります。このうち「状態動詞」は「進行形にならない使い方」が非常に多いのです。

 

S先生
S先生

動作動詞・状態動詞の区別がつけば、進行形の要点をおさえられますよ!

さらに、逆に言えば、この記事で説明する動作動詞・状態動詞をマスターできれば、今後テストなどに出てくる「進行形の問題」もすぐに解けるようになります!
例文をたくさん用意しましたので、楽しみながら覚えてくださいね。それでは始めましょう。

間接疑問文のポイント・進行形とは?進行形にできる動詞・できない動詞の判別方法

・「進行形にしない動詞」はどうやって見つけるといい?

・【例外】状態動詞が進行形になる場合とは

・進行形にならない動詞のまとめ

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進行形とは?進行形にできる動詞・できない動詞の判別方法

1.進行形にできる動詞・できない動詞の判別方法

まずは、「進行形」とは何かを確認しましょう。

 

進行形とは、物事が途中である様子』を指す、つまり「ある動作が完了する点に向かって動いている」視覚的なイメージを伴うものです。

 

基本の進行形について、しっかりおさらいしたいという人は、「進行形をマスターする~現在・過去・未来進行形、現在完了進行形などを総おさらい~」の記事をご覧ください!

 

さて、私たちが視覚で見て「動作」が感じられるもの。「~している最中です。」と訳することができる動詞に進行形が使えます。たとえば次の例文を見てみましょう。

 

I am watching at the tennis game.(私はテニスのゲームを見ている最中です。)

 

watch(見える)は、「見ている」という訳を作れます。目玉をきょろきょろ動かして、テニスボールを目で追っているイメージですね。

 

ところが、同じように(見える)と訳せるseeは、進行形を作ることができません。

 

なぜかと言うと、watchとseeは「見る」ことに微妙な違いがあるからです。

watch=視線を向けて見る、目玉を動かして見る(動作動詞)

see=なんとなく視界に映る(状態動詞)

 

ニュアンスの違いがわかりますか?seeは動作動詞ではなく、「状態動詞」なので進行形を作ることができないのです。

 

この「状態動詞」には、see, hear, have, like, believe, know, resemble, standなどがあります。これはそれぞれ(見える・聞こえる・持っている・好きである・信じている・知っている・似ている・(建物が)立っている)という意味を持っています。

○I like dogs.(私は犬が好きです。)

×I am liking dogs.(私は犬が好きな最中です。)←意味がよくわからないですね

○I know where he lives.(私は彼がどこに住んでいるか知っています。)

×I am knowing where he lives.(私は彼がどこに住んでいるか知っている最中です。)←これも訳するとおかしいですね。

 

「知っている最中だ」「似ている最中だ」これらは日本語で話してもおかしいですよね。そういった違和感は英語学習のうえでも重要なので、大切にしましょう。

 

なお、状態動詞は、「現在形」で使うことがほとんどです!

「進行形にしない動詞」はどうやって見つけるといい?

2.「進行形にしない動詞」はどうやって見つけるといい?

「状態動詞」は進行形にならないということを学びました。
それでは、具体的な「進行形にしない動詞の覚え方」はどのようなものでしょうか?
先ほど説明したように、進行形は「物事が行われている最中である」ことを視覚的に確認することができる動詞に使われます。これに当てはまらない動詞を考えればよいのです。
具体的には「状態」、「知覚」、「心の動き」の3パターンを覚えておきましょう。

状態の動詞

be いる・ある
seem ~のようだ
know 知っている
have 持っている
resemble 似ている
exist 存在している
belong to~ ~に所属している

知覚の動詞

feel 感じる
see 見える
hear 聞こえる
smell 匂いがする

心の動きの動詞

think 考える
love 愛する
like 好きだ
dislike 好きじゃない
want 欲しい
believe 信じる

【例外】状態動詞が進行形になる場合とは

3.【例外】状態動詞が進行形になる場合とは

「状態動詞は進行形にならないという話を覚えたばかりなのに、いきなり例外?」とげっそりしないでくださいね。この例外がわかるできるようになると、よりネイティブの理解に近づけます。頑張って!
さて、「状態動詞になるか・そうならないか」の区別は、動詞そのものが備える性質によって決まるものではありません。正しくは、「その動詞に躍動感があるかどうか」です。
例えば、次の場合は進行形になることができます。
I am having a good time!
私はとても楽しい時間を過ごせてるよ!
このhave a good timeは「楽しく過ごす」というフレーズで、「動き」を表しているため進行形を作ることができます。
I’m loving it!
これが好きなんですよ!
こちらは一種の強調表現。「好きという行為をしている」というように、少しクドいくらいに「好き」だと主張しています。
He is being self-hating.
彼は自己嫌悪に陥っているね。
「自己嫌悪のステータスになっている」という、彼の振る舞いそのものに焦点を当てているので、進行形にすることができます。
I am thinking how to celebrate my sister’s birthday party!
姉の誕生日会をどうやってお祝いしようか考えています!
ここのthinkは「思う」のような漠然とした心の動きではなく、「考えているところだ!」という躍動感あふれる状況を言っています。

練習問題

練習問題

それでは、練習問題です!

以下の例文で、進行形になるか・ならないかを解いてみてください。

(1)I [  ] his hobby.

私は彼の趣味を知っている。

(2)Can you [  ] me?

私の話が聞こえていますか?

(3)I [  ] a nice flight.

いい空の旅を楽しんでいるところだ。

(4)She [  ] her husband will return safely.

彼女は夫の無事の帰りを信じています。

(5)I [  ] the power right now!

今すぐ力が欲しい!

解答

I know his hobby.「趣味を知っている」という状態を表しているので、knowは進行形にはなりません。

Can you hear me? これはよく使うフレーズなので、そのまま覚えましょう。
I am having a nice flight.「空の旅を楽しんでいるところ」という、楽しい時間を過ごす動作がありますね。これは進行形にすることができます。
want

進行形にならない動詞のまとめ

いかがでしたでしょうか?

 

動詞には「動作動詞」と「状態動詞」があり、状態・知覚・心の動きを表す「状態動詞」は進行形にならないということを学びました。

 

さらに、「状態動詞」とは、文脈の中でその動詞が「躍動的ではない」場合に決まるものであり、例外もあることを確認しました。
もし「躍動的かどうか」がわからなくなったら、頭の中でその光景をイメージしてみましょう。
動きがない、と感じた場合は、「進行形にはならない動詞」です!
何度か練習を繰り返して、イメージを身体にしみこませていきましょう。
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