みなさん、こんにちは。今回はプレテストを手がかりに大学入学共通テストにおける漢文問題と現行のセンター試験における漢文問題の出題傾向の違いについて解説を行っていきます。
漢文といえば、国語の学習内容の中でも苦手意識を持っている人は多いのではないでしょうか?
返り点など種類も多く、規則性を理解したうえで取り組まなければただの漢字の集合体に見えてしまいなかなか文章を読み進めるという作業を億劫に感じてしまう人もいるのではないでしょうか?
なにはともあれ、それでは早速現行のテスト問題についての解説と、新共通テストにおける漢文問題の比較を行っていきたいと思います。
センター試験における漢文問題の出題傾向
センター試験における漢文の出題傾向は得点が50点満点で設問6問での構成が主流となっております。内容については以下のようになっております。
- 設問1「単語の読み」(配点:4点×2問)
- 設問2「短文解釈」 (配点:5点×2問)
- 設問3「書き下し文」(配点:8点×1問)
- 設問4「内容理解」 (配点:8点×3問)
内容理解が半分の得点という点で、文法をきちんとしておけば半分点数が取れるイメージです。そして、そのために文法をひたすら暗記というのが漢文の勉強でした。
新共通テストにおける古文問題の出題傾向
令和3年より開始される新共通テストにおける漢文の出題傾向(プレテストより推測)について、現状で発表されているものを基調としてその出題傾向、また配点について以下に解説を行います。
まず得点について、こちらは現行のものと変わらず50点満点で設問6問での構成となっております。内容については以下のようになっております。
平成29年度版
- 設問1「漢字の読み」(配点:3×2問)
- 設問2「漢字の意味の読解」(配点:3×2問)
- 設問3「本文中の一文について正しい書き下し文と返り点の組み合わせとなっているものを選択する」(配点:6×1問)
- 設問4「傍線部の解釈問題」(配点:8×1)
- 設問5「漢詩の説明、および漢詩に関連した事項として正しいものを選択する(複数回答)」(配点:8×1)
- 設問6「問題となっている文章より誤っている箇所を選び、正しく改めたものを選択する」
- (配点:8×1)
- 設問7「問題として提示されている2つの文章から相違点と趣旨について答える問題」
- (配点:8×1)
平成30年度版
- 設問1「漢字の意味」配点:3×2問)
- 設問2「本文中の一文について正しい書き下し文と返り点の組み合わせとなっているものを選ぶ」(配点:6×1問)
- 設問3「傍線部の正しい書き下し文の選択と解釈問題」(配点:6×1)
- 設問4「傍線部の解釈問題」(配点:8×1)
- 設問5「問題として提示されている2つの文章から空欄部に当てはまる最も適切なものを選択する問題」(配点:8×3)
30年の方がより、こなれた形になってきますが単純暗記というよりもより解釈を重視する傾向にあります。文法を利用して適切な解釈が求められるよう思えます。
なぜセンター試験から新共通テストへと変更されたのか?
センター試験といえば皆様にとっても馴染みの深いものだと思います。高校生の大学入試といえば「センター試験」であるという概念がある中、なぜ新しいタイプの入学試験を導入するのでしょうか?
新共通テストの問題作成の際の方向性について
新共通テストは「知識・技能」だけでなく、「思考力・判断力・表現力」を一層重視するとして、「知識の理解の質を問う問題」という点にスポットを当てて問題の作成に取り組んでいるとのことです。
センター試験と新共通テストの内容を比較すると、参考文献が2つの作品からなっていることが多く、難易度としては現行のものよりも難しくなっているように感じます。国語のテスト全体で見るとプレテストにおける難易度は29年度版と比較すると30年度版の方が易しくなっている印象を受けます。
ただし、漢文問題については29年度版の方が単語問題が多いことからも、30年度版で少しばかり難易度を上げている印象を受けます。
この記事ではテストの難易度について解説を行って参りましたが、別記事で漢文の具体的な勉強法についても解説を行いますのでそちらの記事についても一度目を通して頂ければと思います。
コメント