古典の係り結びの法則とは(入試出題パターンから)

みなさんこんにちは。今回は、中学や高校の古典の授業で古文を勉強し始めた人なら最初に学ぶであろう「係り結び」の法則について入試出題パターンを知りつつ勉強していきましょう。

 

基本的に古典文法については入試の頻出が高い助詞が「係り結び」と言われる形です。「中学の古典の授業で勉強した」という人も多いと思いますが、基本こそ一番重要なところです。

 

しかも「係り結びの法則」は入試の出題パターンとしては決まっています。2つのパターンしか実はありません。そこで、この「係り結び」の記事を読んで係り結び関係の問題は必ず正解できるようしっかりと勉強していきましょう。

 

たかしくん
たかしくん

えっ!係り結びって2パターン覚えるだけでいいんですか!

ちなみに現行のセンター試験から大学共通テストに変更する中で、純粋な文法問題は少なくなってきました。が、やはり知っておかないと基本の部分で差がついちゃいます。そこで、古典文法の中でも基本中の基本である「係り結び」の法則のそもそもの意味を理解しておくことは大事です。

 

関連記事として共通テストの古文についての分析記事を書きました。併せてそちらも読んでみてください。

 

今回の記事のポイント・古典の「係り結び」とはそもそもなに?

・係り結びの種類はどんなものがあるの?

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古典の係り結びの法則とは

古典で係り結びの法則と言いますが、これは係助詞の問題と言われています。そもそも助詞とは何なのでしょうか。イメージとしては現代語で「わたしは」「あなたが」と言うと思いますがこの場合の「は」「が」が助詞です。

 

古典においては、助詞には、格助詞・係助詞・接続助詞・副助詞・終助詞・間投助詞という種類があります。めちゃくちゃ多いですね。正直、全部覚える必要はありません。(覚えたいなら別ですが、入試ではそこを問う問題は少数です)

 

この中で係助詞とは、種々の後についてその後の働きを強めるなどし、文末表現にも影響を与える語と言われますが、全くイメージが付かないと思いますので、以下の説明・練習で理解をすれば十分です。

 

そして、係り結びの法則で使用される係助詞には、「は・も・ぞ・なむ・や・か・こそ」があります。この中の「ぞ・なむ・や・か・こそ」が「係り結びの法則」という形で勉強をする対象となってきます。

 

で、内容を言うとこの6個の「ぞ・なむ・や・か・こそ」係助詞と文末を特別な形で結ぶ法則を「係り結びの法則」というのです。とにかく、この6個の係助詞が文中に来たら文末が変わると理解すれば十分です。6個の助詞が来たら文末の形を注意すればいいのでかなり楽だと思います♫

係り結びの法則とその訳し方(入試出題パターンについて)

通常、文末の場合、終止形か命令形が来ますよね。もっとも、例外という形でこの「係り結び」と言われる形が来る場合には、文末が連体形ないし已然形が来ます。原則ではなく例外ですので、ここが問われることになるのです。

 

より具体的に、「係り結びの法則」の形を説明すると以下のようになります。

    • 係助詞「ぞ」「なむ」「や」「か」→文末は「連体形」
    • 係助詞「こそ」→文末は「已然形」

     

特に「こそ→已然形」パターンの出題が入試で多いです。勿論、他の係り助詞もそこそこ聞かれますが。

訳し方としては、「ぞ」「なむ」「こそ」は強意と言われ訳には反映されません。「今日も勉強するぞ」「明日こそ勝つぞ」などというように現代語においても強調表現で使われていますね。

 

一方、「や」「か」は疑問(~であろうか)ないしは反語(~だろうか、いや…ない)です。訳としてはこれがめちゃくちゃ出題されます。

 

まとめると、係り結びの法則が入試で出題されるパターンとしては①文末の形をきく(特にこそ→已然形)②や、かの疑問・反語の意味を聞くと言う2パターンのみです。

 

少し練習をしてみましょう。源氏物語の一節に、「弁もいと才かしこき博士にて、いひかわしたることどもなむ、いと興ありける。」というのがあります。

 

係り結びは赤字で「なむ」…「ける」となっているところですね。「なむ」があると文末が連体形になるはずなので確かめてみましょう。

 

「ける」の前の「あり」は動詞ですね。本問の「あり」はラ変動詞です。ラ変動詞は、ら・り・り・る・れ・れ、と活用するので、本問の「あり」は連用形か終止形です。

 

そして、文末の「ける」は過去の助動詞「けり」の活用形ですね。「けり」は、けら・○・けり・けり・ける・○、と活用するので、「ける」は連体形となります。

 

ちなみに「けり」は連用形接続ですので、「あり」は終止形ではなく連用形ですので注意が必要です。以上のように、「なむ」が来ることで文末が「ける」と連体形になっているので、係り結びが見て取れますね。

 

訳は強意の意味で『右大弁もとても学才の優れた博士なので、話し合うことなどは、とても興味深いものがあった。』となります。

 

係り結びの法則のまとめ

いかかだったでしょうか。係り結びは例外的扱いですのでテストではよく問われます。上記の具体例であれば、「なむ」のところにどんな助詞が入るか、「ける」のところにどの活用が来るかといった形で出題されます。

 

出題パターンは上述したように文末にくる活用形と疑問・反語などの訳し方2つのパターンです。これらに対応できるよう係り結びをしっかりと理解しておきましょう。

 

係り結びの法則について練習問題を用意しました。活用がどのように代わるのかをしっかりと学ぶことができます。是非ともご利用ください。「【古文・古典】係り結びの法則の問題演習」はこちらです。

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