気候帯についてその種類とともに解説【系統地理・地学】

自然

今回は気候帯について解説します。気候帯とは、世界各地の気候特色がよく似た地域をいくつかの区域に分けた気候区分のことを指します。代表的なものとしては別の記事にて説明するケッペンの気候区分があります。

 

気候帯の種類としては、熱帯温帯冷帯寒帯乾燥帯などがあります。これらは、気温や降水量などを目安として区分されています。

 

気候帯は、それぞれの地域ごとで得られた気温・降水量のデータをもとにして作られる雨温図と呼ばれる降水量と気温の年間推移を示したグラフを読み取ることでその地域がどの気候帯に所属しているかということを判定することができます。

 

気候帯を理解することは、地理や地域性を理解するにあたって非常に大切なことです。農業や工業といった諸産業の立地は、気候帯によって決定づけられることもしばしばあります。ですので、気候帯の概念をしっかりと理解しておきましょう。

 

この記事を読んで理解できること・気候帯とは何かについて理解できる

・気候帯の種類と特性について理解できる

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気候帯とその種類:熱帯・温帯・冷帯・寒帯・乾燥帯

世界の天気はどこも一緒ではありません。寒いところもあれば暑いところも、雨が降る所もあれば全く降らないところも、世界には様々な気候の地域がありますよね。この世界各地の気候気候特色がよく似た緯度ごとにいくつかの帯域に分けた気候区分のことを気候帯と呼びます

 

別の記事にて解説するケッペンの気候区分では気候帯の種類を、熱帯乾燥帯温帯冷帯(亜寒帯)寒帯の5種類を基本とし、さらにそれぞれを細分化して示しています。これらは、気温や降水量などを目安として区分されています。

 

また、気候区分は太陽熱放射による気温分布を要因とすることから、一般的に緯度に並行する形で形成されるのが特徴です(ただし、例外も多いので注意が必要です)。

 

ここでは、代表的な5つの気候帯である熱帯乾燥帯温帯冷帯(亜寒帯)寒帯についてそれぞれの特徴をそれぞれの地域ごとで得られた気温・降水量のデータをもとにして作られる雨温図を参考にしつつ明らかにしていきましょう。

 

なお、世界地図で気候帯を表すと以下の通りになります。

気候区分は、ケッペンの気候区分を参照

熱帯…低緯度で年中温暖・多雨な地域

熱帯とは、赤道付近から北回帰線・南回帰線にかけての低緯度地帯のことを指します。

 

温暖な気候が特徴で、ケッペンの気候区分では最寒月の平均気温が18℃以上は最低でもある地域となっています。太陽の熱と光によって気温と降水に恵まれており、ヤシの木などを代表とした特徴的な植生も多く見られます。

 

熱帯地域の雨温図は次のようになります。

雨温図作成サイト|谷謙二研究室|埼玉大学教育学部人文地理学 より作成

 

図のように、最寒月でも20℃以上という高い年平均気温と非常に多い年間降水量が熱帯の特徴となります。

乾燥帯…雨が降らない気候帯

乾燥帯は熱帯と温帯の間に位置する気候帯で、雨がほとんど降らない気候帯のことを指します。中緯度高圧帯と呼ばれる北緯または南緯20度から30度の地点に位置することが多いです。

 

乾燥帯は乾燥限界と呼ばれる指標で区分されています。乾燥限界は次のように区分されます。

これに加えて、最暖月の気温が10℃以上あることが条件となります。

 

乾燥帯地域の雨温図は次のようになります。

図のように、年降水量が少なく、最暖月が10℃以上になるのが乾燥帯の特徴です。

温帯…四季を味わえる温和で生活しやすい気候帯

温帯とは、熱帯あるいは亜熱帯と冷帯の間に位置する中緯度の温暖で湿潤な気候帯のことを指します。

 

ケッペンの気候区分では最寒月の平均気温が 18℃以下から-3℃以上になる地域です。北緯または南緯30度から40度の地点に位置することが多いですが、一部の地域では北極圏近くでも温帯となっています。

 

温帯には春夏秋冬といった季節の変化が明瞭で、降水量なども季節ごとに偏りが生じています。また、温帯の陸地面積は地球上の約10%程度になりますが、世界の人口の半分近くは温帯の地域で生活しているといわれています。

 

そのため、土地利用率が高く、様々な産業が発達しており、ヨーロッパや日本・アメリカなどをはじめ多くの先進国が温帯に領土を有しています。日本列島も本州・九州地方・北海道の道南(函館など)が温帯に属しています。

 

温帯地域の雨温図は次のようになります。

 

雨温図作成サイト|谷謙二研究室|埼玉大学教育学部人文地理学  より作成

図のように、季節によって温度差があるのが特徴です。また、雨量も季節によって左右されます。

冷帯…寒く長い冬と熱く短い夏の織り成す気候帯

冷帯とは、亜寒帯とも呼ばれ温帯と寒帯の間に位置する気候帯です。北緯40度から60度近くの緯度に位置しています。

 

冬は著しく寒いものの(世界最低気温を記録したロシア・オイミャコンも冷帯に位置する)、夏の間は気温が上昇することもあって針葉樹林が卓越した植生となります。特に冷帯のうち冷帯湿潤気候と呼ばれる気候では、それが顕著となります。

 

ケッペンの気候区分では最暖月の平均気温が 10℃以上、最寒月の平均気温が-3℃以下の地域という区分けがなされています。

 

冷帯地域の雨温図は次のようになります。

雨温図作成サイト|谷謙二研究室|埼玉大学教育学部人文地理学  より作成

図のように夏季には温帯の地域の気候に迫るほどの気温を記録するものの、冬季には月の平均気温が氷点下になるというのが特徴です。

 

なお、南半球には冷帯気候は基本的に存在しません。(冷帯気候が卓越する緯度において大陸あるいは陸地が発達していないため)

寒帯…とにかく寒い気候帯

寒帯とはその名前の通り年間を通して非常に寒い地域に位置する気候帯です。北極や南極などの極地を中心に分布しています。植物はほとんど育たず、ツンドラ気候においてコケや草が育つ場合がある程度の植生となっています。

 

ケッペンの気候区分では最暖月の平均気温でも10℃に届かない地域を寒帯と呼んでいます。

寒帯地域の雨温図は次のようになります。

図のように、非常に気温が低い地域であることが読み取れます。なお、寒帯においては降水量は気候帯を判断するうえで考慮されることはありません。

まとめ

ここまで、気候帯について説明してきましたが、気候帯には次のようなものがあることが理解できましたね。

気候帯は、気候区を知るうえ上で非常に大切な概念かつ指標となります。しっかりと覚えておきましょう。

 

より、詳しく地理を勉強したい人は「村瀬のゼロからわかる地理B 系統地理編 (大学受験プライムゼミブックス)」を参考にするとよいでしょう。

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