こんにちは。今回は古代ギリシア、ローマからルネサンス期までの西洋絵画史についてまとめていきます。
古代ギリシア、ローマといった古典時代の文学や中世ヨーロッパやルネサンス期の美術について、網羅的に整理することは受験において非常に有効です。
特に、難関大入試では作品の絵画が頻出なので誰がどのような作品を作ったのかイメージを押さえておきましょう。
特に、絵画は大学受験の頻出事項なので絵とともにしっかりと整理しましょう。
今回の記事のポイント・絵画で一番出題されるのはルネサンス。特にイタリアルネサンスに注目
・「最後の晩餐」と「最後の審判」を間違えないこと
・農民といえばブリューゲル、宗教画ならエル=グレコが良く出題されます
・彫刻はミケランジェロとドナテルロが良く出題されます
西洋の美術史
ヨーロッパ文化の根底にあるのは古代ギリシア・ローマの文化です。特にギリシアの文化はヨーロッパの人々に強い影響を与え続けました。古代ギリシャではフェイディアスの作品が出題されます。
(フェイディアス作:アテネの女神像)
紀元前130年頃に活動していた彫刻家、アンティオキアのアレクサンドロスが作者と考えられています。ミロス島で発見されたギリシア神話の女神アプロディーテー像とされています。
(ミロのヴィーナス)
キリスト教が重んじられた中世ヨーロッパでは、絵画や彫刻などはあまり発展せず、様式美が重視されます。
美術が一気に花開いたのはルネサンスの頃でした。
イタリア・ルネサンス期
イタリアでは14世紀のジョットを皮切りに、ドナテルロ、ダヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロなどが百花繚乱のごとく名作を次々と生み出します。作品のイメージは持っておきましょう。早慶クラスだと絵画と作者と時代を問うことが多いです。
(ドナテルロ「ダヴィデ像」:wikiより)
ジョットの「聖フランチェスコの生涯」はアッシジの聖フランチェスコ聖堂にあり、28枚にも及ぶ連作壁画で、聖堂内の壁に沿って順序よく彼の生涯を描いています。そのフレスコ画1枚の大きさはなんと8畳もあるそうです
(ジョット「小鳥に説教する聖フランチェスコ」)
ボッティチェリはメディチ家のコレクションを鑑賞する機会があったことから、ギリシア・ローマ古典時代の大理石の彫像を連想させる作品を描いています。
(ボッティチェリ:ヴィーナスの誕生)
「春」はメディチ家からの依頼で作成したと言われています。
(ボッティチェリ:春(プリマヴェーラ))
レオナルド・ダ・ヴィンチは、ミラノにあるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ修道院の食堂に「最後の晩餐」を描きます。フレスコ技法ではなく、乾いた漆喰にテンペラで描かれました。
また、ダ・ヴィンチと同時代の天才であるミケランジェロですが、「ダヴィデ像」や「最後の審判」が有名です。
(ダヴィデ像:wikiより)
下図はバチカン宮殿のシスティーナ礼拝堂の祭壇に描かれたフレスコ画である「最後の審判」です。
(ミケランジェロ:最後の審判)
また、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロとともに、盛期ルネサンスの三大巨匠といわれているラファエロです。彼は聖母子像を多く描きました。有名なのが「大公の聖母」です。
(ラファエロ:大公の聖母:wikiより)
周辺諸国の絵画
イタリアで生まれたルネサンスは周辺諸国にも広がりました。最初に広がったのは商工業が盛んなネーデルラント、現在のオランダやベルギーですね。
まず、覚えておくべきなのは、、初期フランドル派の画家ヤン・ファン・エイクです。合計3枚のオークのパネル(板)に油彩で描かれたパネル画である『アルノルフィーニ夫婦像』。精緻な油絵の始まりとして、西欧美術史で極めて重要視されている作品です。
(『アルノルフィーニ夫妻像』:wikiより)
また、同じネーデルラントのブリューゲルですが「農民の踊り」を描きました。本作において、ブリューゲルは単に農民の日常風景を捉え描いたのではなく、暴飲暴食や情欲に溺れる農民の姿や、怠慢や憤怒、虚偽を露わにする農民の姿や象徴を大きく取り上げ、道徳的な教えを描きました。
(ブリューゲル「農民の踊り」:wikiより)
他の地域と少し異なるのがカトリックを信仰する王権が強かったスペイン。スペインでは宗教画や宮廷画が盛んになりました。有名なのがエル・グレコとベラスケスです。
(エル・グレコ「オルガス伯の埋葬」:wikiより)
ちなみに、ベラスケスの『女官たち(ラス・メニーナス)』は筆者がどこから描いたか不明であるという謎に満ちた作品です。
(ベラスケス作「女官たち(ラス・メニーナス)」:wikiより)
まとめ
美術史の分野は知識の整理がしにくい分野で。表を用いて、いつ、だれが、何を作ったのか、しっかりと整理することが求められます。
また、写真問題でよく出題される分野でもありますので、高校で使用している資料集などを使い、芸術作品と作者を一致されるようにしましょう。
ルネサンスのようにたくさんの作品がある場合は、なおの事、美術品と作者の一致が大事になってきます。しっかりと整理しましょう。
建築については「西洋建築史(古代ギリシアから近代まで)【世界史B】」を参考にするといいでしょう。
https://wearewhatwerepeatedlydo.com/europe-architecture
コメント
[…] […]