みなさんは、英文法の最初の頃に人称代名詞を覚えさせられませんでしか?人称代名詞という言が聴き慣れない人はいわゆる「アイ・マイ・ミー・マイン!ユー・ユア・ユー・ユアーズ!(I・my・me・mine!you・your・you・yours」という奴です。
人称代名詞とは、話し手、受け手、および会話の中での人や物を指す代名詞のことです。「私は」とか「あなたは」とかですね。人称代名詞で、話し手というか自分自身のことを「一人称」、会話の受け手や相手のことを「二人称」、それ以外の人、物のことを「三人称」と言います。
実は私が授業をしていて、高校生で英語が嫌いという生徒はこの人称代名詞がそもそも頭に入っていない生徒が多いです。
冗談だろ?と思われた方はサクッとこの記事は無視してください。読む必要はありません。ですが、私が生徒と接して感じたのは、そもそもこの人称代名詞が理解できていないケースが多いです。
一番最初のステップでつまづいてしまいもう英語が嫌になるというパターンです。そこで、今回人称代名詞をきちんとかみくだいて説明したいと思います。
ただ、今回のお話は理解力も必要ですが暗記力も必要です。暗記とは、自分で学んだことを再現できることを言います。そしてこの人称代名詞がそもそも理解できないと英語の文が作れません。ですので、今回のお話は必ず理解して暗記して自分で使えるようにしてくださいね。
それでは、人称代名詞の解説をしていきましょう。
そもそも人称代名詞って何?なんで必要?
「そもそも人称代名詞って何?」「なんでそんなもの必要なの?」「アイマイミー?なんかのアニメのタイトル?」そういう反応が英語嫌いの生徒からよく投げかけられる疑問です。
そんな時に私が回答してるのが、人間の発する会話とか文って必ず、誰かが(何かが)どうする、という形になるので人間が論理的な言葉を発する以上必要になるツールが人称代名詞だと伝えています。
わかりづらいですよね?正直、今の説明で納得できた人は相当賢いし、説明は不要かもしれませんね。
簡単に言うと、会話って必ず「(私が)今日、テスト受けてだるかった」「あの先生の授業(は)やばいっしょ」のように「〇〇(人の場合でも物の場合でも)が(は)、××する」という形になります。
詳しくは、文型の講義でお話しますが、「〇〇は」の部分が主語、「××する」の部分は動詞(英語に述語と言う概念はありません)と言う形になり、文は必ず主語を必要とします。
「コーラ!」「それ」「なめとんのかぁ」など単語のみで会話する人もいますが、全てそれらは主語が省略されているのです。主語を付け加えると「(私は)コーラ(が欲しい)」「(私は)それ(が欲しい)」「(あなたは)(私を)なめとんのかぁ」
と、「〇〇は」が必ず文にきます。そして、こうした主語を一語でわかり易く表現したものが人称代名詞なのです。
主語と人称代名詞
ちょっと分かりにくくなってきました?みなさんは、自分のことをなんと言いますか?「俺は」「私は」「オレ様」…様々ですね。自分が文の主体になる場合、これが「I」なのです。日本語では「オレ」などの主体は省略されることもありますが、英語は言います。(虚数ではありません^^;)一人称と言います。
写真の女性が主体となって話をする場合、例えば文で私は話を聞くと言う場合、「I」を使います。I hear と「I」を使います。
そして、自分の会話の相手、自分からみて「あなたは」「お前は」「君は」など…これが「You」なのです。会話で自分の相手側が主体、主語になる場合にYouを使います。 なお、大文字はIのみで文頭にこない場合は全て小文字になります。
写真のしゃべっている男性は、私(I)からみた「あなた(you)」で、あなたが喋るという文では、「you speak」となり、Youが主体になります。これを二人称と言います。
そして、写真の左端の男性は何かしゃべっていますが、真ん中の女性(I)からすれば会話の相手ではなく「彼」となります。これを三人称といい、自分と相手方以外の人間を指します。
この三人称ですが、男性の場合は「彼は(he)」、女性の場合は「彼女は(she)」、人間以外の場合は「それ(it)」を使用します。特にitは、固有名詞(それ自体の物の名前、ペンとか鉛筆とか)を一語でさすので頻度が高いです。
以上は単数(一人、一つ)の場合の話です。複数形では私の複数形私たちはwe、彼ら、彼女ら、それらの複数形はtheyを使用します。特にtheyは彼らと訳す人が多いですが、それらとなることが多いので注意です。
なお、あなたたちはあなたと同じ形のyouを使います。
人称代名詞のまとめ
以上の主語のまとめとして以下の形になります。
私は | あなた(たち)は | 彼は | 彼女は | それは | 私たちは | 彼(女)らは、それらは |
I | you | he | she | it | we | they |
所有格と人称代名詞
次に所有格のお話をしましょう。所有格とは、物の直前に来て、その物の所有や支配を表す格です。例えば「私のペン」「あなたの消しゴム」「彼の時計」という単語がありますよね。ペン、消しゴム、時計という単語の前に「私の」「あなたの」などその物の所有者を表す言葉がありますよね。
こうした所有を表す言葉を所有格と言います。
早速解説すると、「私の」はmy、「あなたの」はyour、「彼の」はhis、「彼女の」はher、「それの」はits、「私たちの」はour、「それらの、彼(女)らの」はtheirとなります。
ちなみに固有名詞の場合は’sが使用されます。例えば「トムの」という時には「Tom’s」となるわけです。また、トムというのは三人称の場合にはhisに置き換えられることができます。
「トムのペン(Tom’s pen)」→「彼のペン(his pen)」という形に置き換えることも可能です。なお、このトムというのが主人公で一人称の場合はmyを使う形になります。固有名詞は1〜3のどこにカテゴリされるか文脈を読み取りましょう。
まとめると以下の表になります。ちなみに「あなたたちの」も「あなたの」と同じ形です。
私の | あなたの | 彼の | 彼女の | それの | 私たちの | 彼(女)らの、それらの |
my | your | his | her | its | our | their |
目的格と人称代名詞
今回の最後は目的格です。これはなかなか難しいかもしれません。よく主語の話と混同する人がいますので、注意してください。
主語の話は、あくまで会話の主体の話です。私は、彼女はなどです。目的格の話は、主体から対象に対しての話です。上の写真をみると、これは「私は彼女にプレゼントした」という文があります。そして主語は「私は」でして、「彼女に」という〜にの部分が目的格となります。
そして、「私に(を)」の場合me、「あなたに(を)」の場合you、「彼に(を)」の場合him、「彼女に(を)」の場合her、「それに(を)」の場合it、「私たちに(を)」の場合us、「彼ら・彼女ら・それらに(を)」の場合themを使用します。
例えば「私は彼を愛します」という場合主語がIで目的語が彼をなのでhimを使い、I love him.となるわけですね。
なお、固有名詞の場合は所有格と違い何も変化せずそのままの形を使用します。penとかphoneなどそのままの名前を主語と同様に目的語として使用できるのですね。
私に(を) | あなたに(を) | 彼に(を) | 彼女に(を) | それに(を) | 私たちに(を) | 彼(女)らに(を)、それらに(を) |
me | you | him | her | it | us | them |
人称代名詞のまとめ
以上により以下の形にまとめられます。分からなかった人はもう一度読むかコメント欄にコメントをいただければ別の説明をします。または別の文型の記事を読み進めれば理解できるかもしれません。辛いかもしれませんが少し頑張ってください。
とにかく下の表は必ず暗記しましょう。
主語(〜は) | 所有格(〜の) | 目的格(〜に、〜を) | |
私 | I | my | me |
あなた | you | your | you |
彼 | he | his | him |
彼女 | she | her | her |
それ | it | its | it |
私たち | we | our | us |
彼ら、彼女ら、それら | they | their | them |
なお、mineなど所有代名詞については別の記事で記載する予定です。今回はお疲れ様でした。
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