みなさん、こんにちは。高校2年生から始まる共通テスト。今回の記事では、大学入学共通テストのリーディングの勉強法についてご説明したいと思います。今回、参考にするのは平成30年プレテストです。
ちなみに、英語について共通テストとセンター試験の比較については「【2019年度大学受験英語】大学入学共通テストとセンター試験の英語の違い及びその対策」がありますのでご一読ください。
共通テストのリーディングの特徴・問題・対策法
共通テストの英語筆記問題はプレテストの問題を見ると従来のセンター試験で出題されてきた発音・アクセント問題や文法問題が出題されておらず、長文問題がメインとなっています。
平成30年度に実施された大学入学共通テストのプレテストの問題を詳しく見ていきたいと思います。
第1問では、ウェブサイトに掲載されている文章やALTの先生からの短めの手紙を読んで問いに答えます。
ウェブサイトの文章は分量が比較的多く読み慣れていない方は手こずってしまう可能性があるので、あらかじめ問題を読んでおいて問われる部分を理解した状態で文章を読んだ方がより短時間で問題を解くことができます。
第2問では、ウェブサイトに載っていたレシピや、ニュース記事とそれに付随するコメントを読んで問いに答えます。
第2問において特に特徴的な出題は文章中に含まれる「fact」と「opinion」を区別して捉えなければならない問題が出題されている点です。文章に出てくる特定の人物が述べている考えが「opinion」に分類されることをよく意識しながら文章を読む必要があるでしょう。
第3問ではブログに書かれた学園祭に関する文章や、雑誌に掲載された日本と海外との文化の違いに関する文章を読んで問いに答えます。
こちらの大問では登場人物の心情の変化の過程を正しく選ぶ問題が出ており、人物の行動をしっかり確認しながら読むことが重要です。
特別難易度が高いというわけではありませんが、今までのセンター試験英語では出てこなかったタイプです。
第4問では生徒が普段どのくらい本を読むのかに関する2つの文章を読んで問いに答えます。2つの文章を一気に読まなければならず、混乱してしまう可能性があります。それぞれの文章の重要な部分に線を引くなどして要点を明確にすることが大事です。
第5問では長めの記事を読んで問題に答えます。記事に出てくる人物の行動を時系列順に整理する問題が登場しており、かつてセンターの第6問に出ていた論理展開を求める問題と類似しています。
第6問ではプレゼンテーションの準備に必要な記事を読み問いに答えます。全体的にセンター試験の長文と傾向が似ていますが、4つの選択肢から状況を正しく示しているグラフを選ぶという今までにない問題も登場しています。
問題文に「You may choose more than one option.」と書かれている問いはその答えが必ずしも1つではないことが示唆されています。プレテストの解答を見ると答えが2~3つ用意されていることが分かります。従来のセンター試験とは異なりいくつ答えがあるのかがはっきり示されていないのでやや難易度が上がっています。
共通テストはセンターと比べ長文が増えるので、日常的に英語長文を読むことを続けて短時間で長文を読む能力を付けることが重要です。また専用の問題集やプレテスト、センター試験の過去問などを使って問題形式に慣れることも大切だと言えます。
第3問Bの問題を見てみよう
実際に平成30年プレテストの第3問Bの問題を見ていきましょう。実際の文章は平成30年プレテスト 第3問Bをご参考にしてみてください。
この文章にはカナダから来た、「Deborah」という女性の学生が登場します。第3問B問1では、6つの選択肢からDeborahの心情の変化を適切に表しているものを選ぶ問題が出ています。このように内容に沿った読解を聞いてきます
- 1 nervous →confused →happy →shocked →sorry
- 2 nervous→ confused→ sorry→ shocked→ happy
- 3 nervous→ happy→ shocked→ confused→ sorry
- 4 nervous→ happy→ sorry→ shocked→ confused
- 5 nervous→ shocked →happy→ sorry→ confused
- 6 nervous→ sorry→ confused→ happy→ shocked
問題文3行目には「Deborah, who was at our school in Japan for a three-week language program, was nervous at first because there were no students from Canada,her home country. 」とあり、始め彼女は自分のクラスに同じカナダ出身の学生がいないために神経質になっていたと読み取れます。
しかし5行目に「But she soon made many friends and was having a great time inside and outside the classroom.」とあり、彼女はすぐに友達を作り、楽しい時間を過ごしていると書かれています。
ある日彼女は学校の先生(Mr.Hayashi)が階段から落ちたことで怪我をして入院していると知ります。
この場面では、「She was really surprised and upset, and wanted to see him as soon as possible. 」とあり、彼女が驚き動揺していると分かります。彼女は先生を見舞うためにクラスメイトと共にお花を病院に持っていきます。
先生にお花を渡すと先生の表情が急に笑顔がなくなってしまい、この場面では「However, his expression suddenly changed when Deborah gave the red flower to him.Deborah was a little puzzled, 」とあり、先生の反応に対し彼女は混乱していたと読み取れます。
その後彼女は日本では植木鉢に入っているお花を病院に持っていくことは良くないこととされていることを知り、先生のもとに謝りに行きました。
この場面では、「Soon after Deborah heard the hidden meaning of the potted begonia, she visited Mr. Hayashi again to apologize」とあります。
改めて文章をしっかり読むと、Deborahの心情はnervous→ happy →surprise,upset → puzzled → sorryと変化していると分かります。
したがって今までの情報をもとに問1の選択肢を見ると③(nervous→happy→shocked→confused→sorry)が正解だと結論付けられます。
まとめ
今回は共通テスト英語リーディングの対策についてお話しました。センター試験と比べると長文の割合が増え、短時間で長文を読み取る力がより重要になったことが分かります。日々の勉強でどれだけ長文に慣れていけるかが合格のカギを握るでしょう。
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[…] 現在の傾向については「大学共通テスト英語リーディングの勉強法(平成30年プレテスト をみて)」をご参考ください。 […]