等位接続詞について解説!覚えておくべき頻出表現も紹介!【英文法】

今回は、等位接続詞について説明していきます。

 

「等位接続詞」という言葉は学校や予備校などの講義でも耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。

 

しかしながら等位とは一体何か、と聞かれて明確に定義を説明できる人は少ないのではないでしょうか。

 

今回の記事ではその定義についてしっかりと解説するほか、覚えておくべき単語などについても紹介していきます。英作文や会話形式の問題などでも、誤用をしないように知識をつけていきましょう。

 

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等位接続詞はなぜ必要なの?

「等位接続詞は重要だ」としばしばいわれますが、なぜその概念と意味の理解が必要なのでしょうか。

 

端的に言うとそれは等位接続詞の扱いで英文の意味合いが全く異なってくるからです。英文の正しい意味を理解するために、等位接続詞の理解は必須であると言えます。

 

例文を早速確認していきましょう。

 ①He told me to come and eat it.                                                                        ②He told me to come and ate it.
この二文の違いがわかりますでしょうか。実は訳が全く違うのです。この違いを明確にするために必要なのが等位接続詞「and」の理解です。
「等位接続詞」の「等位」とは「位が等しい」と書きます。それすなわち、接続詞の前後で書かれる表現の内容や、形が全く同じであるということなのです。
例えば「and」は日本語にすると「そして~」などという訳になります。これは誰でも理解できますね。
我々は「そして」という表現で前後の形が全く一緒になるということをごく日常的に理解しています。
「私はパン、そしてご飯を食べた」という表現は自然ですよね。等位接続詞の前後は「食べ物」であるという観点から等位接続詞が機能しています。
それにのっとって先ほどの英文を確認していくと、①は「and」の後ろが現在形の「eat」になっています。「and」の前後の形が等位になると考えると、前の部分も現在形になるはず。
つまり「彼は私に、来て、そしてそれを食べるように言った。」となります。「and」が現在形同士の「come」と「eat」を結んで、「私」にかかっているのです。「それ」を食べるのは私になるのです。
では逆に②はどうでしょうか。こちらは「and」の後ろが過去形の「ate」になっていることから、「and」がつないでいる同じ形のものは、過去形の「told」になります。
訳出すると「彼は私に来るように言い、そして、それを食べた」となります。こちらでは「それ」を食べたのは「彼」になるのです。

 頻出!覚えておくべき等位接続詞一覧

等位接続詞の役割や、使い方については理解していただけたのではないかと思います。

 

それではここからは具体的な覚えるべき等位接続詞を暗記していきましょう。具体的な覚え方としては下に記載しています。

 

簡単な物も多く、すでに知っている物も多いかと思われますので、サクサクと覚えてしまいましょう。

 

forなぜなら
and~と
nor~もまたない
butしかし
or~か
yet~だが
soだから

「and」は先ほどの例文で紹介したので、それ以下の等位接続詞を例文を用いて確認していきます。

「for」について

I eat this cake forI am hungry.(私はこのケーキを食べた、なぜならお腹が空いたからだ。)
先ほどの文章と因果の位置が異なりながらも、同じ意味を表しています。根拠と結果の位置が逆転しているところに注意です。

「nor」について

I like eating nor cooking.(私は食べること料理をすることも好きではない。)
「nor」自体に否定のニュアンスがあるので、動詞は肯定形であることに注意をしましょう。

「but」について

I ate this cake , but it was not delicious.(私はこのケーキを食べた、しかしそれは美味しくなかった。)
こちらは「文章」と「文章」を接続しています。こういう使い方も大いにあります。

「or」について

I like baseball orsoccer.(私は野球、サッカーが好きです。)
「野球」と「サッカー」という単語を等位で結び、どちらかを選択するニュアンスを出しています。

「yet」について

I play baseball yet I don’t play soccer.(私は野球をする、サッカーはしない)
「yet」は「~だが」という意味で、いわゆる逆説の接続詞。「but」とほぼ一緒の点を抑えておいてください。

「so」について

I am hungry so I eat this cake.(私はお腹が空いた、だからこのケーキを食べる)
こちらも文章と文章を接続しています。前の文章を根拠として、後ろの文章で結果を述べる因果関係を作り上げています。

 

等位接続詞の覚え方

先ほど、覚えておくべき等位接続詞を例文と共に一覧で紹介しました。ここからはそれらの簡単な覚え方を紹介します。等位接続詞は基本的な英単語ばかりで、ある程度勉強をしている人は今さら覚えるまでもないかもしれませんが、しっかりと正確に覚えておきましょう。
for,and,nor,but,or,yet,soのそれぞれの頭文字をとって「FANBOYS(ファンボーイズ)」と覚えるのが一般的です。種類を覚えるとともに、それぞれの意味をしっかりと覚えておいてください。

等位接続詞と従属接続詞の違い

最後にもう一つの接続詞である「従属接続詞」との違いを理解しておきましょう。両方とも接続詞ではありますが、使い方などが微妙に違っているので混同しないようにしっかりと区別して覚えておいてください。

 

今回は従属接続詞の細かい解説は割愛しますが、従属接続詞が繋ぐのは「条件・理由・時」などです。文法上等位の「単語」などを繋いでいた等位接続詞とは全く使い方が違うのです。

 

接続詞が何を繋いでいるかに注目して、区別をしていきましょう。

 

また、「接続詞の位置」も明確な違いです。例文を確認してみましょう。

 

・I play baseball and I eat this cake.(私は野球をして、このケーキを食べる)                                          ・When I play baseball, he eats this cake.(私が野球をしている、彼はこのケーキを食べる。

 

上の例文はさきほど確認したように「等位接続詞」の例文で、下は「従属接続詞」の例文です。

 

「等位接続詞」の例文は、前半と後半のちょうど連結部分のところに接続詞が置かれているのに対し、「従属接続詞」を置く位置は自由自在です。文頭においても文末においても良しなところはこちらだけの特徴です。

 

こちらもしっかりと理解して見分けられるようにしていきましょう。

今回扱った内容の演習問題

最後に演習問題を解いて、万全の理解をしましょう。

 

Q.カッコに入る正しいものを選べ。

1.She is (   ) my mother (   ) my aunt.(彼女は私の母ではなく叔母である)

①not but ② not not ③ but but ④but not

(解答)①
(解説)等位接続詞をもちいた慣用的な表現。「not A but B」で「AではなくB」

 

2.I play baseball (   ) I am tired.

①so ②for ③but ④nor

 

訳出せよ。

I play baseball nor soccer.

解答:「私は野球もサッカーも好きではない。」
「nor」を用いるとそれ自体が否定語なので、文章全体が肯定の形でありながら否定の意味になることに注意。

 

まとめ

いかかでしたでしょうか。

 

今日扱った単元は、特に正確な読解をしていく上では必須の表現ですのでしっかりと理解・暗記をしていきましょう。

 

また「for」と「so」は両方とも因果関係を結ぶが、理由と結果の位置がそれぞれ逆になるという知識はかなり大事です。

 

読解中に根拠を探したりする上でも使える知識なので、こちらも確実に覚えておいてください。

 

今日扱った文法については「英文法・語法Vintage」がおすすめです。演習問題をさらに解いて理解を深めていきましょう。

 

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