世界史の講義で一番最初に出てくるのが「先史時代」という人類誕生の歴史ですね。ここでは受験に出題される歴史の流れをざっくりと解説していくブログです。
なぜ「先史時代」という言葉が使われるかですが、要は人類の歴史より先(前)の時代ということから「(人類の歴史より)先(の歴)史時代」という意味です。
そして、先史時代がいつからかというと700万年前からということになります。
先史時代は、それほど試験には出ませんし出てもそれほど難しい内容ではないので先史時代は重要度の低い範囲です。先史時代の問題と思わせておいて実は近代史みたいなパターンが多いです。
「(だったらするなよ!)」というツッコミが入りそうですが一応念の為。人類誕生は試験勉強というよりも一般常識的に聞かれるので知っておいた方がいいですよ。
で、人類誕生の分野で大事なのは順番です。「エンゲンキュウシン(猿原旧新)」という順番です。これはしっかりと覚えましょう。
世界史は流れで覚える必要があるので。それでは各内容に入っていきます。本サイトは受験知識を得るためにざっくり解説なので細かいことや詳しいことは解説しないので悪しからず。
Youtubeでも解説をしてみました。よければみてください。
猿人(700万年前〜500万年前)
2001年7月19日、フランスの古生物学者ミシェル・ブリュネ(英語版)の調査チームによって約700万年から約680万年前チャド共和国北部に最古の人類である可能性があるサヘラントロプスが発見されました。
(サヘラントロプスの頭蓋骨化石:wikiより)
そして、、レイモンド・ダートが、アフリカのスタークフォンテインの洞窟で人間とも猿ともつかない動物の頭蓋骨を発見し、初期の人類で400万年前から200万年前まで生存したとしてアウストラロピテクスと名付けました。
アウストラロピテクスとは「南のサル」という意味です。一番最初にスタークフォンテインの洞窟の発見後、エチオピアのアワッシュ川下流域でも発見されています。後者は「ルーシー」という名前がついて有名です。なお、他にもアフリカの各地で見つかっています。
(Google Mapより参照)
この時、猿人は直立二足歩行をしています。二足歩行している化石が見つかって当時はセンセーショナルだったようです。ちなみに人類と猿人類の最大の違いは直立二足歩行であり、こりにより樹上生活から地上生活にうつり前足を自由に利用することが可能になりました。
猿人は、石を単純に打ち欠いて作った打製石器を使ったと言われています。なお、猿人は火を使用した証拠は見つかっていません。火の使用が認められるのは原人からなので注意しておいてください。
原人(240万年前)
原人として有名なのがホモ=ハビリス、ホモ=エレクトゥスです。
オランダ人のデュボワが軍医として当時オランダ領であったインドネシアに渡り、1891年にジャワ島トリニールで、原始人類(猿人)の頭蓋骨、顎骨、頚骨、2本の臼歯、左大腿骨の化石を発見し、ホモ・エレクトゥス(「直立歩行ができる猿人」の意、ジャワ原人)と名づけました。
彼らの化石はインド、インドネシア、中国北部、シリア、イラクなどで発見され、当時の沿岸部から20km以内にある地域でした。そのため、アフリカを出発してから主に海岸を通って広がっていったと思われます。
また、北京原人(中国)も有名ですね。
原人といえば、言語と火の使用が始まります。試験の選択問題で出ることが多いので覚えておきましょう。また、ホモ=エレクトゥスはハンドアックスなどの武器も使用していたと言われています。
旧人(60万年前)
旧人はネアンデルタール人です。ネアンデルタール人と現生人類は長らくともに生きてきて、両者の間に混血があったという研究もなされています。
40万年前に出現して2万年前に絶滅したといわれています。ヨーロッパから西アジアにかけて化石が見つかっています。試験的に覚えておかなければならないのは火を積極的に使用し、死者を悼む精神があったと言われています。(骨の化石の周りに花粉の化石があったことから死者に花を送って埋葬したと考えられる)
剥片石器を使用し、氷期に対し毛皮を身につけていました。
新人(20万年前)
最後は、クロマニヨン人(ヨーロッパ)、周口店上洞人(中国)ですね。骨角器を使用し、洞穴美術(ラスコー(フランス)、アルタミラ(スペイン))が有名です。
そして、おおよそ1万年前に氷期が終了し、地質年代として完新世の時期が始まりました。この時代に人類は定住性集落の増加や土器の発明、磨製石器の利用、農耕牧畜による食糧生産が起こりました。そして、これ以降の時代を新石器時代といいます。
以上、かなりざっくりと説明しました。この範囲から入試問題を用意しました。「先史時代の入試問題演習をしよう!(出題されたら差がつく!)【世界史B】」を解いてみましょう。
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