みなさん、こんにちは。数学ⅠAのコーナーです。今回のテーマは【3元1次方程式】です。
田中くんのように、3元1次方程式と聞くと、すごくむずかしそうに感じてしまう人も多いのではないでしょうか。しかし実際は、3元連立方程式も、これまでに解いてきた連立方程式と同じ解き方で解くことができます。たんに連立方程式で3つの式があるにすぎません。
今回は、3元1次方程式の問題が解けるようになることを目標にがんばっていきましょう。
3元1次方程式とは?
3元1次方程式とは、文字が3つ(3元)で、それらが最高で1乗(1次)の方程式のことです。
たとえば、$x+2y+3z=4$がこれにあたります。
値の分からない文字が3つあるので、3元1次方程式を解くためには式が3つ必要です。そのため、3元連立方程式や連立3元1次方程式と言われることもあります。
それでは、3元1次方程式はどうやって解けばよいのでしょうか。
3元1次方程式の解き方
みなさん、2元1次方程式はとくことができますよね?$x+y=5$、$x-y=-1$のような、いわゆる連立方程式と呼ばれるものです。
3元1次方程式を解く方法は、「ふつうの連立方程式の問題にする」です。
3元だから解けないのであれば、文字を1つ消して2元1次方程式にしてしまえばいいというわけです。少しかんたんに思えてきたのではないでしょうか。
では、どうやって?ということは、実際に問題を解きながら解説していきます。
3元1次方程式の問題を実際解いてみよう
次の連立3元1次方程式を解きなさい。
$x+y+2z=2$…①
$2x+y-z=-3$…②
$x-3y-z=8$…③
今回は、zを消して、xとyの連立方程式をつくりましょう。
$①+②\times2$より $5x+3y=-4$
$②-③$より $x+4y=-11$
これで、$5x+3y=-4$…④、$x+4y=-11$…⑤という連立方程式になりました。
$④-⑤\times5$より $y=-3$
$y=-3$を⑤に代入すると、$x=1$と分かります。
さらに、$x=1$、$y=-3$を①に代入すると、$z=2$が導けます。
(答)$x=1$, $y=-3$, $z=2$
次は、自分で3元1次方程式を解いてみましょう。
練習問題
次の連立3元1次方程式を解きなさい。
- $x+3y-z=-5$…①
- $2x-5y+z=-6$…②
- $-x-2y+2z=11$…③
解答
$①+②$より $3x-2y=-11$…④
$①\times 2+③$より $x+4y=1$…⑤
$④\times 2+⑤$より $x=-3$
$x=-3$を⑤に代入して $y=1$
$x=-3$, $y=1$を①に代入して $z=5$
以上より、
数学の勉強のためのおすすめ問題集・参考書
数学の問題集・参考書はたくさん売られていますが、選ぶポイントは「問題の質」と「解説の丁寧さ」です。
今回は、基礎と応用、それぞれ1冊ずつのおすすめをご紹介します。
数学Ⅰ・A基礎問題精講
数学の勉強におすすめの問題集・参考書の1つ目は、旺文社の「数学Ⅰ・A基礎問題精講」です。
この本は、入試の基礎レベルの問題がたくさん入っており、「教科書の問題は解けるようになったから、もう少し上のレベルの問題が解きたい」という人におすすめです。
「基礎問」→「精講」→「解答」→「ポイント」→「演習問題」という順番なのも、理解の定着を助けてくれます。
文系数学の良問プラチカ 数学Ⅰ・A・Ⅱ・B
数学の勉強におすすめの問題集・参考書の2つ目は、河合出版の「文系数学の良問プラチカ 数学Ⅰ・A・Ⅱ・B」です。
本の題名にもあるとおり、良問がつまった問題集なので、「ふつうの参考書の問題はだいたい解けるようになった」「入試に向けて、レベルの高い問題を解きたい」という人におすすめです。
むずかしくて解けない問題も多くあるかもしれませんが、20分など目安を決めて、解けないなりに考えてみるのも勉強になりますよ。
今回のまとめ
今回は、3元1次方程式について勉強しました。
はじめは「3元」という言葉でむずかしそうに思ったかもしれませんが、やってみたらふつうの連立方程式とあまり変わらないことが分かったのではないでしょうか。数学は「やってみたら意外とできる」ことがよくあります。
苦手意識をあまり持たず、とりあえずチャレンジする習慣をつけていきましょう。
今回もおつかれさまでした。
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