乗法公式を簡単に覚えられる方法【受験に役立つ数学IA】

みなさん、こんにちは。数学ⅠAのコーナーです。今回のテーマは【乗法公式】です。

 

乗法公式って何?わけのわからない日本語がきたぞ
たなかくん
たなかくん

 

今回は、乗法公式を覚えなきゃいけないとは分かっているけどなぁ…と思っている人向けに、乗法公式について解説します。

 

まずは、乗法公式とはどんな式なのかを確認し、その覚え方のアドバイスをします。その後で、乗法公式を使う展開の問題、因数分解の問題にも挑戦してみましょう。

 

乗法公式は、二次関数など他の単元でも応用される、とても重要な公式です。さっそく、はりきって始めていきましょう。

この記事を15分で読んでできること・乗法公式とは何かがわかる

・乗法公式の覚え方がわかる

・乗法公式を使って因数分解ができる

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そもそも乗法公式とは?

乗法公式とは、名前のとおり「かけ算の公式」で、(  )のあるかけ算を展開するのに使われます。基本的なものは、中学校で習いましたね。

 

$$\left(x+a\right)\left(x+b\right)=x^{2}+\left(a+b\right)x+ab$$

 

$$\left(a+b\right)^{2}=a^{2}+2ab+b^{2}$$

 

$$\left(a-b\right)^{2}=a^{2}-2ab+b^{2}$$

 

$$\left(x+a\right)\left(x-a\right)=x^{2}-a^{2}$$

 

覚えていたでしょうか。

中学校では、上の4つの式のように、一次式のかけ算の公式を扱いました。高校では、これが二次式になったり、()の中が3項になったりします。では、確認していきましょう。

 

$$\left(a+b\right)^{3}=a^{3}+3a^{2}b+3ab^{2}+b^{3}$$

$$\left(a-b\right)^{3}=a^{3}-3a^{2}b+3ab^{2}-b^{3}$$

$$\left(a+b\right)\left(a^{2}-ab+b^{2}\right)=a^{3}+b^{3}$$

$$\left(a-b\right)\left(a^{2}+ab+b^{2}\right)=a^{3}-b^{3}$$

$$\left(a+b+c\right)^{2}=a^{2}+b^{2}+c^{2}+2ab+2bc+2ca$$

さっきよりも複雑でむずかしく感じますね。これらの式を覚えるためには、どうすればよいでしょうか?

乗法公式の覚え方は?

もう予想もついている人も多いかもしれません。そうです、乗法公式にかんたんな覚え方はありません。ただ繰り返し問題を解くだけです。

 

そう聞くと残念に思えますが、問題を解けば解くだけ、はやく正確に使いこなせるようになりますよ。はじめは苦手だと思っていても、とにかく繰り返し繰り返し練習しましょう。

 

乗法公式の覚え方がまったくないというのも悲しいので、覚えるときのコツを1つ伝授しましょう。

 

$$\left(a+b\right)^{3}=a^{3}+3a^{2}b+3ab^{2}+b^{3}$$

$$\left(a-b\right)^{3}=a^{3}-3a^{2}b+3ab^{2}-b^{3}$$

 

この2つの式、左辺の+が-になっていますね。右辺を見てみると、$a^{3}$と$3ab^{2}$の符号は+のまま、$3a^{2}b$と$b^{3}$の符号がマイナスになっています。これは$-b$が何乗されているかで符号が変わるからです。

 

偶数乗のときはプラスに、奇数乗のときはマイナスになります。

 

乗法公式を覚えていると問題を解くスピードが格段に上がるので覚えているに越したことはありません。

 

ただ、分配法則をつかえばきちんと展開することができるので、テストのときに忘れてしまっても焦らなくて大丈夫ですよ。

乗法公式を導いてみよう

先ほど、乗法公式の特別な覚え方はないと言いましたが、覚えやすくする方法なら存在します。それが乗法公式を自分で導いてみることです。

 

面倒な計算ほど頭に残りやすいので、時間があるときに一度挑戦してみましょう。

問題を解いて乗法公式を覚えよう!

【問題】

①$\left(3x+2y\right)\left(x+4y\right)$

②$\left(2x-3y\right)^{2}$

③$\left(2x+3\right)^{3}$

④$\left(x+2y\right)\left(x^{2}-2xy+4y^{2}\right)$

⑤$\left(x+2y+3z\right)^{2}$

【解答】

$3x^{2}+14xy+8y^{2}$
$4x^{2}-12xy+9y^{2}$
$8x^{3}+36x^{2}+54x+27$
$x^{3}+8y^{3}$
$x^{2}+4y^{2}+9z^{2}+4xy+12yz+6zx$

 

 

乗法公式を使って因数分解をしてみよう

因数分解とは、$x^{2}+4x+3$のように足し算・引き算で表されている式を、$\left(x+1\right)\left(x+3\right)$のようにかけ算の形に変形することでしたね。

乗法公式を使うと、これまでできないと思っていた式でも因数分解することができます。

さっそく練習してみましょう。

【問題】

①$27x^{3}-54x^{2}y+36xy^{2}-8y{3}$

②$64x^{3}+27y^{3}$

③$2x^{2}+7xy+3y^{2}$

【解答】

$\left(3x-2y\right)^{3}$
$\left(4x+3y\right)\left(16x^{2}-12xy+9y^{2}\right)$
$\left(x+3y\right)\left(2x+y\right)$

今回のまとめ

今回は、乗法公式について説明しました。最後に因数分解に応用したように、乗法公式はあらゆる場面で必要となります。乗法公式がわかっていると、問題を解くスピードを上げることができるので、たくさん練習して使いこなせるようになりましょう。

 

そして、日々の計算能力を高めるために「合格る計算 数学I・A・II・B (シグマベスト)」がおすすめです。

今回もお疲れ様でした。

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コメント

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