みなさん、こんにちは。数学ⅡBのコーナーです。今回のテーマは【常用対数】です。
このページを開いたあなたは、「常用対数ってよくわからない」「常用対数ってけっきょくどんなときに使うの…」と思っているのではないでしょうか?
たかしくんの言うように、常用対数はもちろん大切なのですが、だいたい出題のパターンは1つといっても過言ではありません。
今回は、「常用対数ってなに?」「常用対数っていつ使うの?」という疑問に答えられるよう、常用対数の定義から応用まで、丁寧に解説していきます。
それでは、さっそく始めていきましょう。
・常用対数の使い方がわかる
・自分で実際に常用対数を使える
そもそも常用対数とは?
そもそも常用対数とは、底が10の対数のことです。
つまり、$\log_{10} M$のように表せる対数のことを常用対数と呼びます。
常用対数の定義はとてもかんたんですね。
問題なのは、常用対数がどのように使われるかです。
続いて、常用対数の出題パターンについて説明します。
常用対数の出題はこの1パターン
常用対数は、ある数が何桁かを調べるために使われます。
例えば、3桁の数Nを不等式で表すとどうなるでしょうか?
$100\le N\lt 1000$ですね。
※このとき、不等号に=がつくかどうかに注意してください。
一般化すると、n桁の数Nについて
$10^{n-1}\le N\lt 1-^{n}$
が成り立つといえます。
ここで使えるのが常用対数です。
先ほどの式$10^{n-1}\le N\lt 1-^{n}$の対数をとってみましょう。
すると、次の式になります。
$$n-1\le \log_{10} N\lt n$$
このことを使ってどんな問題が解けるのか。
実際に例題を見ながら理解しましょう。
$\log_{10} 2=0.3010$とする。
このとき、$3^{10}$が何桁の数か求めましょう。
$2^{10}$をn桁とすると、
$n-1\le \log_{10} 2^{10}\lt n$
$n-1\le 10\log_{10} 2\lt n$
$\log_{10} 2=0.3010$を代入すると、
$n-1\le 3.010\lt n$
この不等式を満たす整数nは4なので、$3^{10}$は4桁の数だとわかります。
それでは、いよいよ練習問題を解いてみましょう。
練習問題を解いてみよう
問題
$\log_2 10=0.3010$とするとき、
①$2^{30}$②$8^{4}$が何桁の数か求めましょう。
解答
①$2^{30}$
$2^{30}$をn桁の数とすると、
$n-1\le \log_{10} 2^{30}\lt n$
$n-1\le 9.03\lt n$
この不等式を満たす整数nは10なので、$2^{30}$は10桁の数である…(答)
②$8^{4}$
$8^{4}$をn桁の数とすると、
$n-1\le \log_{10} 8^{4}\lt n$
$n-1\le 12\log_{10} 2\lt n$
$n-1\le 3.612\lt n$
この不等式を満たす整数nは4なので、$8^{4}$は4桁の数である…(答)
今回のまとめ
今回は、常用対数について解説してきました。
出題パターンがこれだけならそこまでむずかしくないなと気づいてもらえたのではないでしょうか?
しかし、慣れるまでは解くのがむずかしいため、常用対数はテストでよく出題されます。
練習問題をたくさん解いて、常用対数が得点源と言えるのを目指しましょう。
今回もおつかれさまでした。
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