腎臓・肝臓の働きについて解説!関連する入試問題の解説つき【生物基礎】

生物基礎のテスト勉強をしているときにこんな疑問はないですか?

 

  • 腎臓の働きをわかりやすく教えて欲しい。
  • 肝臓の働きってたくさんあるけどよくわからない。

たなかくん
たなかくん

 

こんなお悩みを解決できるようにわかりやすく解説します。

  • 本記事の内容肝臓の働き
  • 腎臓の働き
  • 腎臓・肝臓の働きに関する入試問題

ぜひ、参考にして下さいね。

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肝臓の働き

ヒトでは心臓から送り出された血液の約1/3が肝臓を通過します。

 

多量の血液が流入する肝臓は、物質の合成や分解に関わるさまざまな働きをもち、体液の恒常性を保つ重要な働きをしています。

 

  • 脂溶性毒物の解毒
  • アルコールの分解
  • 尿素の合成
  • 血糖濃度の調節
  • 胆汁の生成

 

順番に解説していきますね。

 

脂溶性毒物の解毒

肝臓には脂溶性毒物の解毒作用があります。

 

体外から入った毒物で水溶性のものは腎臓から排泄されるが、脂溶性のものは肝臓で一度水溶性にした後、腎臓で排泄します。

 

水溶性にするためには、以下の2ステップで水溶性にされます。

 

  1. 酸化・還元・加水分解などの反応を受ける
  2. 親水性分子が付けられる

 

少し深堀りします。

 

1.酸化・還元・加水分解などの反応を受ける

 

毒物は肝臓の小胞体で、酸化・還元・加水分解のいずれかの反応を受けます。

 

反応により、毒物にはOH基、COOH基、NH2基が付加されていることから、この段階で毒性は弱まります。

 

2.親水性分子が付けられる

 

最後に毒物に親水性分子が付けられて、水に溶けるようになります。

 

親水性の分子には、グルクロン酸、グルタチオン、硫酸、グリシンなどがあります。

 

このように、脂溶性毒物は肝臓で水溶性になった後、腎臓から排泄されます。

 

アルコールの分解

 

肝臓ではアルコールの分解もされます。

 

お酒に入っているアルコールの一種であるエタノールは、酵素によって、アセトアルデヒドや酢酸などに分解されます。

 

できた酢酸はエネルギーをつくるのに使われたり、脂肪酸の合成などに使用されます。

 

尿素の合成

肝臓は尿素の合成を行います。動物などの体内では、タンパク質やアミノ酸が分解されてアンモニア(NH3)が生じます。

 

このアンモニアは毒性があり、細胞内や体内にとどめておいてはいけません。なので、放出されたアンモニアは血液によって肝臓に運ばれ、害の少ない尿素に変えられます。

 

尿素は腎臓に運ばれて尿中に溶けて、体外に排出されます。

 

この体液の調整についてより詳しくは「体液の成分とその濃度調節をしっかり解説!関連入試問題も解ける【生物基礎】」に書いてますので読んでください。

体液の成分とその濃度調節をしっかり解説!関連入試問題も解ける【生物基礎】
生物基礎のテスト勉強をしているときにこんな疑問はないですか? こんなお悩みを解決できるようにわかりやすく解説します。恒常性など専門用語も多いのでしっかりと覚えていきましょう。 最後に、知識のアウトプット用に関連する入試問題も用意しているので...

血糖濃度の調節

 

肝臓は血糖濃度の調節を行います。

 

小腸で吸収されたグルコースは肝門脈をから肝臓に入っていきます。

 

肝臓はこのグルコースの一部をグリコーゲンに合成して貯蔵したり、グリコーゲンを分解してグルコースにして血液中に戻したりします。

 

これにより血液中の血糖濃度(血糖値、血糖量)は調節されています。

 

胆汁の生成

胆汁は肝臓の肝細胞で生成されます。

 

作られた胆汁は胆のうに蓄えられ、十二指腸に分泌されます。

 

胆汁には肝臓の解毒作用で生じた物質や古くなった赤血球の分解産物を含んでいてます。

 

胆汁の働きは脂肪吸収を促進や不要な物質を便として排出する役割もあります。

 

S先生
S先生
肝臓の働きはたくさんあって丸覚えしようとすると、すぐに忘れちゃうから、しっかり理解して暗記するようにしよう!

 

腎臓の働き

腎臓の働きは、「尿の生成」です。

 

この「尿の生成」によって、肝臓で作られた尿素や老廃物を尿として排出したり、体液の塩分濃度を調節します。

 

腎臓には、ネフロン(腎単位)と呼ばれる腎臓の構成単位があり、1つの腎臓につき約100万個あります。

 

このネフロン(腎単位)は、集合管、腎小体(マルピーギ小体)細尿管(腎細管)があります。

 

そして、腎小体は毛細血管からできた糸球体や、ボーマンのうから構成されています。

 

S先生
S先生
腎臓の構成はしっかり覚えておきましょう!

 

腎臓の働きである「尿の生成」過程について、詳しく解説します。

 

腎臓における尿の生成

まず、腎動脈を通ってきた血液が腎小体にきます。

 

ここで、血液中の血球やタンパク質などの大きな物質以外の小さい物質、つまりグルコース、無機塩類、水、尿素などの血しょう成分が糸球体からボーマンのうにこし出されます。

 

この過程を「ろ過」とよび、ろ過された液を原尿といいます。

 

S先生
S先生

「血しょう-タンパク質=原尿」ということだよ!

 

原尿はボーマンのうから細尿管に送られ、集合管へ向かいます。

 

この間に原尿中から必要な物質(グルコース、アミノ酸、無機塩類、水など)は毛細血管に再吸収れます。

 

S先生
S先生

尿素を全て捨ててしまうと体液の塩濃度が低くなりすぎてしまうので、一部の尿素も再吸収されます。

 

必要な養分は吸収されて濃縮されると原尿は尿となり、腎うに集められます。

 

そのあと、尿は輸尿管・ぼうこうを通って排出されます。

 

腎臓・肝臓の働きに関する入試問題

 

最後に「腎臓の働き」に関係した実際に出題された入試問題と、その解答・解説をします。

 

今回紹介する問題は、センター試験2018年生物基礎第二問の問2です。

 

腎臓・肝臓に関する入試問題

 

問:文章中の「ア」~「ウ」に入る言葉を選びなさい。

 

 

解答解説

 

それでは解答・解説していきます。

 

解答は「ア」=糸球体、「イ」=ボーマンのう、「ウ」=毛細血管

 

解説していきます。

 

今回の問題は、腎臓の働きである「尿の生成過程」ですね。

 

腎臓に送り込まれた血液は糸球体でろ過されて、原尿がボーマンのうに出てきます。

 

原尿には比較的に小さい物質であるグルコースやアミノ酸などの栄養素が含まれていましたね。

 

そして、その栄養素は勿体ないから回収するために、毛細血管で再吸収するんでした。

 

このように、腎臓の働きである「尿の生成過程」は、どこを聞かれていも良いように一連の流れと単語のすべて押さえておきましょう。

 

まとめ

 

というわけで以上です。今回は、「肝臓・腎臓の働き」について解説致しました。

 

肝臓の働きはたくさんあって覚えるのが大変ですが、一つ一つ理解して読み込むと、頭に定着していきます。

 

また、腎臓の働きについては腎臓の構造と共に「尿の生成過程」について細かいところまで、入試問題では問われます。

 

どちらも大切な範囲なので、しっかり押さえておきましょう。

 

もし忘れたら、またこの講義に戻ってきて、ぜひ今後の勉強に役立てて下さいね。

 

今回も最後までありがとうございました。

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コメント

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