みなさん、こんにちは。
数学ⅡBのコーナーです。今回のテーマは【直線の方程式】です。
切片と傾きがわかれば直線の方程式を求めることができましたね。
しかし、今回は切片も傾きもわからない状況で、直線の方程式を求めなくてはいけないこともあります。
そんな問題が出た場合、多くの人はたかしくんのように困ってしまうのではないでしょうか。
そこで、今回は、切片も傾きもわからないなかで直線の方程式を求める方法について解説していきます。さっそく始めていきましょう。
・直線の方程式の求め方がわかる
・自分で実際に直線の方程式を求められる
そもそも直線の方程式とは?
直線の方程式とは、「座標平面上の直線を表す方程式」のことです。と言われても、まったく説明になっていないと思う人もいるでしょう。
では、直線の方程式はどのように表現されるのでしょうか。
中学校のころ習った式y=mx+nが直線の方程式の基本形です。
mが直線の傾き、nが切片でしたね。
しかし、この式ではy軸に平行な直線を表現することができません。
そこで、一般形では、ax+by+c=0と表されます。
どちらの式も覚えておきましょう。
直線の方程式の求め方を解説
さっそくですが、2点A(x₁,y₁)、B(x₂,y₂)をとおる直線の方程式は次の式で求めることができます。
$y-y₁=\frac{y₂-y₁}{x₂-x₁}\left(x-x₁\right)$
では、なぜこの式が成り立つのか確認していきましょう。
この式の$\frac{y₂-y₁}{x₂-x₁}$の部分は、「傾き」を求める式になっていますね。
ここで、式をかんたんにするために、$\frac{y₂-y₁}{x₂-x₁}=m$とおいてみます。
すると、2点ABをとおる直線は、$y=mk$を平行移動したものなので$y=mx+k$…①と表せます。
この直線は点A(x₁,y₁)をとおるので、
$y₁=mx₁+k$が成り立ちます。
移項すると、$k=-mx₁+y₁$となります。
これを式①に代入すると、
$y=mx-mx₁+y₁$
さらに整理すると、
$y-y₁=m\left(x-x₁\right)$
と公式の形にすることができました。
この式はつねに成り立つといえるでしょうか?
「あ、そういえば、さっき場合分けしていたな…」と気付いた方は大正解です。
この式が成り立つのは、2点のx座標がちがうとき。
2点のx座標が同じときは、x=x₁が直線の方程式になります。
さて、公式がわかったところで、さっそく練習問題を解いてみましょう。
練習問題を解いてみよう
問題
①2点A(2,7)、B(5,13)をとおる直線の方程式を求めよう。
②2点A(-1,3)、B(-1,6)をとおる直線の方程式を求めよう。
解答
①2点A(2,7)、B(5,13)をとおる直線の方程式を求めよう。
2点の座標を公式$y-y₁=\frac{y₂-y₁}{x₂-x₁}\left(x-x₁\right)$に代入すると、
$y-7=\frac{13-7}{5-2}\left(x-2\right)$
$y-7=\frac{6}{3}\left(x-2\right)$
$y-7=2\left(x-2\right)$
整理すると、
$y-7=2x-4$
$y=2x+3$…(答)
②2点A(-1,3)、B(-1,6)をとおる直線の方程式を求めよう。
2点のx座標が同じなので、
直線の方程式はx=-1…(答)
今回のまとめ
今回は、直線の方程式について解説してきました。
公式さえ覚えれば、かんたんに解くことができるとわかったのではないでしょうか。
公式を覚える一番の近道は、練習問題繰り返し解くことです。
自分で2点を設定すれば直線の方程式を求めることができるので、たくさん練習して、直線の方程式を求める公式をマスターしましょう。
今回もおつかれさまでした。
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