大学受験の英作文のコツとは?岡山大学の英作文(前期日程)を題材に【英作文】

みなさん、こんにちは。

 

大学入試で英語の勉強をしていて一番、困るのが英作文だと思います。あまり授業ではしっかりと取り上げず、どう書いていったらいいかわかない方が多いと思います。

 

今回は、2021年岡山大学の前期日程の英作文を題材に英作文のコツ、解き方について解説をしていきたいと思います。

 

岡山大学の英作文を取り上げた理由は、大学受験の英作文としてわかりやすくかなり王道の問題だと考えたからです。

 

岡山大学の前期日程の英語は大問が4題あり、2題長文問題、2題英作文問題です。英作文問題は一題が下記のような和文があってそのまま英訳をする問題で、もう一題が意見を10行程度の英文で述べるという形式です。

 

この記事は、現役の高校英語教師たる私が和文英訳のコツを述べた上で、2021年岡山大学前期日程の英語の第3問の和文英訳に絞って述べていきたいと思います。

 

また、英作の勉強を進める上でおすすめの参考書も最後に記載するので是非とも最後まで読んでください。

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大学受験における和文英訳の英作文の作り方

それでは、和文英作の作り方について解説をしていきます。

 

和文英作のポイントは主に3つです。「指示語を読み取る」「文法事項を考える」「時制と主語の明確化」です。

 

この3つの観点から英作文を作っていくのですが、各々について解説をしていきます。

指示語を読み取る

和文英訳の特徴は、長い文章の中から1センテンスを抽出して和訳する場合がほとんどです。そのため、選ばれたセンテンスには指示語が含まれていることが多いです。

 

そして、センテンスに指示語があれば、指示の内容を明示する必要があります。

 

勿論、そのままの指示語としてthisやtheseを使って表現しても減点はありませんが、指している内容が物なのか人なのか把握する必要があります。

 

それによってheなのかitなのか、theyなのかtheseなのか、適切な指示代名詞を判断していきます。

問われている文法事項を考える

和文英訳の英作文では、必ず採点官による採点ポイントがあります。そして、採点ポイントとしては、スペルミスがないというのは当然として、問われる文法事項があります。

 

よく、自分の解釈を優先させ文意を捻じ曲げて英作文を作成する生徒がいます。

 

これは間違いで、必ず問われている採点ポイントがあります。

 

英作文も試験なので、多少の別解はあるとしても生徒によって完全にバラバラの解答だと採点できません。必ず、文法ポイントに点数が振られていると言っても過言ではないでしょう。

 

文を見て問われている文法の部分を明確にしていきましょう。

時制と主語を明確にする

問われている文法ポイントが把握できたら、最後は必ず主語と時制をチェックしましょう。細かなところですがここを間違えるとかなり痛いです。

 

上位校を受験する生徒ですら三単現のsがつけられてなかったり平気でします。

 

主語が何で、どういう時制かは必ずチェックしてください。

 

それでは、実際に岡山大学の問題を解いて見ましょう。

岡山大学の和文英訳の問題

 

次の文章を読んで,下線部①、②、 ③、 ④を英語にしなさい

父親が技術者で,家にはいつも小さな電子部品がいっぱい転がっていました。①ある日、父親がその部品でラジオをつくってくれた。②不格好な外見だったけれど、

スイッチを入れるとちゃんと聞こえて感動しました。私はそのとき,どうしてこんな部品を組み合わせただけで音が出るんだろうと不思議に思ったのです。さっそく本で調べてみると,いきなり「オームの法則」という謎の言葉が出てきて,すぐに父親に聞いてみたのですが,これは難しいんだという一言だけでした。③がんばって読み進んでみたけれど、さっぱり理解できなかった。早すぎましたね。電磁波といわれても何のことやらまったくわからなかったけれど,仕組みはどうなっているんだろうと不思議に思う気持ちは強く残りました。④現象の背景にある理論を知りたいと思うようになるきっかけでした

そこそこの長文ですね。

 

「オームの法則」とか専門用語が来てちょっとまずいと思った人もいるかもしれませんが、基本的には英作文は文系や理系にとって有利不利というのはあまりありません。(勿論、医学部の問題だと理系の知識に特化しているということもありますが)

 

普通の英文なので、上記3つのポイントから作成していきましょう。

下線部①について

下線部①は「ある日、父親がその部品でラジオをつくってくれた。」という文です。

 

まず、指示語ですが「その部品」とあります。そして「その」は「電子」を指しています。指示語を把握するコツは入る言葉を実際に入れてみるといいでしょう。

 

次に、文法事項です。「父親が」「作ってくれた」とあるので、一瞬、使役動詞で(私のために)父に作らせたという構成も思いつきます。しかし、それは間違いです。

 

理由としては、直前の文が「父親が技術者で〜」と文の主体が父親です。ということは、父親が話の主体になっているので、父親を主語に取らなければなりません。

 

とすると、「父親はその部品でラジオを作った」という文にするといいでしょう。「その部品で」というのを「その部品を使って」という形にするとより分かりやすいです。

 

そして、時制は「作った」とあるので過去形にします。

 

よって、

 

One day, my father made a radio using some of those (electric) components.

 

下線部②について

下線部②は「不格好な外見だったけれど、スイッチを入れるとちゃんと聞こえて感動しました」という文です。

 

「けれど」があるので、二文を書く必要があります。そして主語である「ラジオ」が不格好であった、という文と感動したという主体の「私が」という部分を作る必要があります。

 

「ラジオ」の文は指示語のitを用いて「それが不格好のようにみえた」という文と「(私が)スイッチを入れるとちゃんと聞こえて感動しました」という文を作成します。

 

前者の不格好はoddを使います。また、後者の文は「私がスイッチをいれる時、(ラジオの)音に感動した」という文を作っていきます。

 

よって

 

It looked odd but I was impressed by the sound that came out when I turned on the switch.

下線部③について

下線部③は「がんばって読み進んでみたけれど、さっぱり理解できなかった。」です。「けれど」があるので接続詞が来ます。

 

「読み進める」というのは「〜し続ける」というkeep Vingという熟語です。読み進めるというのでkeep readingが来るのは明らかでしょう。

 

また、「さっぱり理解できなかった」は「全く理解できなかった」としてnot at allという構文を作ります。

 

そこで「I keep reading this book but I couldn’t understand it at all」ができます。また「頑張って」という部分はmake effortsを使い分詞構文を使ってみましょう。

 

よって

 

Making great efforts, I kept reading this book but could not understand it at all. 

下線部④について

下線部④については「現象の背景にある理論を知りたいと思うようになるきっかけでした」とあります。

 

「〜するきっかけであった」はmotivate 人 to Vという熟語を知っていれば簡単に解くことができます。そして主語は不思議に思ったことなのでthisを持ってきます。

 

よって

 

 

This motivated me to learn the theories behind phenomena.

英作文の勉強におすすめの書籍

英作文を勉強するにあたり「大矢復 英作文講義の実況中継 (実況中継シリーズ)」がおすすめです。このテキストは、受験生がやりがちなミスを例題に持ってきて何処が違うのかしっかりと解説をしてくれています。

 

意外と薄くこれ一周をするだけでも、かなり文法力がつきます。是非とも一読をおすすめします。

 

次に「大学入試英作文ハイパートレーニング和文英訳編」です。これも薄いですがしっかりと作り込まれていて和文英作をする時の基本文法のエッセンスが詰まっています。

 

正直、どちらか一冊をしっかりすれば和文英作は問題ありません。大事なのは一冊を丁寧にやり込むことです。

 

高校の先生に見てもらうなどしたほうがいいですが、聞きにいけない状況ならこのテキストの文を覚えてしまうのもいいでしょう。

この記事のまとめ

いかがだったでしょうか。

 

英作文とはいえども自由英作とは異なり和文英作は自分の文法知識が存分に問われる箇所です。ですので、普段から意識して書けるようにしておきましょう。

 

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