今回は、「as long as」と「as far as」という2つの表現について解説していきます。この2つは形の面だけで言うと似ているのですが、意味としては微妙に異なってきます。
この細やかなニュアンスの差を知っておけば、長文読解で有利になるとは間違いないですし、マニアックな英文法の択一問題も出題されるので、他の英語学習者に差をつけることが可能です。
しっかりと区別・理解をして、万全の状態でテストや試験などに臨めるようにしましょう。
「as ~ as」は比較の表現!学校で教わる「~する限り」はもう古い!
この2つの表現の厄介なところと言えば、やはり形が似ているという点でしょう。なぜややこしく形が似ているのか。そんな疑問を持たれている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
それはひとえにこの2つが「比較」という同じ単元の表現だからです。細かな論理のところは、覚えてもそこまで応用が効かないので今回の記事では割愛しますが、根柢の考え方や発想としては同じ・親戚のような表現なのです。その事実自体を知っているだけでも、グッと理解が進むことでしょう。
そして「as long as」と「as far as」ですが、学校などでは、「~の限り」という意味で覚えるんだよ、と教わった方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、これがこの2つの表現の理解を妨げています。こういった画一的な覚え方をするから、ややこしくなるし、正確な問題の解答ができなくなるのです。以下では例文を用いて、これらをしっかり別のものとして理解していただきます。
「as far as」について
まずは「as far as」について理解をしていきましょう。早速例文です。
「~する限り」でも同じ意味じゃないか!と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、それは「as far as」との区別があるので後から合点がいくと思います。
今回の例文では「私の知っている範囲内では~」と、いわゆる「限界」を示すニュアンスがあります。
先ほど紹介した日本語訳でそのまま覚えてしまうと、スムーズで混乱もしなくて済むかと思われます。
「as long as」について
さて次に「as long as」のパターンです。
こちらも使い方の形としては親戚の「as far as」と同じです。文頭に配置してあげることがほとんどです。例文を確認しましょう。
As long as the job gets done,boss doesn’t mind types of PC.(仕事が遂行されるという条件下で、ボスはパソコンの種類は気にしない。)
「As long as」は「~する条件下で」と覚えてしまいましょう。文字通り「条件を示す範囲内」を示しているのですね。
つまり今回で言うと、ボスは「仕事が行われるという条件さえ満たしてくれれば、パソコンの種類は気にしない」というスタンスを取っているのです。
「~する限り」で覚えてしまうと、「自分の範囲内」なのか「条件の範囲内」なのかが非常にあいまいになってしまうという訳です。なので、別個の意味として覚えてしまうのが得策だという訳です。
今回の練習問題
丁寧なニュアンスがないことに注目。またcan内での「~出来る」「~かもしれない」の見分けが必要になってくるケースがあります。形上はどちらも問題がないのが、今回の例題ですね。
まとめ
お疲れさまでした。ここまでしっかりと勉強をしてきたあなたは万全の理解ができたはず。
画一的な「~の限り」という訳ではなく「as long as」は「~の条件下で」、「as far as」は「~の範囲内で」
としっかり区別をして覚えていければ完璧です。もう間違わないようにしていきましょう。
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