みなさん、今回は英文法比較の単元の比較級の基本について学びましょう。文法の中でも比較はなじみ深い表現だと思いますが用法や表現がたくさんあって全てを理解していない人が多いのではないでしょうか。
「比較級」を使った比較表現と「原級」を使った比較表現と「最上級」を使った表現の3つからなります。今回はその中の「比較級」にスポットを当てて勉強します。
比較は文により、原級と呼ばれる形容詞、副詞を比較級、最上級に変化する必要があります。
more、mostをつけるのか、それとも語尾をer、estにするのか問題によく出てくるdifficultはどっちかわかりますか?(答えは不規則変化のところで!)goodやwell、littleの比較級も出やすいところですので例文を見ながら不規則変化の単語もしっかりチェックしてくださいね。
高校英語では比較の差をあらわす far more thanや3倍など倍数を比較級で表現する方法や比較文の両方とも否定をするnot any more thanの使い方、少し変わったthanを使わない比較 prefer to 、senior toの使い方も問題にでやすいので確認します。
比較は項目が多い単元となりますので、しっかり理解する為にはじめに比較の基本と「比較級」から学んでいきましょう
今回の記事を読んだらわかること・英文法の比較とは何かが
・比較級がわかる
・比較変化(規則変化ーer, -est型、規則変化more, most型、不規則変化)がわかる
比較級とは?
「ケイトは背が高いです」と言いたい時は、Kate is tall.ですが、「ケイトはジェーンより背が高い」と誰か別の人との背を比較して伝えたい場合、日本語の「~より」は英語の「than」ですが、Kate is tall than Jane.では充分ではなく間違いです。
英語では、Kate is taller than Jane.となります。このように形容詞や副詞のかたちを変化させることが必要になります。
比較の文でひとつ注意したいのが、「tall」という単語が入っているからと言って必ずしも背が高いとはいえないことです。
Kate is taller than Jane. → ジェーンと比べてケイトの背が高いだけであって、二人とも一般より低い可能性がある。
Kate is tall. → 一般よりケイトの背は高いということ。
この点しっかり押さえましょう。
比較級の文の作り方について
形容詞、副詞は原級(そのままの形)、比較級(~よりもっと)、最上級(最も~)の3つに分けられます。原級はそのままですが、原級を使った比較表現があるので3つのうちのひとつに加えています。
比較を表す単語の変化には規則変化と不規則変化があり、規則変化の中にはさらにーer型、-est型とmore、most型があります。
規則変化 -er, -estを付ける場合
形容詞・副詞の原級+-erで比較級、原級+estで最上級を作ることができます。1音節(発音する母音の数が1つ)のものは原級の語尾に-er(比較級)、-est(最上級)をつけます。
また、2音節の語の一部(語尾が-er,-y, -le, owなどで終わる語)も-er型、-est型になります。
※音節とはひとまとまりに発音される最小の単位です。中心となる母音の前後に子音をともなうことが多いです。
以下、比較級の形について解説します。
①語尾が-eで終わる語は、その後に-r, -stをつけます。
large – larger– largest
wide – wider – widest
②語尾が、子音字 + y で終わる語は、yをiに変えて-er, -estをつける。
healthy – healthier– healthiest
easy – easier– easiest
③語尾が1母音字 + 1子音字で終わる語は、子音字を重ねて-er, -estをつける。
big – bigger– biggest
hot – hotter – hottest
規則変化 more, mostのつけ方
大多数の2音節の語と3音節の以上の語、語尾が-lyで終わる副詞は、原級の直前にmore(比較級)、most(最上級)をつけます。
※earlyは形容詞(早い)、副詞(早く)とも、early – earlier – earliest と変化します。
※2音節の語でer型もmore型も取れる語があります。
angry – angrier – angriest / angry – more angry – most angry
冒頭に出てきたdifficultは、3音節(dif・fi・cult)なのでmore difficult(比較級)、most difficult(最上級)が正解です。
不規則変化
次は不規則変化です。goodとwellの比較級は同じかたちでbetter(比較級)、best(最上級)になります。このように原級とまったく違ったかたちになるものがあります。
例文を見てください。
・This is a very good car.
これはとてもよい車です。
・This car is better than that red one.
この車は、あの赤色のものよりよい。
・This is the best car in this store.
これがこの店で一番よい車です。
例文のように原級から比較級、最上級になる際、全く異なるかたちに変化するものが他にもあります。不規則変化の語は多くないので頑張って覚えてしまいましょう!
不規則変化の語の中で、意味によって比較級と最上級のかたちを2種類持つものがあります。
英文法比較の基本を理解できましたでしょうか。それでは比較の単元の3つ(比較級、原級、最上級)のなかの比較級を学びましょう!
比較級の例文
比較級を使った表現を例文とともに確認していきましょう。
◆2つのものを比べて程度や大きさ、強さなどで一方に差がある場合を表現します。
[A …比較級 + than B] は「A は Bよりも~だ」という意味になります。
・You are taller than your farther. (あなたはお父さんより背が高い。)
◆さきほどの「A は Bよりも~だ」を not で否定すると「よりも~だ」が否定されて
[A …not +比較級 + than B] 「より~ということはない」という意味になります。
・You are not taller than your farther.(あなたはお父さんより背が高いということはない。)
つまり、[A …比較級 + than B] は A > B、
[A …not +比較級 + than B] は A ≦ Bをあらわします。
◆差が大きい事をあらわしたり差を具体的にあらわす場合、[A …+比較級 + than B]を強調して「AはBよりはるかに~」をあらわすとき比較級の前にmuchあるいはfarを置きます。a lot / even / stillをつかっても同じように強調できます。
すなわち[A …far(much)+比較級 + than B]で「A は Bよりはるかに~」となります。far more thanときたら通常の比較より強調されていると見抜きましょう。
・This house is far larger than yours.(この家はあなたのものよりはるかに大きい。)
◆2つの差が小さいとき、[A …a little(a bit)+比較級 + than B]で「A は Bよりも少し~」となります。
・Her grades were a little better than mine.(彼女の成績は私の成績より少しよかった。)
◆2つの差を具体的に明示する場合、数詞 + 単位を比較級の前に置きます。[A …数詞 + 単位+比較級 + than B]
・I am five years younger than Tom.(私はトムより5歳若いです。)
◆比較級で3倍など倍数を使って差を明示する場合、[A… + 数詞+times + 比較級 +than B]です。ただし、twiceは比較級を使った文で用いることはできないので注意です。
・This machine can work three times faster than that one.(この機械はあの機械より3倍速いです。)
比較級 まとめ
今回は英文法 比較の基本と比較級について勉強しました。
規則変化や不規則変化の基本を学び、比較の単元は「比較級」を使った比較表現と「原級」を使った比較表現と「最上級」を使った表現の3つあり、今回はその中の「比較級」の様々な表現も確認しました。
続いて原級や最上級、構文なども説明しますので楽しみにしていてください。
比較級についての問題は「比較(比較級・原級・最上級)の空欄補充問題(センター試験20年分から作成)」を御覧ください。
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