みなさんこんにちは。今日は鉱物についての講義です。鉱物とは地学に含まれるテーマのひとつで、地中に存在する物質です。今回は鉱物の定義や作られ方、成分、実社会における鉱物の利用例まで解説します。
鉱物って黒雲母とかですよね?
そう!ちなみに「きらら」て読むので注意!
センター試験では地学分野においては全範囲について出題されており、その中の鉱物については出題数は減少傾向であるものの、出題される可能性は十分にありますのでしっかり理解しておきましょう。元素鉱物や硫化鉱物など鉱物の種類は特に暗記してください。
鉱物とは? ~天然に生成した結晶~
鉱物とは地中で自然に生成した物質で、次のように定義されます。
鉱物の定義
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それでは、各々の定義をみていきましょう!
①天然に生成した無機物質とは?
②化学組成が一定で均一な固体
③原子または分子が規則正しく並んだ結晶構造をもつ
④活動している生物からの生成ではないこと
鉱物の定義の例外も…
例外もあります。水銀は常温で液体ですが、鉱物とされています。また、氷も常温では水なので液体ですが、鉱物とされています。
鉱物はどのようにして生成されるのか
鉱物の生成は、化学変化によって起こります。鉱物が生成されるために地球上で起こる化学変化とは?鉱物の元になるものとは?これらを見ていきましょう。
- 溶岩が冷えたときに結晶化して生成する
- 地中から噴出した気体が地表付近で冷やされたときに成分が結晶となり生成する
- 地下水と地中の物質とが化学反応し結晶化して生成する
- 生物の死骸に含まれる成分が長い時間をかけて結晶化して鉱物となることがあります。しかし歯や骨はそのままでは鉱物にはなりません。
地中で化学反応が起きているんですね。
火山活動のあるところや地下水が存在するところで生成することが多いのよ。
鉱物の分類を見てみよう
元素鉱物
一つの元素からなる鉱物です。自然金(Au)、自然銀(Ag)、自然銅(Cu)、ダイヤモンド(C)など
金(Au)
ダイヤモンド(C)
硫化鉱物
金属元素と硫黄が結びついた鉱物です。黄鉄鉱(FeS₂)、黄銅鉱(CuFeS₂)などがありあす
黄鉄鉱(FeS₂)
酸化鉱物
元素が酸素または水酸基と結びついた鉱物です。
石英、オパール、磁鉄鉱など
石英(SiO₂)
オパール(SiO₂・nH₂O)
ハロゲン化鉱物
金属元素とハロゲン元素とが結合している鉱物です。蛍石(CaF₂)などがあります。
炭酸塩鉱物
炭酸塩からなる鉱物です。方解石(CaCO₃)などがあります。
鉱物の利用例
鉱物は「金属鉱物」と「非金属鉱物」で分けることもできます。金属鉱物は精製して 金、銀、銅、鉄、鉛 などの金属原料として利用されます。これらは工業製品や建築材料として使われます。
また、非金属鉱物からは 硫黄、炭素、石英 などを取り出し、これらは研磨するための工業用ダイヤモンドやセメントの原料を作るのに用いられます。
社会に存在する工業製品には鉱物を原料としているものがたくさんあるんですね。
そのとおり!
まとめ
今回の記事のまとめです
鉱物の定義
- 天然に生成した無機物質
- 化学組成が一定で均一な固体
- 原子または分子が規則正しく並んだ結晶構造をもつ
- 活動している生物からの生成ではないこと
鉱物は地中の化学変化によって生成する
鉱物の分類:元素鉱物、硫化鉱物、酸化鉱物、ハロゲン化鉱物、炭酸塩鉱物 などがある
鉱物の利用例:金属原料として工業製品や建築材料に用いられる
以上、鉱物について解説しました。
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