今回は、「by」という前置詞について解説をしていきます。前置詞ということで、色々な用法がありますが、今回は「手段」を示す「by」に絞ってお話をしていきますよ。
意外な落とし穴や使い分けがあるので、テストなどで細かな失点をしないためにも、しっかりと理解をしていきましょう。
前置詞の「by」は手段を表す※要注意ポイントあり
前置詞の「by」は手段を表します。まずは例文を確認しましょう。
日本語で言うところの「~で」を示すのが「by」になります。「~を用いて」とも言い換えられますね。
これだけ見れば非常に簡単だな、というイメージを持たれた方も多いでしょう。しかしながらここには大きな一つの注意事項があります。
それは「by」と名詞の間にいかなる単語も置いてはならない、ということです。手段を「by」で示す場合は、「by 名詞」という語順が鉄則です。この点は非常に間違えがちなところですので、しっかりと覚えておきましょう。
「by」と名詞の間に単語が置ける場合【手段ではない】
そうはいっても、「by」と名詞の間に別の単語が挟まっている形を見たことがあるかたもいらっしゃるでしょう。ここからはそれを用法ごとに区別をしていきましょう。
一つ目のパターンは、「受動態」のパターンです。
しかしながら、こちらの文章はその前にbe動詞と動詞の過去分詞系があり、受動態の形になっています。そのため今回の「by」は「~に」という受け身の形を表しているのです。
もう一つのパターンは「そばに」という用法で使われる「by」です。某映画でも「スタンドバイミー ドラ〇もん」なんてのがありましたね。
あれは主題歌にもあった通り「ドラ〇もんは傍にいるよ」という意味だったのですね。
There was a cat by the car.(車のそばに猫がいます)
「~のそばに」という意味でつかわれる「by」も名詞との間に単語を挿入してかまいません。
とにかく「手段」を示す「by」と、それ以外の用法は全く意味合いが異なってきますので、是非区別をして覚えておきましょう。
手段の「by」と名詞の間に単語をどうしても入れたい場合
とは言ってもやはり手段の「by」と名詞の間に単語を挿入したいケースもあるでしょう。
「彼の車で行った」や「彼女の飛行機で旅行をした」などは、所有者を明らかにするためにも、単語を置くことが必須です。
しかし絶対条件として、「手段」を示す前置詞の「by」の直後にはいかなる単語も置くことができません。そのため上記のように所有を明らかにした場合は、前置詞を「by」から変えてしまいましょう。
例えば「彼の車なら」・・・
I go to school in his car.(私は彼の車で学校へ行く)
前置詞を「by」から「in」に変えてしまいます。彼の車の「中に」乗って、という発想ですね。
何か乗り物を手段として示す場合は、「in」を使いましょう。
I talked with him on my phone.(私は自分の電話を使って彼と話した。)
乗り物以外に、道具を用いての手段を示す場合は、「on」を使うことが多いです。
「on」は密着のイメージと習った方も多いかと思いますが、中ではなく、道具と自分が密着して使用しているイメージですね。
このように、手段の前置詞「by」の直後には名詞以外を置いてはなりません。どうしても置きたい場合は、ニュアンスに応じて、「in」や「on」などの前置詞を挿入しましょう。
今回の練習問題
丁寧なニュアンスがないことに注目。またcan内での「~出来る」「~かもしれない」の見分けが必要になってくるケースがあります。形上はどちらも問題がないのが、今回の例題ですね。
まとめ
お疲れさまでした。一度理解をしてしまえば、そこまで難しい話ではなかったでしょう。
手段の前置詞「by」と、それが使えない場合においてしっかりと理解をしてしまいましょう。
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