こんにちは。今回は、地球の歴史、化石、生物の変遷について簡単にまとめていきます。
化石!?アンモナイトや三葉虫の化石とか勉強できるのですか!
う〜ん。残念。あくまで受験の地学の範囲では「化石」はその定義と生成について勉強するだけなの。
地球の歴史・化石・生物の変遷のテーマは2016年、2017年のセンター試験で出題されていました。大学入学共通テストになっても出題されることが予想されます。地球の歴史、化石、生物の変遷をしっかり押さえ、理解することが求められます。
この記事のポイント・地球の歴史について理解することができる
・化石の種類やでき方について理解できる
・人類を含めた生物の歴史を勉強できる
地球の歴史
小さな惑星同士が衝突し生まれた地球、生命の誕生、大陸の変化について見ていきましょう。
地球の誕生は?
約46億年前、小さな惑星が衝突を繰り返しながら巨大化し生まれたのが「原始地球」です。地球の温度は1000℃以上で、陸も海もないマグマで覆われていました。どろどろのマグマの中では、重い鉄の成分が中心へ移動し、軽い岩石が表面に移動しました。
この原始地球にさらにほかの天体が衝突し、水蒸気や二酸化炭素を含んだ「原始大気」に包まれました。40億年前になると次第に他の天体との衝突が減り、表面の温度は下がり、何年も雨が降り続けました。やがて海ができました。
地球最初の生命の誕生
地球最初の生命は海から誕生したと考えられています。最初の生命は「シアノバクテリア」とういう細菌で、単細胞生物です。
なお、海には細胞の構成に必要な酸素、炭素、水素、窒素が含まれています。
大陸の変化
もともとは1つの大陸でしたが、その割れ目から6つに分かれ、それぞれが少しずつ移動し6つの大陸になりました。
地球の表面は厚さ約100キロメートルのプレートで覆われていて、毎年数センチずつ移動しています。地球内部でマントルという塊が動いていて、プレートがその影響を受けて移動しています。
アメリカ大陸の東側とアフリカ大陸の西側の地形が似ているのは、もともとくっついていたのがプレートの移動で離れたと考えられています。
大陸って動いているんですね…
それでは、この地球ができた後、誕生した生物の死骸である化石について解説していきます。
化石とは?
化石とは、地層に埋もれている生物の死骸のことを指しします。そこで、化石のでき方と化石の種類について解説します。
化石とは何か
先述したように化石とは、地層に埋もれている生物の死骸や巣穴のことです。そこで、この化石が具体的にどのようにできてくるのか化石のでき方について解説していきます。具体的な手順についてはしっかりとイメージして理解していきましょう。
化石のでき方
化石は以下の3つの順番で作られていきます。
②川から運ばれてきた土砂の下に埋もれる。
③土砂の中で長い年月をかけて化石になる。
生物の死骸がすべて化石になるわけではありません。土砂の中で圧力がかかり、形が崩れないで化石になるにはかなりの偶然なのです。では、次に化石の種類について述べていきます。
示相化石と示準化石
化石の種類として示相化石と示準化石の2種類があります。言葉をイメージしながら覚えていきましょう。
示相化石(しそうかせき)
化石が埋もれた当時の環境がわかる化石のこと。
示準化石(しじゅんかせき)
地層の堆積した時代がわかる化石のこと。
では、最後に、生物の変遷について述べていきます。
生物の変遷
生物の誕生と進化について見ていきましょう。
最初の生命誕生は約40億年前
海底で熱水が噴出しているところがあり、これを「熱水噴出孔」といいます。ここから噴き出す熱水にメタン、硫化水素、アンモニアなどの有機物の原料となるものが含まれており、これが生命誕生の起源と考えられています。
27億年前にシアノバクテリアが繁殖しました。シアノバクテリアは光合成を行う単細胞生物です。大量に繁殖したシアノバクテリアが光合成によって大量の酸素を放出し大気中に酸素が増加しました。
約10億年前の先カンブリア時代に多細胞生物が出現しました。エディアガラ生物群とよばれる、体が柔らかく扁平な形をした生物が海中に生息しました。
古生代になると軟体動物、節足動物、環状動物など多くの動物が誕生しました。これらの生物群をバージェス動物群といい、三葉虫、アノマロカリスなどがあります。
海中から陸上へ進出
カンブリア時代には光合成を行う藻類が繁栄し、大気中にオゾン(O3)が増えました。これによって太陽からの紫外線量が減り、生物が生息しやすい環境になりました。
地上の植物の登場です。デボン紀には根・茎・葉の区別がある、シダ植物が繁栄しました。
デボン紀の末期には魚類が進化した原始的な両生類、イクチオステガが現れました。四肢を持ち、地上や浅瀬を歩き回ることができました。
中生代には爬虫類が大型化した恐竜類が現れました。三畳紀には哺乳類、ジュラ紀には恐竜類から進化した鳥類が現れました。
人類の登場
440万年前にアフリカでラミダス猿人が現れました。地球上最初の人類で、直立二足歩行が可能でした。このあたりの詳しい解説は「ヒトなら分かる「ざっくり」人類誕生の歴史(世界史B)」という記事に詳しく書いてあるので参照してください。
東アフリカでは330万年前にアウストラロピテクスが登場。石を打ち砕いて作った打製石器を使っていました。
200万年前に原人が登場。中国の北京では北京原人の生活していました。原人は言葉を話し、火を使っていました。
ドイツでは旧人の一種、ネアンデルタール人の化石が発見されています。脳容積は現生人類とほぼ同じです。
約10万年前に新人が現れました。現在の人類の直接に祖先で、現生人類またはホモ・サピエンスともいいます。ホモ・サピエンスはアフリカで誕生し、世界に散らばりました。
まとめ
今回の記事の内容は以下のとおりです。しっかりと理解していきましょう。
地球の歴史
- 地球の誕生は約46億年前
- 地球最初の生命は単細胞生物で、海で誕生した
- 1つの大陸が少しずつ移動して6つの大陸になった
化石
- 化石とは、地層に埋もれている生物の死骸や巣穴
- 生物の死骸が土に埋もれ、長い年月をかけて化石になる
示相化石(しそうかせき) 化石が埋もれた当時の環境がわかる化石
示準化石(しじゅんかせき) 地層の堆積した時代がわかる化石
生物の変遷
- 地球最初の生命の誕生 27億年前に光合成を行う単細胞生物シアノバクテリアが繁殖した
- デボン紀の末期には魚類が進化した原始的な両生類、中生代には爬虫類が大型化した恐竜類が現れた
人類の登場
- 440万年前 ラミダス猿人登場
- 330万年前 アウストラロピテクス登場
- 200万年前 原人登場
- 10万年前 新人、ホモ・サピエンス登場
以上、地球の歴史、化石、生物の変遷について解説しました。
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