「小論文の書き方がいまいち分からない…」
このような悩みを抱えている方、少なくないかと思います。
小論文の書き方は作文とは異なり、ポイントを抑えて把握することが必要です。
本記事では、小論文の書き方について、具体的な手順を踏まえながら解説していきます。
小論文とは?作文との違い
小論文は「客観的な文章を書く」という点で、作文と異なります。第三者が見て、客観的に把握できる文章でないと小論文とは言えません。
作文は「主観的な文章」を書くものになります。作文の例で一番わかりやすいのが「読書感想文」ですね。感想文はあくまでも主観的な意見であり、客観的なものではありません。
具体例として、「今日の天気が雨」というテーマで、小論文と作文の書き方を比べてみましょう。
小論文の場合は「今日の天気が雨である。なぜならば、台風が接近しているからだ。」といった具合に、客観的な事実や原因を記載します。
作文の場合だと「今日の天気は雨である。私は雨は好きではない。」といったように、自身の主観的な意見を書くことになります。
小論文の書き方〜小論文の構成〜
小論文を書く際は、「結論→本論→結論」という順に文章を書いていきます。結論を先に書くことは、小論文を書きなれていない場合だと少し違和感があるかもしれません。
というのも、日本語という言語自体が、どちらかというと「遠回しな言い方」をすることが多いからです。
小論文を書く際は、後回しな言い方を省いて、結論を書きだすことから始めていきます。
小論文を書く前に要約と構成を作成
小論文を書く際に、いきなり文章を書くのではなく、「要約」と「構成」の作成から行っていきます。
どのような内容で小論文を書いていくのか、あらかじめ構成を練っておくことで、文章内容が右往左往してしまうのを防げます。
また、要約を書いておけば、文章内容のおおまかな内容を都度確認することが可能です。この2つの作業をするか否かで、小論文の出来具合が変わってくると言ってよいでしょう。
構成・要約の作成には時間をかけるようにしてください。
結論をいきなり書く
巷の文章講座やハウツー本には「起承転結」を意識して書くようすすめているものもありますが、これは小説や漫画など、ストーリー性のある文章に向いているものです。
小論文で起承転結を利用すると、文が単調になって、結論がわかるまでに時間がかかってしまいます。
「結局、何が言いたかったのか」という状態になってしまうのです。
結論をいきなり書くことで、「この文章は、○○を主張している」という点が明確になります。
結論の後は、その理由となる本論を展開
結論を書いた後に「なぜ、その結論になるのか」という理由を記載していきます。
理由を記載する際は、客観的なデータや経験などを利用します。主観的な感想・意見を書いてしまうと、その時点で小論文ではなく「作文」になってしまうので、要注意です。
有名な組織・団体や学者など、権威性のある理由を記載すると、結論の客観性が強くなります。
データを利用する際は、「いつ、誰(どこ)が集めたデータか」も合わせて記載するようにしましょう。
結論に基づくまとめを書く
小論文の最後に、結論を基にして「まとめ」を書いていきます。
制限字数に余裕がある場合は、まとめの部分で反対意見を記載して、その反対意見に再反論する形で結論を書くと、結論の強さが一層際立ちます。
反対意見が特に思い浮かばない場合は、無理に書く必要はありません。自身の結論を再び書く形で、締めくくりましょう。
小論文のテーマの例
大学入試で出題される小論文テーマとして、下記のものが挙げられます。
- 学ぶことの重要性
- グローバル化するアパレル業界の問題について
- 女性の社会進出を阻む課題が解決困難な理由
- 今後の日本と外国人の関係について
- 称賛・叱責により子どもの学習活動が方向づけられるが、その効果を高めるために教師ができること
大学入試の小論文では、抽象的なテーマから現代社会の問題まで、様々なテーマで出題されます。字数は800文字程度の学校が多いです。
ただ、どのようなテーマであっても、「結論から書き出す」ことに変わりはありません。
結論を書いてから、理由・根拠の書き出しを行って、「何を主張する文章なのか」明確にさせましょう。
まとめ
小論文の書き方は、作文とは大きく異なります。
客観的に文章を書く点、また「結論」から書き始める点など、ポイントを抑えた上で執筆することが大切です。
自分の感想や意見を書いてしまうと、それは「作文」となってしまいます。
第三者が見ても、結論と理由の関係が分かるよう、構成・要約の作成に時間を割くもの大切です。今回解説した内容を踏まえて、小論文作成に取り組んでみてください。
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