みなさんこんにちは。
今回は、無生物主語の文章について勉強します。
無生物主語の例文は、少し英語を学習してきた人なら理解もスムーズかと思われますが、そうでない人には難しい印象があるのではないでしょうか。
しかし、一度コツを掴んでしまえば理解も簡単で、そこまで難しい単元ではありません。それでいながら和訳問題や英作文の問題では頻出中の頻出で、覚えてしまえば非常にコスパの良い単元であると言えるでしょう。
しっかりと理解をして、他の英語学習者に差をつけていきましょう。
そもそも無生物主語って?
さて、本題に入っていきます。まずは無生物主語の概念について理解をしていきましょう。例文を確認します。
以上の文章が非常に基本的な無生物主語の例文です。「無生物」ということで、主語が生き物でない、という点が最も重要なポイントです。
普通の文章なら主語が「I(私)」「You(あなた」「Taro」などと、基本的には生き物になっていますよね。生き物だからこそ、意志を持って行動し、主語そのものが動いているのです。
しかし、今回の例文では主語が「The work(その仕事)」と命のある生物ではありません。そのため行動をするわけでもないので、元来の「SがVする」といった行動論理が起こらない訳です。
読解をしていく上では先ほどの例文を「その仕事が私を疲れさせた」と訳出をしても、内容的には理解が出来るのですが、正確な和訳問題や英作文の問題では微妙に減点がされるポイントになってきます。
しっかりと無生物主語の訳の仕方をおさえて、こなれた感じで、「理解できてるよ!」と採点者にアピールしていきましょう。
無生物主語の訳し方①原因 「~のせいで」
無生物主語の正確な訳し方では原因を示す「~のせいで」といった訳出が最も普遍的で応用が効きやすいです。
先ほどの例文を再度確認しましょう。
The work made me tired.
「The work」を普通の主語として「その仕事が私を疲れさせた」と訳すのではなく、原因として「その仕事のせいで私は疲れた」と訳す方が、日本語的に的確な感じがしますね。
このように無生物主語の的確な訳し方としては、まず原因として扱う、といったことが挙げられます。
無生物主語の訳し方②原因 「~のおかげで」
無生物主語を原因として扱う便利さは前述しましたが、「~のせいで」というとマイナスのニュアンスが強まってしまいます。原因を示しながらも「~のおかげで」という訳し方も覚えておきましょう。
今回も主語が無生物になっていますが、「SがVする」と訳すのではなく、「~のおかげで」という肯定的な原因を示して訳すとこなれた感じになります。
無生物主語の訳し方③情報ソース
情報ソースガ主語になるケースがあります、例文を確認しましょう。
主語は「The newspaper」となっていて、動詞は「said」となっていますが、新聞が実際にしゃべる訳ではありませんね。
なのでこちらも無生物主語として訳していきます。さきほどの「原因」の用法ではなく、情報ソースが主語にある時は「~によると」と訳すのがスマートです。
なので先ほどの例文は「その新聞によると、その男の人は殺された」と訳しましょう。
あくまで情報を受け取るのは生物たる人間、無生物主語は直接の行動はしない、という訳ですね。この3つさえ覚えておけば、後は応用でどうにでもなってしまいます。
問題演習
Q.訳出せよ。
1.His work caused him to be injured.
2.Her support save me time.
以上です。いかがでしたでしょうか。無生物主語はやや機転をきかせた訳出が必要ですが、パターンをいくつか抑えてしまえばあとは応用が可能です。
最低限の労力で、最高の効果が得られるように考えながら勉強をしていきましょう。
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