みなさん、こんにちは。数学ⅡBのコーナーです。今回のテーマは【高次方程式】です。
$x$の次数が2の方程式である二次方程式は解けても、次数が3になると一気にむずかしく感じてしまうというたかしくんのような人は多いことでしょう。
しかし、高次方程式であっても、二次方程式と解き方は変わりません。
今回は、高次方程式の解き方をおさらいし、練習問題を解くことで、「高次方程式は得点源!」と言えるようになりましょう。
まずは、高次方程式ってどんな式?どうやって解くの?という確認からやっていきます。
それでは、さっそく始めていきましょう。
・高次方程式の解き方がわかる
・自分で実際に高次方程式を解ける
そもそも高次方程式とは?
そもそも、高次方程式とは「多項式P(x)を用いて、$P\left(x\right)=0$と表せる方程式のうち、P(x)の次数が3以上のもの」を指します。
この説明ではわかりにくいかもしれませんが、$x^{3}+4x^{2}-3x+8=0$や$x^{4}-16=0$のような式だと思っていれば十分です。
高次方程式の解き方
高次方程式の解き方は、大きく3つあります。
すべてに共通するのは、「因数分解をする」ということです。
「高次方程式の問題は因数分解で解く」ということが今回の最重要ポイントです。
しっかりと覚えておきましょう。
乗法公式を使った因数分解
まずは、「乗法公式を使った因数分解」です。
数学1Aで勉強した乗法公式、覚えていますか?
不安な人はこちらの記事で復習しておきましょう。
$x^{3}+6x^{2}+12x+8=0$を解こう。
左辺を因数分解すると、
$x^{3}+6x^{2}+12x+8=\left(x+2\right)^{3}$
よって、
$\left(x+2\right)^{3}=0$
を解けばいいので、$x=-2$
置き換えて因数分解
次に、「置き換えて因数分解」です。
次数が偶数のときは、置き換えて因数分解するようにしましょう。
$x^{4}-4x^{2}+3=0$を解こう。
まず、$x^{2}=X$と置きましょう。
すると、与式は$X^{2}-4X+3=0$で、
$\left(X-1\right)\left(X-3\right)=0$と因数分解できます。
これを解くと、X=1, 3
よって、$x^{2}=1,3$を解くと、$x=±1, ±\sqrt{3}$
因数定理を応用
最後に「因数定理を使って因数分解」する方法です。
因数定理とは、「多項式P(x)においてP(a)=0ならば、P(x)はx-aで割り切れる」というものでしたね。
(くわしくはこちら→剰余定理と因数定理をわかりやすく解説【受験に役立つ数学ⅡB】)
それでは、さっそく因数定理を使った例題を見てみましょう。
$x^{3}-2x^{2}+4x-3=0$の整数解を求めよう。
$f\left(x\right)=x^{3}-2x^{2}+4x-3$とすると、
$f\left(1\right)=1-2+4-3=0$なので、f(x)はx-1で割り切れます。
因数分解すると、与式は
$\left(x-1\right)\left(x^{2}-x+3\right)=0$となります。
$x-1=0$、$x^{2}-x+3=0$の解のうち、整数解はx=1のみなので、答えはx=1
練習問題を解いてみよう
問題
次の高次方程式を解いてみよう。
①$x^3-8=0$
②$x^{4}-7x^{2}+10=0$
解答
①$x^3-8=0$
乗法公式を使って因数分解すると、
$x^3-8=\left(x-2\right)\left(x^{2}+2x+4\right)=0$
よって、$x-2=0$…①、$x^{2}+2x+4=0$…②
①よりx=2、②は実数解をもたない
したがって、x=2…(答)
②$x^{4}-7x^{2}+10=0$
$x^{2}=X$とおくと、
$X^{2}-7X+10=\left(X-2\right)\left(X-5\right)=0$
X=2, 5
$x^{2}=2, 5$を解いて、$x=±\sqrt{2}, ±\sqrt{5}$…(答)
今回のまとめ
今回は、高次方程式について解説しました。
高次方程式も二次方程式と同様に、「因数分解すれば解くことができる」ということを覚えられたことでしょう。
練習問題を繰り返し解いて、定着させていきましょう。
今回もおつかれさまでした。
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