みなさん、今回は英文法の仮定法について学びましょう。仮定法とは、一言でいうと、ありえない事柄、事実ではない主観的な想像や仮定の話に用いる表現を指します。
簡単にいうと「ドラ◯もん」の「もしもボックス」を想像してください。
仮定法でつまづいてしまう人も多くいますが、時制や覚えるべきポイント・公式などを押さえて理解を深めましょう。
仮定法を理解するには、直接法と仮定法の違い、should, would, could, mightの特徴や倒置・省略についても例文をまじえて説明します。
最後には仮定法過去の問題も用意しましたので理解度のチェックに役立ててくださいね!
今回の記事を読んだらわかること・英文法の仮定法とは何かがわかる
・直接法・仮定法の違いがわかる
・仮定法過去がわかる
・should, would, could, might がわかる
・仮定法の省略・倒置がわかる
英文法 仮定法とは?仮定法の時制を解説
直接法と仮定法
仮定法とは上述のように、事実でない事柄についての表現方法を指します。
1.もし明日雨が降ったら私は家にいます。
2.もしお金があったら、ゲームが買えるのに。
このふたつの文の違いは分かりますか? 1.の文はありえる、実際に起こりえること。2.は現実に反すること、想像のことです。実際に起こりえることを述べるときに使う動詞はのかたちは直接法です。2.の想像、あり得ない動詞のかたちは仮定法と呼びます。
仮定法では、現実に起こりえないことを話しますので、現実から遠ざかるために時制をずらして表現します。
先ほどの日本語の例文を英文に直しましょう。
1.If it rains tomorrow, I will stay home.
もし明日雨が降ったら私は家にいます(直接法)
2 .If I had money, I could buy the video game.
もしお金があったら、ゲームが買えるのに(仮定法)
同じ「If」の文でも起こる可能性があるかどうかが直接法と仮定法の分かれ目になります。仮定法は現実から離れたあり得ない話ということを理解してくださいね。
直接法と違って仮定法は現実から遠ざかるために時制をずらして過去形を使っています。この時、時間の距離ではなく現実と想像の事がらの距離をあらわしていることが重要なポイントです。
英語の仮定法過去とは?仮定法過去の例文を使って解説
「もし(今現在)~ならば、…だろうな。」という風に現在の事実と異なること、実際には起こる可能性がないことを言う場合、過去形が使われます。この用法が仮定法過去です。
助動詞や動詞は過去形ですが、過去のことをあらわしているのではなく、現在のあり得ないことをあらわしています。公式を見てみましょう。
仮定法過去のかたち(公式)
wouldは「…だろう」、could「…できるのに」、might「…かもしれないのに」という意味ですので文によって使い分けましょう。イギリス英語では文語的表現で主節にshouldが使われることがあります。
また、If節の部分にbe動詞がくる場合は普通はwereを使います。例文で確認しましょう。
・If I were bird, I could fly the sky.(私が鳥ならば空を飛べるのに)
試験頻出!仮定法過去のbe動詞はwereを使おう
先ほどの例文では、私が鳥ならば空を飛べるのに。と述べています。つまり、直接法で下記の例文に言い換えることができます。
・I am not a bird, so I can’t fly the sky.(私は鳥ではありません。だから空を飛べません)
この時、be動詞はIに対してamを使っていますね。けれど、仮定法でbe動詞を過去形にする際にはwereを使うことが普通です。
・If I were you, I would send her an e-mail soon.(私があなたなら、すぐに彼女にメールするだろう)
このようにIf I were youはよく使われる言い回しです。「私があなたなら」日本語でもたくさん使いますよね。
なぜwasを使わないのか、これもまた現実と離れたことを伝えるため、wasのところをあえてwereにしてあり得ないことを話していますよ!という意味があります。
しかしながら、アメリカ英語では口語の場合1人称、3人称単数が主語の場合wasが使われることもありますので覚えておいてください。
試験では仮定法のbe動詞を聞かれることも多いはずです。その際はwereにすることを忘れないようにしましょう。試験頻出の構文も紹介します。
If it were not for~ : もし~がなければ
・if it were not for air, we couldn’t live.(もし空気がなければ、私たちは生きられないでしょう)
仮定法過去の倒置(ifの省略)
基礎を学んだところでifの省略についても押さえておきましょう。
if節のifが省略されると、「助動詞+主語」の語順に変わります。ifを省略してそのままの語順だと過去のことを話しているみたいですが、語順が変わることで仮定法、あり得ないことを話しているヒントになりますね。
疑問文と同じ語順ですが、仮定法のifの省略で語順が変わる場合はもちろん文末に疑問詞はつきません。例文で確認しましょう。そして倒置(ifの省略)は仮定の意味が強調されています。
・If I were rich, I could buy the latest gaming computer.
もし私がお金持ちなら、最新のゲーミングPCが買えるのに。
倒置(if省略)文へ書き換えると…
→・Were I rich, I could buy the latest gaming computer.
よく使われる表現として、Should you~ではじまる文があります。こちらは本来の構文は、If +S +should + 動詞原形~で「万一(仮に)~なら」の意味になります。
この構文のifを省略し倒置が起きたものがShould you~の文になります。こちらも例文で確認しましょう。
・Should you change your mind, please call me again.
もし気が変わったら、また私に電話をしてください。
これは言い換えれば、下記の文になります。
・If you should change your mind, please call me again.
英語の仮定法の問題(直接法と仮定法について)
それでは、今回学んだ直接法、仮定法の復習として問題を解いていきましょう!日本語の意味に合うように選択肢から選んでください。答えはチェックボックスを開いたらでてきます。
1.If I knew her phone number, I ( )call her.(彼女の電話番号を知っていたら、彼女に電話するのに。)
(ア)will (イ)can (ウ)wouldn’t (エ)would
2.if I ( )a student, I could go to school.(もし私が学生ならば、学校に行くことができるのに。)
(ア)may (イ)were (ウ)am (エ)would
3.If it rains tomorrow, we ( )the hiking.(もし明日雨が降ったら、ハイキングを中止します)
(ア)would cancel (イ)will cancel (ウ)cancel (エ)will not cancel
4.( )you need some help, please let me know.(何か助けが必要であれば、私に知らせてください。)
(ア)Shall(イ)Will(ウ)Should (エ)could
5.If ( )free, I could go with her.(もし暇があれば、彼女と一緒に行けるのに)
(ア)she was(イ)I am(ウ)I were (エ)you were
6.If I ( )a lot of money, I would buy a castle.(もしたくさんお金があったら、お城を買うのにな)
(ア)had(イ)have(ウ)take (エ)enough
7.( )I you, I would ask him for a date.(もし私があなたなら、彼をデートに誘うのに)
(ア)Could(イ)Would(ウ)Were (エ)Am
仮定法まとめ
今回は英文法 仮定法について勉強しました。直接法と仮定法のちがい、仮定法過去の公式についても理解できたでしょうか。仮定法はもしもの話をするときにとても便利な用法です。日常会話でもたくさん使われます。自分でいろいろな想像をして楽しく例文を作ってみましょう!
より実践的に仮定法の問題を解きたい人は「【大学入試に出る英文法】仮定法の例文問題を集めました」を御覧ください。センター試験過去20年分にわたる仮定法の問題を集めています。ぜひ、ご利用ください。
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