間接疑問文は、文中にwhenやwhatやhowなどの疑問詞が入ってくるので、難しいぞ。
そこで、今回は、間接疑問文でhowやwhatなどの疑問詞を使った例文をみていきたいと思います。間接疑問文の受験でよく問われる時制も、しっかり理解を深められます。
さらに、関係代名詞が間接疑問文と混同する人が多いので、間接疑問文と関係代名詞の違いについても、例文を用いてわかりやすく解説します。
つまり、今回の記事で間接疑問文がマスターできるということです!
間接疑問文のポイント・間接疑問文とは
・間接疑問文の作り方
・間接疑問文と関係代名詞の違い
間接疑問文とは?
間接疑問文とは、『あるメインの文(主節)のなかに、時・場所・人物・理由や方法を尋ねる疑問文(従属節)が入っている』、いわば二重底タイプの疑問文のことです。
まずは例文で、二重底がどんなふうになっているかを見てみましょう。
あなたは[トムが薬局で何を買ったか]を知っていますか?Do you know [what Tom bought at the pharmacy]?
この間接疑問文は以下の2つの文章からできています。
主節:Do you know~?(あなたは~を知っていますか?)
従属節:What did Tom buy at the pharmacy?(トムは薬局で何を買いましたか?)
まずここで、主節と従属節とは何かをおさらいします。
主節:文章のもっとも大事な意味を担う文。メインの節。
従属節:補助的に情報を付加する文。サブの節。
上記の例文でいうと、話し手がもっとも聞きたいのは「あなたは知っていますか?」ということです(主節)。
それでは何を知りたいのかというと、「トムが薬局で何を買ったのか?」(従属節)ということです。このように、間接疑問文には2種類の疑問文が含まれているということがわかりますね。
例文を見て、理解度をアップしていきましょう。
Did you hear where my brother was going?(兄がどこへ行くか聞いた?)
I don’t know when his birthday is.(私は彼の誕生日がいつなのかを知らない。)
Do you know if she will come to the session?(彼女がセッションに来るかどうか知っていますか?)
What do you think he hides in his room?(彼が部屋に何を隠していると思う?)
最後の例文の回答は、例えばI think he hides some games.(私は彼がゲームを隠していると思う。)のようになります。このように、問われた質問に対する回答が「どこに重きを置かれているか」を考えれば、どちらが主節と従属節なのかが見えてきます。
今回は、do you think~?が主節、what does he hide in his room?が従属節で、2つがくっついて1つの文章になっていますね。
間接疑問文の作り方【間接疑問文の例文で解説】
続いて、間接疑問文の作り方の基本のき、を学びましょう。
間接疑問文の最大のポイントは、『従属節の疑問文には倒置が起こらない』。つまり平叙文と同じ「疑問詞+主語S+動詞V」の語順だということです!
普通の疑問文では『主語と[助動詞・be動詞・do]に倒置が起こります』よね。それが間接疑問文にはない、ということです。
それでは早速、間接疑問文を使った代表的な例文を見てみましょう。
間接疑問文howの例文
まずは、間接疑問文howを利用した例文です。
Have you known how he had cleared the test?(君は彼がどうやってそのテストをクリアしたのか知ってたのか?)
Yes. I saw the definitive moment.(ああ、決定的な瞬間を見たんだ。)
How do you think he cleared the test?(君は彼がどうやってテストをクリアしたと思う?)
I think he stole a look at her sheet.(彼女のシートを盗み見したんだと思う。)
How long do you think she can wait?(彼女はいつまで待ってくれると思う?)
I don’t think she can wait a little moment.(彼女は少しの間も待てないと思うな。)
間接疑問文whatの例文
I am not interested in what she thinks.(彼女が何を考えているのかには興味がありません。)
Do you know what he likes?(彼が好きなものを知ってるの?)
Yes, he likes sweets.(うん、彼は甘いものが好きだよ。)
What do you suppose John needs now?(ジョンは今何を必要としていると思う?)
I think he needs your help.(彼は君の助けを必要としてると思う。)
疑問詞+toを使った例文
I don’t know where to go.(どこに行けばいいのかわからない。)
She doesn’t know to whom she should ask the question.(彼女は誰に質問をすればいいのかわかっていない。)
I understand how to go to there!(どうやってそこに行けばいいのかよくわかったよ!)
間接疑問文の従属節では、疑問詞+S+Vの語順であること、もう一度よく覚えておきましょう。
間接疑問文の時制に注意
間接疑問文では、主節と従属節の時制に注意が必要です。日本語と違う感覚なので、例文で理解していきましょう。
「彼がどこに住んでいるか、私は知っている。」I know where he lives.
「彼がどこに住んでいたか、私は知っている。」I know where he lived.
「彼がどこに住んでいるか、私は知っていた。」I knew where he lived.
「彼が(かつて)どこに住んでいたか、私は知っていた。」I knew where he had lived.
「彼がどこに住むつもりだったか、私は知っていた。」I knew where he was going to live.
従属節の中にある動詞を、主節の動詞の時制と合わせることで、「主節と従属節のできごとが同時に起きている」ことを表せます。
I knew where he lives. という文章は作れないので、気をつけてください。
従属節の中にある動詞を、主節の動詞よりも昔の時制にすると、「主節よりも従属節のできごとは前に起きていた」ことを表せます(大過去)。
関係代名詞と間接疑問文の違い
関係代名詞と間接疑問文は混同しやすいので、気をつけましょう!
関係代名詞の主な役割は、「形容詞節を作る」ことです。
つまり、名詞を修飾する(形容する)ための節を持ってくるために登場するwho, which, whose, whom ,where, when, why, that, whatです。
少しややこしいですが、関係代名詞であることを見分ける方法は簡単。
先行する名詞の情報を、後ろから追加で説明しているのが関係代名詞です!例文を見てみましょう。
Tom has a friend who lives in NY.(トムにはニューヨークに住んでいる友人がいます。)
関係代名詞who以下の従属節は、「トムの友人」がどんな人であるか(ニューヨークに住んでいる)を説明していますね。
※名詞を説明(=修飾)する文のことを形容詞節といいます。
関係代名詞と間接疑問文を区別するための最大のポイントはこちら。
関係代名詞…従属節が、主節の名詞の情報を補っている。
間接疑問文…従属節が、主節の動詞の目的語になっている。
これは、従属節を導く疑問詞の前で「文章を分割しても意味が通じるかどうか」を考えるといいでしょう。
・関係代名詞は「分割しても意味が通じる」
Tom has a friend who lives in NY.(トムにはニューヨークに住んでいる友人がいます。)
=Tom has a friend. + The friend lives in NY.(トムには友人がいます。)+(その友人はニューヨークに住んでいます。)
whoはthe friend(先行詞)の代わりに登場しているので、関係「代名詞」と呼ばれているわけです。
・間接疑問文は「分割すると意味がわからなくなる」
I don’t know who will come to our class.(私は、誰が私たちのクラスに来るのか知らない。)
=I don’t know + who will come to our class?(私は???知らない。)+(誰が私たちのクラスに来るんだろう?)
I don’t knowに目的語がない、つまり「何を知らないのか」という目的語がないから、意味が通りません。また、従属節も疑問文になっていますね。
さて、ひとつ難しいのがwhatを使った文章です。Whatが関係代名詞か間接疑問文なのかがあいまいなことがあります。これは複雑に考えこまず、日本語に訳したときに「疑問文になっているかどうか」で直感的に判断するのが一番の早道です。
He asked me what my problem was.(彼は私に何が問題かと訊いた。)←疑問代名詞whatを使っている=間接疑問文
He gave me what I hoped.(彼は私が望んでいたものを与えた。)←関係代名詞whatを使っている=関係代名詞
例文では、疑問代名詞what以下の従属節は「何が問題かと訊いた。」を意味します。つまり、未確定の物事を、相手に尋ねたいときにwhatを使っているから、間接疑問文ですね。
一方、関係代名詞what以下の従属節は「私が望んでいたもの」を意味しています。つまり、漠然とした物事を指し示すときに使っているから、このwhatは関係代名詞だと考えられるわけです。
練習問題
それでは間接疑問文の練習問題です!
(1)I don’t know ( )( )( )come here.(彼がここに来るかどうか、私にはわからない。)
(2)Did you know ( )he( )?(あなたは彼がどこに住んでいるか知っていましたか?)
(3)( )do you think she ( )( )back?(あなたは彼女がいつ帰ってくると思う?)
(4)I don’t know ( )( )open the door.(私はどうやってそのドアを開ければいいのか知らない。)
解答
I don’t know if / whether he will come here.
まとめ
いかがでしたでしょうか?
間接疑問文は、文中に疑問文が入り込んでいる文章のことを言います。
その従属節の疑問文にS+Vの倒置が起こらないということが理解できましたね。
また、「主節の名詞を修飾する」関係代名詞との違いもはっきりしました。
これで間接疑問文の基本はマスターできたはず! さらに多くの例文を読み込んで、体で慣れていくといいですよ。
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