ブッダの教え(四諦・八正道・三帰五戒など)を超簡単に解説【倫理第14回】
倫理
今回のテーマは、仏教の開祖ゴータマ・ブッダです。
この記事では以下の内容が学べます。
この記事からわかること
・仏教とは【仏になるための教え】
・ゴータマ・ブッダの教え【四法印の内容】
・悟りの境地に至るには?【四諦・八正道・三帰五戒】
・ブッダの教えを貫く根本精神【慈悲の心】
ブッダの教えをはじめて学ぶ人にもキッチリ理解してもらえるよう、わかりやすく解説しました。
また記事の後半には、今回のテーマに関連した入試問題も用意しています。
この記事を読むだけで基本の理解・復習ができるので、最後まで読んでみてください。
仏教とは【仏になるための教え】
(仏教:wikiより)
仏教とは、仏になるための教えです。
苦悩の根本原因を知り、解消することを目指します。
仏(ブッダ・仏陀)とは、「悟りを開いた者」を指します。
ちなみに悟りとは、迷いを振り払って物事の真理に気づくこと。
なので、ゴータマ・ブッダ=「悟りを開いたゴータマさん」という意味です。
ゴータマ・ブッダの教え【四法印の内容】
(ブッダ:wikiより)
ブッダが悟りを開いた人だということはわかった。じゃあブッダは何を悟ったの?
ブッダが悟ったのは以下の4つです。
- 一切皆苦
- 諸行無常
- 諸法無我
- 涅槃寂静
上記の4つをまとめて四法印といいます。
では、それぞれの詳細を順番に解説しましょう。
一切皆苦
一切皆苦とは、人生のすべては苦しみであるという真理です。
ただブッダは、「絶望しなさい」と言っているわけではありません。
「どんなにがんばっても、人生には苦しみがつきものだと理解して受け入れなさい」と説いているわけです。
答えは、世界の真理について無知だからです。
世界の真理について無知=無明といいます。
無明によって生まれる悪い感情は下記のとおり。
- 煩悩:心身を迷わせる心の働き
- 我執:実体のない自己への執着
- 渇愛:自己を苦しめる欲望
ちなみに煩悩は、さらに貪・瞋・癡の3つに分かれます。
それぞれの詳細は下記のとおりです。
貪・瞋・癡はまとめて三毒と呼ばれます。
ちなみに、苦しみを解消する方法は「悟りの境地に至るには?【四諦・八正道・三宝五戒】」で解説しています。
諸行無常
諸行無常は、あらゆる物事は変化・消滅するという考え方です。
「平家物語」でも登場する言葉なので、知っている人もいるかもしれません。
例えば、生あるものは必ず滅びますよね。
人間も同じです。死を避けることは不可能だから。
上記のような真理を言い表したのが諸行無常だと考えてください。
諸法無我
諸法無我は、永遠不変の実体は存在しないという考え方です。
この世のあらゆるものはほかのものと依存していて、単独で存在するものなどありません。
私たち人間だって同じですよね。
人間は、家族や友達などの周りの人間がいてはじめて存在しうる生き物なので。
つまりブッダは、あらゆるものごとが相互に依存しあうと説いたわけです。
すべてのものごとが相互に依存しあうとする考え方を縁起の法(縁起説)といいます。
涅槃寂静
涅槃寂静は、悟りの世界は安らかで静穏なものであるという意味です。
ちなみに涅槃とは、煩悩を吹き消した悟りの境地のことを指します。
読み方は「ねはん」です。
悟りの境地に至るには?【四諦・八正道・三帰五戒】
(八正道:wikiより)
苦悩の根本原因はわかった。じゃあどうすれば悟りに至れるの?
結論、四諦を知り八正道を実践することで可能になります。
四諦【苦諦・集諦・滅諦・道諦の4つ】
四諦とは、苦の認識から悟りに至るまでの具体的な過程を示したものです。
読み方は「したい」です。
ここでの「諦」は、「あきらめる」ではなく「真理」を意味します。
ちなみにブッダが修行仲間におこなった最初の説法で説いたのが、この四諦といわれています。
四諦の具体的な内容は下記のとおりです。
- 苦諦:人生は苦である
- 集諦:苦の原因は煩悩にある
- 滅諦:煩悩を滅ぼせば涅槃に至れる
- 道諦:正しい修行(八正道)によって煩悩を滅ぼせる
八正道【出家者向けの修行法】
八正道とは、出家者向けの修行法です。
ちなみに出家者とは、家族や仕事を捨てて仏門に入った修行者のことを指します。
八正道の具体的な説明は下記のとおりです。
- 正見:正しい見方
- 正思:正しい考え方
- 正語:正しい言葉づかい
- 正業:正しい行い
- 正命:正しい生活
- 正精進:正しい努力
- 正念:正しい心を保つこと
- 正定:正しい瞑想
ブッダは、正しい修行は中道の性質をもつと説いています。
中道とは、快楽と苦行の両極端を避けることです。
なので、ブッダは無益な苦行を明確に否定しています。
ここは、厳しい苦行による解脱を説くジャイナ教とは違う点ですね。
三帰五戒【在家信者向けの教え】
三帰五戒は、在家信者向けの教えです。
在家信者とは、社会生活を営みながら仏教を信仰する者を指します。
三帰=三宝を信じることです。
三宝とは仏・法・僧のこと。
ここでの法とは仏の教えを表します。
つまりブッダは、「三宝を信じ、五戒を守ることを宣言しなさい」と説いているわけです。
五戒の詳しい内容は下記のとおり。
- 不殺生戒:殺すな
- 不偸盗戒:盗むな
- 不邪淫戒:みだらな行いをするな
- 不妄語戒:うそをつくな
- 不飲酒戒:酒を飲むな
ブッダの教えを貫く根本精神【慈悲の心】
(涅槃:wikiより)
ブッダの教えを貫く根本精神は慈悲の心です。
慈悲とは、すべての生命に対して、苦を取り除き、楽を与えることを願う心の働きのこと。
慈悲の心は「すべての生命」が対象なので、人間だけではなく動物にも向けられます。
間違えやすいので注意しましょう。
入試問題にチャレンジ
問 下線部ⓔのゴータマ・ブッダが説いた「四諦」(四聖諦)のそれぞれについての説明として最も適当なものを、次の①~④のうちから一つ選べ。
① 「苦諦」とは、 苦を引き起こす原因として、無知、欲望、執着といったもろもろの心の煩悩があるという真理である。
② 「集諦」とは、理想の境地に至るためには、 八正道の正しい修行法に集中すべきであるという真理である。
③ 「滅諦」とは、 煩悩を完全に滅することで、もはや苦が起きることのない平安の境地に達するという真理である。
④ 「道諦」とは、あらゆる事物が存在し変化していくには、必ず依拠すべき道理があるという真理である。
(2003年 センター試験 本試験 倫理 第1問 問6より)
正解:③
①:苦諦ではなく、集諦の説明です。
②:集諦ではなく、道諦の説明です。
④:道諦ではなく、縁起の法(縁起説)の説明です。
正解:①
「自然に従って生きる」「欲望や快楽などの情念によって動かされない」などの記述が最大のヒントです。
②:「魂の三部分間の葛藤や分裂が克服され」の記述が誤りです。プラトンが提唱した「魂の三分説」を念頭に置いた記述と見られます。
③:中庸の大切さについて説いたのは、ストア派ではなくアリストテレスです。
④:エピクロス派のアタラクシア(心の平静)に関する記述です。
まとめ
今回は、ブッダの教えについて解説しました。
学習内容のおさらいです。
・仏教とは、仏=悟りを開いた者になるための教えである。
・ブッダの教えの本質は、四法印にまとめられている。内容は以下のとおり。
- 一切皆苦:人生のすべては苦しみである
- 諸行無常:あらゆる物事は変化・消滅する
- 諸法無我:永遠不変の実体は存在しない
- 涅槃寂静:悟りの境地(涅槃)は安らかで静穏なものである
・悟りを開くための道としてブッダは四諦・八正道を説いた。また在家信者には三宝を信じ、五戒を守ることを宣言するよう説いた。
ブッダの教えをマスターするための第一歩として、上記の3点をおさえておきましょう。
記事を読んで内容を理解したら問題を解いてアウトプットすることもお忘れなく。
最後までお読みいただきありがとうございました。
前回の記事「バラモン教とはどんな宗教?初学者向けに超わかりやすく解説【倫理第13回】」をご覧ください。
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