みなさん、こんにちは。数学ⅡBのコーナーです。今回のテーマは【接線・法線の方程式】です。
そうなんです!
たかしくんの言うとおり、微分を使うことで、これまで面倒な計算が必要だった接線・法線の方程式をかんたんに求められるようになるのです。
他の単元で習ったものがよりかんたんに解けるようになるのが、微分を勉強してよかった!と思うポイントですよね。
今回は、微分を使って接線・法線の方程式を求める方法について解説します。
それでは、始めていきましょう。
・微分を使った接線・法線の方程式の求め方がわかる
・自分で実際に微分を使って接線・法線を求められる
微分を使った接線の方程式の求め方とは?
座標平面において、曲線$y=f(x)$上の点($a$, $f(a)$)における接線の傾きは$f'(a)$に等しくなります。
つまり、(接線の傾き)=(導関数に接点の座標を代入した値)=(微分係数)と表せます。
したがって、接線の方程式は次のように表せます。
座標平面において、曲線$y=f(x)$上の点($a$, $f(a)$)における接線の方程式は
$$y=f'(a)(x-a)+f(a)$$
※点($a$, $f(a)$)を接点という
例題を見てみましょう。
$y=x^{3}-8x$の点(2, -8)における接線の方程式を求めましょう。
$y=f(x)$とすると、
$f'(x)=3x^{2}-8$
よって、接線の傾きは$f'(2)=3\times 2^{2}-8=4$
したがって、接線の方程式は
$y=4(x-2)-8$
$y=4x-16$…(答)
微分を使った法線の方程式の求め方とは?
法線とは、接点において接線と垂直に交わる直線なので、その方程式は次のように表せます。
座標平面において、曲線$y=f(x)$上の点($a$, $f(a)$)における接線の方程式は
(1)$f'(a)≠0$のとき
$$y=-\frac{1}{f'(a)}(x-a)+f(a)$$
(2)$f'(a)=0$のとき
$$x=a$$
※法線の方程式の一般形は
$$x+f'(a)y=a+f'(a)f(a)$$
接線の方程式と同様に、例題を解いてみましょう。
$y=x^{3}-8x$の点(2, -8)における法線の方程式を求めましょう。
先ほど求めた$f'(2)=4$を使うと、
$y=-\frac{1}{4}(x-2)-8$
$y=-\frac{1}{4}x-\frac{15}{2}$
と法線の方程式をかんたんに求めることができます。
練習問題を解いてみよう
問題
$y=2x^{3}-3x$の点(1, -1)における接線・法線の方程式を求めましょう。
解答
$y=2x^{3}-3x$の点(1, -1)における接線・法線の方程式を求めましょう。
$y=f(x)=2x^{3}-3x$とすると、
$f'(x)=6x^{2}-3$
このとき、$f'(1)=6-3=3$
よって、接線の方程式は
$y=3(x-1)-1$
$y=3x-4$
法線の方程式は、
$y=-\frac{1}{3}(x-1)-1$
$y=-\frac{1}{3}x-\frac{2}{3}$
接線の方程式:$y=3x-4$, 法線の方程式:$y=-\frac{1}{3}x-\frac{2}{3}$…(答)
今回のまとめ
今回は、微分を使った接線・法線の方程式の求め方について解説してきました。
微分という新しい考えを取り入れるだけでこんなにもかんたんに接線・法線の方程式が求められるのにびっくりした人も多いのではないでしょうか?
接線・法線の方程式に限らず、他にも微分が役に立つ場面がたくさん出てきます。
微分に不安が残る人は今のうちにしっかりと復習しておきましょう。
今回もおつかれさまでした。
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