細胞周期をわかりやすく解説!入試問題とおすすめの参考書も紹介!

生物基礎のテスト勉強をしているときにこんな疑問はないですか?

 

  • 細胞周期がよくわからない。
  • G1期・S期・G2期・M期に何が起こっているの?
  • 細胞周期はどのような感じで入試問題にでるの?
  • 細胞周期についておすすめの参考書があったら教えてほしい。

たなかくん
たなかくん

 

こんなお悩みを解決できるようにわかりやすく解説します。

 

  • 本記事の内容細胞周期とは?
  • 細胞周期のチェックポイントとは?
  • 入試問題にみる細胞周期について
  • 細胞周期がわかるオススメの参考書

 

ぜひ、参考にして下さいね。

細胞周期とは?

 

細胞周期とは、体細胞分裂で生じた細胞の1個が体細胞分裂で2個になるまでの周期のことを言います。

 

いいかえると、体細胞分裂から次の体細胞分裂終了までの期間のこと。

 

細胞周期は、間期と分裂期(M期)で構成されます。

 

大まかには以下の図のとおりです。

 

 

間期では、G1期(合成準備期)S期(DNA合成期)G2期(分裂準備期)の3つに分けられます。

 

この期間は、見た目にほどんど変化がありませんが、分子レベルでDNAの複製や準備、細胞分裂の準備が行われます。

 

S先生
S先生

間期は顕微鏡で観察しても何も行っていないように見えるけれど、核の中では構造が変わっていたりするので、まさに「準備期間」って感じだね。

 

分裂期では、前期中期後期終期の4つに分けられます。

 

顕微鏡で観察すると、「太い染色体がある」、「核が二つになる」など大きな変化があることがわかります。

細胞周期のチェックポイントとは?

 

細胞周期のチェックポイントとは、細胞周期が正しくおこなわれているかとチェックし、異常がある場合は細胞周期を停止するような制御機構のことをいいます。

 

主に4つのチェックポイントがあり、それが以下のとおり。

 

  • G1/Sチェックポイント
  • S期チェックポイント
  • G2/M期チェックポイント
  • M期チェックポイント

 

これらの4つのチェックポイントで、それぞれの周期でDNAに異常がないのかが監視し、損傷したDNAがある場合、そのまま細胞分裂するのを防ぎ細胞をがん化させないようにしています。

 

また、これらのチェックポイントとともに、細胞周期の4つの決まった順番の期が存在し、これらをG1期S期G2期M期と呼びます。

 

それぞれについて深堀りしていきます。

 

G1期

 

まずは、G1期です。G1期は、DNAの合成する(増やす)準備期間のことをいいます。

 

間期において最初の期間で、DNAの合成に必要な様々酵素がつくられます。この期間では細胞小器官が盛んに働き、関係する酵素やエネルギーが盛んに消費されるので、細胞内の代謝が活発な期間でもあります。

 

G1期の終わりには、G1/Sチェックポイントがあり、「DNAに損傷はないのか?」「DNA合成に必要な因子はあるのか」が確認されます。

 

全ての細胞がDNA合成期に入るのではなく、DNAの合成期に入る前にG1期を中断し、休眠状態であるG0期に入る細胞もあります。

 

S期

続いて、S期。S期は、DNAの合成・複製され、細胞内のDNAの量が2倍になります。

 

DNAへリガーゼが二重鎖DNAをほどいて、一本鎖にし、DNAポリメラーゼが相補的に塩基対を結合させることで、2本の2重鎖が生成されます。

 

実は、S期ではDNAが複製されるので、DNA損傷も頻繁に起こります。

 

DNA修復は、複製と共に行われ、修復がきちんと行われていない場合、チェックポイントによって細胞周期が停止されます。

 

このチェックポイントのことをS期チェックポイントと呼びます。

 

G2期

S期の次は、間期の最後の期であるG2期です。G2期は細胞分裂の準備期で、細胞分裂に必要なタンパク質がたくさん合成されるので、体積が2倍になります。

 

タンパク質は、主に有糸分裂に必要な微小管が作られます。

 

一般的にG2期は間期の中でもっとも短く、ヒトの培養細胞では4~6時間で終わります。

 

G2期の終わりには、G2/Mチェックポイントがあり、具体的に「細胞が分裂しても大丈夫なのか?」を判断しています。

 

M期

4つ目は、細胞周期の分裂期であるM期です。

 

M期は、さらに「前期」「中期」「後期」「終期」に細かく分けることができ、この期間に核分裂と細胞分裂が行われています。

 

前期では凝集した染色体が現れ、核膜が消えます。中期には、赤道面に染色体が並び、紡錘体が形成されます。

 

後期では、赤道面に並んだ染色体が両極に移動し、終期では染色体がもとの状態に戻り、核膜が現れ、細胞分裂が始まります。

 

M期にもチェックポイントが存在し、中期の紡錘体がきちんと形成されたかを確認する役割があります。

入試問題にみる細胞周期について

 

それでは、今回解説した「細胞周期」について実際にどのように入試問題で出題されているのか紹介します。以下の問題は、2017年センター試験生物基礎の第一問の問4の問題です。

 

細胞周期について出題された入試問題

問:「ウ」~「オ」に何が入るか考えみましょう。

 

 

問題の解説

それでは、解答・解説していきます。解答ですが、

 

 

 

選ぶことができたでしょうか?

 

細胞周期は間期と分裂期(M期)に分けることができました。

 

間期のなかでもG1期、S期、G2期にわかれていて、それぞれ細胞周期のチェックポイントで調整されていましたよね。

 

そして、G1期は「合成準備期」、S期は「DNA合成期」、G2期は「分裂準備期」のように各時期に細胞内でさまざまなことが起こっています。

 

入試では、細胞周期においてどこの時期に何が起きているのかが問われるので、しっかり覚えておきましょう!

 

細胞周期がわかるオススメの参考書

細胞周期がとても分かるおすすめの参考書は「細胞周期集中マスター」です。

 

この本は、細胞周期が発見された研究の歴史や、最近の研究でわかった最新の内容が書かれています。

 

細胞周期の基礎知識から、「どのように細胞が発生し、分化していくのか?」「老化やがんはどのようにして起こるのか?」などの身近な生命現象について詳しく解説されています。

 

また、先ほど紹介した細胞周期のチェックポイントがどのようなメカニズムで行われているかなど、高校生物の知識をさらに深めることができます。

 

ぜひ、「細胞周期について興味を持ち、もっと知りたい!」とおもった人は一読してみてください。

まとめ

 

というわけで以上です。今回は、「細胞周期」について詳しく解説しまいした。

 

細胞周期は「間期+分裂期」で成り立っていましたね。

 

今回の入試問題の解説でも話したように、G1期、S期、G2期、M期の4つの時期について、それぞれの時期で何が行われているか、特徴をすべて覚えておかなければいけません。

 

もし忘れたら、またこの講義に戻ってきて、ぜひ今後の勉強で参考にしてくださいね。

 

今回も最後までありがとうございました。

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