みなさん、こんにちは。数学ⅡBのコーナーです。今回のテーマは【平面上の点の座標】です。
今回は「平面上の点の座標」に関する問題のうち、「座標平面上の2点間の距離の求め方」と「2点を内分する平面上の点の座標の求め方」をを中心に解説していきます。
これまで習ってこなかった「距離」を使うことで、平面上の点の座標を求めたり、平面上の図形の面積を求めたりすることができます。
・2点を内分する平面上の点の座標の求め方のがわかる
・自分で実際に座標平面上の2点間の距離を求められる
・自分で実際に2点を内分する平面上の点の座標を求められる
座標平面上の2点間の距離の求め方は?
まず、座標平面上の2点間の距離の求め方について解説していきます。
いきなりですが、「座標平面」とはどのようなものでしょうか?
そうです!座標平面上の2点間の距離を求めるときに重要なのが、「x軸とy軸が直角に交わっている」ということ。
「直角」と聞いて、ぴんと来た人もいるでしょう。
座標平面上の2点間の距離は「三平方の定理」を応用して求めることができます。
点A(1,1)と点B(5,4)の距離を求めよう。
これを図にすると、次のようになります。
x=5とy=1は直角に交わるので、その交点をCとすると△ACBは直角三角形となります。
三平方の定理より、$AB^{2}=AC^{2}+BC^{2}$
これを計算すると、$AB^{2}=4^{2}+3^{2}=25$
$AB\gt 0$なので$AB=5$
このように2点間の距離を求めることができます。
つまり、
点A(Xa, Ya)と点B(Xb, Yb)の距離をLとすると、
$L=\sqrt{\left(Xa-Xb\right)^{2}+\left(Ya-Yb\right)^{2}}$と表せます。
※このときにcmなどの単位が付かないことに注意しましょう。
2点を内分する平面上の点の座標の求め方は?
次に、2点を内分する平面上の点の座標の求め方を解説していきます。
線分ABを2:1に内分する点Pとは、AP:PB=2:1と表せる点でしたね。これまでは数直線上の内分する点を勉強してきましたが、今回は座標平面上で考えていきます。
さっそく例題を見てみましょう。
点Aを(1,1)、点Bを(5,4)とするとき、線分ABを3:2に内分する点Pの座標を求めよう。
先ほど確認したとおり、AP:PB=3:2になる点Pの座標を求める問題です。
△ADPと△PEPは相似なので、AP:PB=AD:PE=PD:BE=3:2
AD:PE=Xp-1:5-Xp=3:2なので、
2(Xp-1)=3(5-Xp)
2Xp+3Xp=15+2
$Xp=\frac{17}{5}$
同様に$Yp=\frac{14}{5}$
以上より、求める点Pの座標はP($\frac{17}{5}$, $\frac{14}{5}$)
相似をつかって解説しましたが、公式として覚えておくと一瞬で解くことができます。覚えて置くと良いでしょう。
点Aを(Xa, Ya)、点Bを(Ya, Yb)とするとき、線分ABをm:nに内分する点Pの座標は、
P($\frac{nXa+mXb}{m+n}$, $\frac{nYa+mYb}{m+n}$)
練習問題を解いてみよう
問題
①2点A(3,3) B(8,13)の距離を求めよう。
②点Aを(12,5)とするとき、原点Oと点Aを結ぶ線分OAを3:10に内分する点の座標を求めよう。
解答
①2点A(3,3) B(8,13)の距離を求めよう。
$AB=\sqrt{\left(8-3\right)^{2}+\left(13-3\right)^{2}}=\sqrt{25+100}=\sqrt{125}=5\sqrt{3}$
よって、答えは$5\sqrt{3}$
②点Aを(12,5)とするとき、原点Oと点Aを結ぶ線分OAを3:10に内分する点を求めよう。
※原点Oの座標は(0,0)
公式を使うと、
x座標は$\frac{3\times 12}{3+10}=\frac{36}{13}$
y座標は$\frac{3\times 5}{3+10}=\frac{15}{13}$
よって、求める点の座標は($\frac{36}{13}$, $\frac{15}{13}$)
今回のまとめ
今回は、「座標平面上の2点間の距離の求め方」と「2点を内分する平面上の点の座標の求め方」を解説してきました。
まだ座標平面に慣れていない…という人もいるでしょうが、これからさまざまな応用問題を解くうえで基礎となるのが、今回勉強した「座標平面上の2点間の距離の求め方」と「2点を内分する平面上の点の座標の求め方」です。
まずはこれらを完ぺきに解けるように練習していきましょう。
今回もおつかれさまでした。
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