地震とは何か?(地震発生時刻の計算問題も解説、おすすめの参考書も)【地学】

みなさん、こんにちは。今回は地学で【地震】について勉強していきましょう。地震は日本でよく発生する自然現象であるとともに、受験の地学基礎でよく出題される問題でもあります。

 

実際、センター試験において地震についての出題は2016年にあり、今後も出題される可能性があります。地学分野の他のテーマ(地殻、地質図など)とのつながりもあり、地震について勉強しておく必要があるのは間違いありません。

 

大学入学共通テストでも国立文系志望の方は理科選択をしなければならず、地学が比較的勉強しやすいことから試験対策をされる方も多いでしょう。今回は、地震についての専門用語や入試によく出る地震の発生時刻についての計算問題を解説するとともにおすすめの参考書を解説します。

 

ちなみに地質図については「【地学】受験に役立つ地学(地質図)」に詳しく記載してあります。復習のために是非とも読んでください。

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地震とは何か

大地を激しく揺さぶる地震。まずは地震のしくみや伝導方法について解説します。専門用語が出てくるのでしっかりと理解していきましょう。

震源と震央

地下で地震が発生した場所震源といい、震源の真上の地表の地点震央といいます。

P波とS波

P波 伝わる速度の速い波で、小さなゆれを起こします。

S波 伝わる速度の遅い波で、大きなゆれを起こします。

S先生
S先生

地震が起きるとP波とS波は同時に発生します

初期微動 地震波のP波が届いたときに起きる小さなゆれのことです。

主要動 地震波のS波が届いたときに起きる大きなゆれのことです。

S先生
S先生

P波とS波は伝わる速度が異なるため初めは小さなゆれが起こり、後から大きなゆれがきます。

地震発生時刻を求める計算

それでは、実際に地震の発生時刻を求める計算について解いていきましょう。

 

問題

震源からの距離80kmのA地点で8:10:30(8時10分30秒)にゆれが始まり、震源から120kmのB地点では8:10:35(8時10分35秒)にゆれが始まった。この地震の発生時刻を求めよ。

解法について

S先生
S先生

まず、A地点とB地点の間の距離と時間から波の伝わる速度を計算します。

A地点とB地点の間の距離:$$120-80=40〔km〕$$

A地点からB地点までに伝わった時間:$$8:10:35-8:10:30=5〔秒〕$$

 

次に、距離と時間から速度を算出します。

$$地震の速さ〔km/秒〕=\frac{ゆれが伝わった距離〔km〕}{伝わるのにかかった時間〔秒〕}$$

$$\frac{40〔km〕}{5〔秒〕}=8〔km/秒〕$$

 

S先生
S先生

次に、震源からA地点までの距離と速度をもとにゆれが伝わった時間を算出します。

$$伝わるのにかかった時間〔秒〕=\frac{ゆれが伝わった距離〔km〕}{地震の速さ〔km/秒〕}$$

問題文より震源からA地点までの距離は80km

$$\frac{80〔km〕}{8〔km/秒〕}=10〔秒〕$$

震源からA地点まで伝わる時間は10秒

たかしくん
たかしくん

A地点でゆれが始まった8時10分30秒の10秒前が地震発生時刻ですね。

8時10分20秒

初期微動継続時間

初期微動が続いた時間を初期微動継続時間といい、初期微動が始まってから主要動が始まるまでの時間のことです。初期微動継続時間は震源からの距離に比例し、距離が長いほど初期微動継続時間は長くなります。

震度とマグニチュード

ある地点でのゆれの大きさを震度といい、ゆれの大きさに応じて10段階で表します。

地震の規模を表す数値マグニチュードといいます。これは複雑な計算式によって求められ、マグニチュードが1上がると地震エネルギーは約32倍になります。マグニチュードが5であれば  M5  と表します。

地震が起こるしくみ

地震が起きる原因は地殻の活動によるものです。では詳しく見ていきましょう。

プレートが移動している

地球の表面は厚さ約100kmの岩盤、プレートで覆われています。プレートは1年で数センチ程度移動しています。

 

プレートについて記憶が曖昧な人はプレート運動によって地質に様々な変化が起こるプレートテクトニクスについての記事「【地学】受験に役立つ地学(プレートテクトニクスについて)」を再度読んでみましょう。

 

大陸プレートの下に海洋プレートが入り込み、大陸プレートが引き込まれます。このときのひずみに耐えられなくなって戻るときに地震が起こります。

おすすめの参考書について

地学はとかく参考書が少ないのが特徴です。ですが、地震についてより具体的なイメージをわかせる良書があります。「地図で見る 日本の地震」です。これは、日本で今までどのような地震がおこってきたのか最古の679年の筑紫地震から2019年までの地域ごとの地震について地図で紹介しています。地学の勉強のかたわらにどうぞ。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今日は地震の起こるしくみやゆれの伝わる速さの計算について解説しました。ここで用語をまとめますので繰り返し読んで暗記しましょう。

震源:地下で地震が発生した場所

震央:震源の真上の地表の地点

P波とS波P波 :伝わる速度の速い波で、小さなゆれを起こす
S波 :伝わる速度の遅い波で、大きなゆれを起こす

 

初期微動と主要動初期微動:地震波のP波が届いたときに起きる小さなゆれのこと
主要動:地震波のS波が届いたときに起きる大きなゆれのこと
初期微動継続時間:初期微動が続いた時間

震度  ある地点でのゆれの大きさ 10段階で表す

マグニチュード  地震の規模を表す数値

地震が起きるしくみ2枚のプレートの接触点で地震が起きる

以上、今日は地震についての講義でした。

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