【数学1A】場合の数を解説!公式を使って入試問題を解いてみよう

みなさんこんにちは。今回は数学1Aの【場合の数】を解説したいと思います。

 

場合の数とは簡単に言えば、ある条件下で求めたい事柄が何パターンあるか、ということです。つまり、1つずつ数えていけば答えにたどり着くことができるということです。

 

も、求めたい数が大きくなると数え切れなくなる…
たなか君
たなか君
そうですね。場合の数を解くときには公式を利用します。

 

場合の数の問題を解く際に重要な公式は2つだけですが、しっかりとマスターしなければミスをしやすい箇所でもあります。中学でも「組み合わせ」というかたちで簡単な問題を解いたと思いますが、高校に入ればかなり難しくなってきます。

 

逆にここさえ突破すれば確率の分野も解きやすくなります。

 

入試でもかなり頻出の範囲ですので受験を標準にしっかりと問題を解けるようこの記事を読み込んでください。この記事では、樹形図、順列、PやCについての公式を解説して問題を解けることを目的としています。

 

この記事を読めばできること・場合の数を樹形図による解き方を理解する

・順列問題を解くためにPとCの公式を利用する

・実際の場合の数の入試問題を解いてみる

 

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場合の数の覚えるべき解法

場合の数の解き方として、公式を覚えるのが一番早いのですが全てのパターンを数えてしまうという超力技によってでもできなくはないです。

 

S先生
S先生
全然スマートでないけど

 

まずは、スマートではない樹形図を使った解法について少し見ていきましょう。

樹形図を使った解法

初めに書いたように、場合の数とはある条件下で求めたい事柄が何パターンあるか、ということです。

 

場合の数の問題には以下のようなものがあります。

例題 14個の数字1,2,3,4から3個の数字を取り出してできる3桁の整数は何通りあるか。

 

このような問題があったとき、まず考えたいのは上述のようにすべてのパターンを数えあげてしまうことです。

 

数える方法としては樹形図があります。

 

まず、1が100の位にあるとき、そのあとに10の位のパターンの数だけ枝分かれさせていきます。その次も同じように考えるのですが、1の位は100の位、10の位で使った数字は使えません。

 

100の位に1、10の位に2のときは1の位は3か4になる、ということですね。100の位が1のときの樹形図は以下のようになります。

 


これで100の位が1のときは「123」,「124」,「123」,「134」,「142」,「143」の6通りだとわかりました。100の位は1,2,3,4の4通りあるのでこの問題の答えは6×4=24(通り)とわかります。

 

例題 21~9までの数字の中から8個の数字を取り出してできる8桁の数字は何通りあるでしょうか?

答えは362880通りなのですが、当然書ききることは不可能ですよね。

 

そこで役に立つのが場合の数の公式です。

場合の数の問題を解くための公式

上の問題のようにn個ある中からr個取り出して(n,rは自然数)それを並べる並べ方は何通りあるかという問題のこと順列問題と言います。順列問題の公式は以下のようになります。

 

n個の中からr個を取り出して並べる順列の総数は
nPr=n×(n-1)×(n-2)×・・・×(n-p+2)×(n-p+1)
\        r(個)       /

 

求めたい順列の総数はnとnから1ずつ引いていった数が合計r個になるようにした後、そのすべての数字の積を取れば良いということです。

 

例1の問題は₄P₃=4×(4-1)×(4-2)=4×3×2=24(通り)となって一致しますね。

 

Pを使った順列の総数の求め方は分かったでしょうか?Pを使った順列で、とくにn個すべての並べ方を考えるときはn!と書いて、rの階乗(かいじょう)と読みます。n!を求める式は

 

n!=nPn=n×(n-1)×(n-2)×・・・×2×1

 

となります。つまり、自然数nから1づつ引いた数を最後が1になるまでかけていくという形ですね。

 

次に、組み合わせを求める公式を紹介します。n個の中からr個を取り出す組み合わせを求める公式は

$$nCr=\frac{nPr}{r!}$$

 

つまり、n個の中からr個を取り出して並べる順列をrの階乗で割るだけです。

 

例題 34個の数字1,2,3,4から3個の数字を取り出す組み合わせは何通りか。

 

例1とよく似ていますが₄P₃では求められません。ここで注意したいのは例3では「組み合わせ」を求めたいということです。

 

例1では、「123」と「132」と「213」と「231」と「312」と「321」を区別していましたよね。しかし、組み合わせで考えると全て1と2と3の組み合わせ、つまり1組として数えられます。

 

1と2と3の3つの数字の並べ方は上の3!(通り)で1と2と3の組み合わせは1(通り)なので、求めたい組み合わせは例1の順列を3!で割れば良いということです。

 

₄P₃=4×3×2=24
3!=3×2×1=6なので
$$₄C₃=\frac{4×3×2}{3×2×1}=\frac{24}{6}=4$$

となります。

 

逆に、例1の問題を、①4個の数字から3個取り出す②3個の数字を並べる

 

と考えると₄C₃×3!=4×6=24=₄P₃と考えることもできます。

 

組み合わせと順列の違いは取り出したものを区別する必要があるかにあります。ある程度理解できたと思ったら、実際に問題を解きながら慣れていくのが一番です。

 

場合の数で覚えたい公式・n個の中からr個を取り出して並べる順列
nPr=n×(n-1)×(n-2)×・・・×(n-r+2)×(n-r+1)
とくに nPn=n!

・n個の中からr個を取り出す組み合わせ
$$nCr=\frac{nPr}{r!}$$

公式を使って場合の数の問題を解いてみよう

<問題>
(1)6人の生徒A,B,C,D,E,Fから4人を選ぶ選び方は何通りあるか。
(2)6人の生徒A,B,C,D,E,Fから、議長、副議長、書記を1人ずつ選ぶ選び方は何通りあるか。(1人が2つ以上の役職にはなれない)

<解答>
この問題は6人の中から4人を選ぶ組み合わせの問題です。組み合わせの問題のときはCを使うので、(1)の答えは

₆C₄=₆P₄÷4!=15(通り)となります。

 

(2)問題は、3人を取り出したあと、議長と副議長と書記に区別します。3人を議長と副議長と書記に分ける組み合わせは3人の並べ替えと同じなので、これは順列問題と考えられますね。順列の問題のときはPを使うので

 

₆P₃=6×5×4=120(通り)となります。

 

まとめ

もう一度内容を確認しておくと、場合の数は、求めたい事柄が何パターンあるかということでした。
そして、場合の数で用いる公式は

 

覚えておくべき公式・n個の中からr個を取り出して並べる順列:nPn=n!
nPr=n×(n-1)×(n-2)×・・・×(n-r+2)×(n-r+1)
・n個の中からr個を取り出す組み合わせ
nCr=nPr/r!

でした。場合の数は何度も問題にチャレンジすることが必要です。PとCの使い分けをマスターすると確率の分野でも役に立つので頑張りましょう!

 

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