- 原核生物とは?真核生物と違いってなに?
- 原核生物の代表的なものってなにがあるの?ネンジュモやオオカナダモ、大腸菌、原核生物はどれだっけ?
- 原核細胞の特徴ってなんだっけ?ミトコンドリアは存在してるんだっけ…
こんな悩みを現役教員の僕が誰でもわかるように説明します。これらの分野は生物基礎の序盤で勉強し、意外と忘れやすいところでもあります。
もし、入試で出てきたときにしっかり得点源にできるように覚えやすく体系だった理解が出来るように説明します。
具体的には、
本記事の内容
- 原核生物とは?原核生物と真核生物との違いは?
- 原核生物の種類について
- 原核細胞の構造について
- 効率的に学べるわかりやすい問題集・参考書について
について紹介します。ポイントさえ押さえれば簡単なのでぜひ、参考にしてくださいね。
原核生物とは?原核生物と真核生物との違いは?
原核生物とは、核膜(真核)を持たない細胞からなる生物のことで、すべて単細胞生物です。
5界説でいう「原核生物界」に属する生物のことを言います。
また、原核生物は3ドメイン説では「細菌ドメイン」「古細菌ドメイン」に属する生物のことを指します。
今回は原核生物である「細菌ドメイン」「古細菌ドメイン」のそれぞれの特徴について深堀りして説明しますね。
細菌ドメイン
細菌ドメインは、さらに「バクテリア」「シアノバクテリア」に分けられます。
細菌ドメインの特徴としては、以下のとおり。
細菌ドメインの特徴
- リボソームと細胞壁がある
- 核膜はなく、環状DNA(ヒストン・イントロン無し)がある
- エステル脂質の細胞膜を持つ
- ペプチドグリカンが主成分の細胞壁を持つ(植物はセルロース)
上記のような特徴を持つのが、細菌ドメインに属する生物になります。
古細菌ドメイン
古細菌ドメインに属する生物は総称で「アーキア」と呼ばれます。
古細菌ドメインの特徴は以下のとおり。
古細菌ドメインの特徴
- 核膜はなく環状DNA(ヒストン・イントロン有り)を持つ
- エーテル脂質の細胞膜を持つ
- 細胞壁を持たない
上記のような特徴を持つのが、古細菌ドメインに属する生物になります。
原核生物と真核生物との違いは?
原核生物と真核生物の違いは、細胞内のDNAの状態が異なります。
生物は、DNAに遺伝情報が書き込まれています。
このDNAの状態が大腸菌などの細菌では、細胞内にモヤモヤと散らばっています。このような特徴のある細胞を持つ生物を原核生物と言います。
それに対し、動物や植物などの真核生物ではDNAが核膜に包まれた核をもっています。
真核生物は、単独で生きている単細胞生物もいれば、細胞が寄り集まった多細胞生物もいます。
それに対して、原核生物は、単細胞生物しかいません。寄り集まっているように見えたとしても、単細胞生物としてとらえています。
絶対に多細胞生物はいないでので押さえておきましょう。
原核生物の種類
原核生物の種類には主に細菌類と藍藻類があります。
ここでは3ドメイン説で分けたときに原核生物である「細菌ドメイン」「古細菌ドメイン」に属する生物の種類について紹介します。
細菌ドメインの生物例
細菌ドメインは、「バクテリア」と「シアノバクテリア」に分けることができます。
バクテリアには、乳酸菌、大腸菌、硫黄細菌、紅色硫黄細菌などがあります。
シアノバクテリアには、ユレモ、ネンジュモが含まれています。
オオカナダモは真核生物だよ!
古細菌ドメインの生物例
古細菌ドメインには、メタン菌、好熱菌があげられます。
メタン菌は名前のとおり、メタンを合成する細菌のことを指し、動物の消化器官などにも存在しています。
好熱菌は、45℃以上の環境で、生育することができる菌のことで、80℃以上のものは超好熱菌とも呼ばれています。
原核細胞とは?
原核細胞とは、先ほども説明したように、細胞内で核を持たない細胞のことを言います。
原核細胞は核膜で包まれた核を持たないと同時に、膜で包まれた細胞小器官も持ちません。
それ対して、真核細胞はDNAが核膜で包まれた核、膜で包まれた細胞小器官を持ちます。
原核細胞の特徴を以下にまとめます。
- 原核細胞の特徴 核・細胞小器官を持たない
- 原核細胞は単細胞生物のみ!
効率的に学べるわかりやすい問題集・参考書について
今回は、原核生物について生物基礎・生物の内容を交えて説明しました。
生物基礎と生物は科目としては別になりますが、生物分野はこのように共通する部分は関連させて覚えるほうが知識としても定着しやすく、暗記の手間も省けます。
そして、そのような効率よく生物を勉強するのにおすすめの参考書・問題集として、「田部の生物基礎をはじめからていねいに」と「《新入試対応》生物(生物基礎・生物)基礎問題精講 四訂版」があります。
それぞれについて説明します。
田部の生物基礎をはじめからていねいに
体系だった理解や暗記するには、「田部の生物基礎をはじめからていねいに」という問題集が一択でおすすめです。
学校の教科書は生物基礎と生物を分けているのですが、この参考書は様々な分野で関連付けて説明してくれています。
また、わかりやすい図表と、口語で書かれていることからマンガを読む感覚で頭に入ってきやすい特徴もあります。
視覚的にわかりやすい図表と読みやすい本文であるのは、受験生の多くの人に人気な参考書であるのも納得ですね。
「これから生物基礎を学ぶぞ!」って方にはうってつけの参考書だと思います。
新入試対応》生物(生物基礎・生物)基礎問題精講 四訂版
生物基礎や生物がしっかり定着したか確認したいときは、「《新入試対応》生物(生物基礎・生物)基礎問題精講 四訂版」がおすすめです。
「基礎」と書いてありますが、決して簡単な問題という意味ではなく、その単元を理解するためには絶対必要事項という意味で用いられています。
入試で頻出の標準的な問題と解き方をわかりやすくていねいに説明した、大学受験では大人気の問題集です。
この参考書を使って覚えた知識に抜け漏れがないか、定着しているのかしっかりと確認しましょう。
まとめ
というわけで以上です。
今回の原核生物に関する講義の内容を以下にまとめます。
原核生物の種類や原核細胞の特徴などは、意外と忘れやすいところなので忘れたときもちゃんと思い出せるようにしっかり整理しておきたいところです。
もし忘れたら、またこの講義に戻ってきて、ぜひ勉強に役立てて下さいね。
最後までありがとうございました。
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