みなさん、こんにちは。今回は地図記号についてわかりやすく解説していきます。
地図記号を学ぶことには、テストの問題が解けるようになることのほかに、日常生活でも役立つというメリットがあります。
観光に来ていた外国の方に地図を見せられ、案内してほしいと言われることがあるかもしれません。また、災害が多い日本ですが、その時の避難経路を調べる際の目印を見つけたり、ハザードマップを確認したりもするでしょう。
これらすべての状況のカギを握っているのは「地図」「地図記号」だといっても過言じゃないでしょう。
とは言っても、地図記号は種類が多いし、覚えるのが大変そう、という声もあるのではないでしょうか。大丈夫です。裁判所の地図記号のように(のちに出てきます)、記号のでき方と記号とを結び付けると簡単に覚えられます。
では順にみていきましょう。
地理における地図記号とは
地理における地図記号とは、地図上で何かを簡単に表現する決まりだと考えています。
もし、みなさんがよく使う地図の建物がこううくう衛星写真のように細かく描かれていたらどうでしょうか。ぱっと見ただけでは何の建物を表しているのかわからないでしょう。
その点で、地図記号は一目見ただけで何を表しているかわかるようになっています。とても便利ですよね。
だから全国共通の決まりとなっているのです。そんな地図記号もいくつかの種類に分けられます。
みなさんがきっと一番に思いつくであろう建物の記号だけでなく、植生や比高、境界、道路、鉄道の線路など様々です。
とはいっても実際、中学入試では難しい地図記号が出ていたかもしれませんが、大学入試はそれほど難しいものは出題されず、基本的なものばかり出題されます。
のなで、基礎からしっかり固めれば大丈夫、ということになります。
わかりやすい地図記号一覧
それでは本題に入ります。
鉄道関係の地図記号
こちらが地図記号の一覧です。赤い丸を付けた記号は特に重要なので解説をしていきます。
JRの線路は白と黒のしましま、JR以外は黒の線です。また、複線の場合は縦の線が増えます。単線は縦の線は少なくなっています。
JRでもJRではなくても、駅は共通して四角い箱です。
建物や役所の地図記号
市役所は二重丸です。二重の楕円は県庁なので注意してください。
交番はバツ印、警察署は丸の中にバツ印があります。学校はすべて文という字がもとになっていますがどれも少しずつ違うので注意が必要です。
神社は鳥居を前から眺めた記号で、寺院ははやりの「まんじ」という記号ですね。
そして、消防署は「刺股」を記号化したものだそうです。
三角点と水準点の地図記号
三角点はその名の通り、三角に点がうってあります。水準点は四角形の中に点ですね。
三角点とは、正確な位置を求める測量をするために国土交通省が作った位置の基準となる点です。水準点とは、東京湾の平均海面を0mとして、標高の基準となる点のことです。
田畑や植生の地図記号
田は切り株を図案化した形、畑は若葉が芽生えた姿を形にしてあります。果樹園はリンゴのような記号ですね。
広葉樹林は丸い葉っぱを表しているようで、針葉樹林はとがった葉っぱを表しているようです。
このようにみると、なかなか地図記号も面白く、わかりやすいのではないでしょうか。
入試で出題された地図記号の問題および解説
では今までの学習をふまえて、実践してみましょう。まず一問目です。これは2017年の北海道大学、地理Bで出題された問題です。
問7.図1に含まれない地図記号はどれか。以下のイ)~ニ)から選びなさい。
- イ)高等学校
- ロ)国道
- ハ)中高層建物街
- ニ)地方港
答えは、、、ハ)中高層建物街です。
どうでしたか?問題の図を見てみましょう。海沿いにいくつか港の記号がありますね。集落には高等学校の記号が見つかります。国道も走っていますね。中高層建物外の記号だけありません。
皆さんに伝えたいのは、実際の入試で記号だけ問われる問題も出題されること、そして間違い探しのように楽しく問題が解ける、ということです。
地図記号に対するマイナスなイメージが少なくなってきたのではないかと思います。
では、二問目です。
これは1997年のセンター試験地理A、Bで出題されました。
図中でX山の山頂から南西へ広がる緩やかな斜面に見られる景観について述べた次の①~④のうちから、最も適当なものを一つ選べ。
- ①広葉樹林におおわれている。
- ②笹原が広がっている。
- ③針葉樹林におおわれている。
- ④植生に乏しく、荒地がひろがっている。
この問題の解答は、、、②です。どうでしたか?
X山の山頂から南西方向を眺めると、図のちょうど白くなっている部分(氷見一千石原があるところ)が見えます。確かに笹地の記号が見つかりますね。
まとめ
地図記号にはさまざまな種類があります。
今回あげた一覧表の記号をすべて覚えることに越したことはないですが、まずは基本的な記号から覚えることをおすすめします。(特に建物記号、植生、比高、境界、鉄道、道路です。)
地図記号の問題はそれほど難しいものは出題されません。記号が分かれば間違い探しのように説くことができます。
なので、今回の範囲をしっかり見直して、得点につなげることをお勧めします。
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