みなさん、こんにちは。数学ⅡBのコーナーです。今回のテーマは【微分】です。
そう、たかしくんの言うとおり、微分とは導関数を求めることです。
導関数については前回勉強しましたね。
(※導関数が不安な方はこちら→導関数についてわかりやすく解説【受験に役立つ数学ⅡB】)
しかし、複雑な分数である導関数を計算するのは大変そうですよね…。
そこで今回は、微分の計算がかんたんになる公式を解説します。
微分の公式を覚えて、すばやく問題を解けるようになりましょう。
それでは、さっそく始めていきます。
・自分で実際に微分の公式を使える
$x^{n}$の微分の公式
nが正の整数のとき、次の式が成り立ちます。
$$(x^{n})’=nx^{n-1}$$
つまり、
$(x)’=1$
$(x^{2})’=2x$
$(x^{3})’=3x^{2}$
$(x^{4})’=4x^{3}$
が成り立つのです。
$(x+a)^{n}$の微分の公式
nを正の整数、aを定数とすると、次の式が成り立ちます。
$$\{(x+a)^{n}\}’=n(x+a)^{n-1}$$
つまり、
$\{(x+a)^{2}\}’=2(x+a)$
$\{(x+a)^{3}\}’=3(x+a)^{2}$
$\{(x+a)^{4}\}’=4(x+a)^{3}$
と変形できます。
あわせて覚えておきたい微分の公式
まずは、定数関数の微分です。
cを定数とすると、
$$(c)’=0$$
定数関数の微分は忘れてしまいがちですが、「定数を微分すると0になる」ときちんと覚えておきましょう。
続いて、和・差・実数倍の微分です。
$$\{f(x)+g(x)\}’=f'(x)+g'(x)$$
$$\{f(x)-g(x)\}’=f'(x)-g'(x)$$
$$\{k f(x)\}’=k f'(x)$$
$$\{s f(x)+t g(x)\}’=sf'(x)+tg'(x)$$
※kは実数
微分の公式を確認したところで、さっそく練習問題に取り組んでみましょう。
練習問題を解いてみよう
問題
次の関数を微分しましょう。
①$y=x^{7}$
②$y=4x^{2}$
③$y=3x^{3}+4x^{2}$
④$y=3(2x^{3}+x^{2})$
⑤$y=3(x+1)(x-1)$
⑥$y=x^{2}(x^{2}+3x)$
解答
次の関数を微分しましょう。
①$y=x^{7}$
$y’=7x^{6}$…(答)
②$y=4x^{2}$
$y’=4\times 2x=8x$…(答)
③$y=3x^{3}+4x^{2}$
$y’=3\times 3x^{2}+4\times 2x$
$=9x^{2}+8x$…(答)
④$y=3(2x^{3}+x^{2})$
$y’=3(2\times 3x^{2}+2x)$
$=3(6x^{2}+2x)$
$=18x^{2}+6x$…(答)
⑤$y=3(x+1)(x-1)$
$(x+1)(x-1)$を展開すると、
$y=3(x^{2}-1)$なので
$y’=3(2x+0)$
$=6x$…(答)
⑥$y=x^{2}(x^{2}+3x)$
展開すると、
$y=x^{4}+3x^{3}$
よって、
$y’=4x^{3}+3\times 3x^{2}$
$=4x^{3}+9x^{2}$…(答)
今回のまとめ
今回は、微分の公式について解説してきました。
導関数の計算むずかしそう…と身構えていた人も、微分の公式を見て安心したのではないでしょうか?
微分はむずかしそうに思えて、計算はとてもかんたんですよね。
だからこそ微分とは何をしているのかがわからなくなる人もいるかもしれません。
そのときは、「導関数」の考え方に立ち返るようにしましょう。
(導関数についてわかりやすく解説【受験に役立つ数学ⅡB】)
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